営業効率化の方法7選|ツール・事例・改善の進め方を解説

営業効率化の方法7選|ツール・事例・改善の進め方を解説

見積書の修正、顧客情報の入力、商談先への移動。営業の一日を振り返ると、提案や顧客との対話以外にも、多くの時間を使っています。一方、商談の時間は確保できていても、対応条件が合わない案件への説明が続いていることもあります。

営業効率化では、繰り返しの作業を減らすことと、受注につながる相手・活動へ時間を使うことを合わせて考えます。忙しさの原因によって、資料の共通化、情報管理、訪問方法、集客対象など、見直す箇所は変わります。

まずは現在の営業活動を分けて記録し、時間がかかる工程と、成果が止まっている工程を確認しましょう。その結果から改善方法を選ぶと、ツール導入や施策追加の必要性も判断しやすくなります。

営業効率化とは?減らした時間を提案と顧客対応に使う

営業を効率化する目的

営業効率化とは、営業活動の作業や進め方を見直し、限られた時間・人員・費用で成果を得られるようにする取り組みです。情報入力、資料作成、移動、社内調整などの負担を減らす方法に加え、営業対象や対応の優先順位を見直す方法もあります。

営業生産性は、投入した時間や費用に対して、売上・利益などの成果をどれだけ得られたかを表す考え方です。効率化の施策を評価する際も、作業時間の変化と成果の変化を一緒に確認します。

提案や顧客の課題を確認する時間を確保できる

同じ情報の入力や、毎回一から作る資料に時間がかかっているなら、共通化や自動化によって負担を減らせる可能性があります。その時間を、顧客の課題を詳しく聞くことや、提案内容の検討に使えます。

ただし、時間が空くだけで受注が増えるとは限りません。どの顧客に、どのような対応を増やすかまで決めることが必要です。

対応の遅れや情報の抜けを減らせる

顧客情報、対応履歴、担当者、次の予定が共有されていれば、確認のために何度も連絡したり、説明をやり直したりする負担を抑えられます。問い合わせへの返信や、約束した資料の送付も管理しやすくなります。

顧客に必要な確認や説明まで省かないように、減らしてよい作業と、品質を保つために必要な対応を分けましょう。

担当者の負担を把握し、仕事を配分しやすくなる

工程ごとの時間と件数を確認すると、特定の担当者に作業が集中している状態や、引き継ぎで止まっている状態を見つけやすくなります。

作業を減らした後、その時間を何に使うかまで考えることが、営業効率化を成果へつなげるポイントです。

営業効率化は、忙しさの原因を見つけるところから

営業効率化で重要なポイント

同じ「営業に時間がかかる」という悩みでも、原因は企業やチームによって異なります。まず、日々の活動をリスト作成、準備、商談、提案、事務、社内調整などに分け、どこに時間を使っているかを確認します。

現在の状況 確認したいこと 改善する箇所の例
資料や見積書を作る時間が長い 共通部分を毎回作っていないか、修正・確認がどこで発生するか 資料の共通化、見積もり条件、承認の流れ
同じ情報を複数の場所へ入力している 入力先と利用目的、同じ情報を使う担当者 情報の集約、連携、入力項目の整理
訪問や移動に時間を使っている 対面で確認する必要がある内容、訪問先と日程 訪問ルート、日程調整、オンライン対応
問い合わせは多いが、提案できる相談が少ない 用途・地域・予算などの条件、流入経路、掲載情報 集客対象、サービスの対応条件、伝える価値
担当変更のたびに説明や確認が増える 共有されていない情報、引き継ぎ後の担当と行動 対応履歴、引き継ぎ項目、担当範囲
商談は多いが、受注へ進まない 顧客との適合性、提案内容、条件、失注・保留理由 営業先の優先順位、ヒアリング、提案の進め方

時間がかかる理由を、現場の記録から確認する

作業の所要時間だけでなく、差し戻し、重複入力、情報探し、担当者への確認などが発生した理由も記録します。営業担当者の工夫で解決できることと、チームのルールやシステムを変える必要があることを分けてください。

管理者が見ている負担と、現場が感じている負担が同じとは限りません。実際に使う資料や画面、引き継ぎの流れを確認すると、改善点を具体化できます。

低適合の案件と、検討時期が先の案件を分ける

すぐ受注しない顧客を、すべて優先度が低いと判断するのは適切ではありません。自社の商品が合っていて導入時期が先なのか、必要な仕様や対応地域が合わないのかで、次の対応は変わります。

作業に時間がかかる問題と、営業する相手・提案内容が合わない問題を分けると、改善方法を選びやすくなります。

営業効率化に役立つ7つの方法

営業効率化の方法は、現在の負担や案件の状況に合わせて選びます。すべてを同時に始めず、改善したい工程と、その後に増やしたい活動を決めて取り組みましょう。

1.営業先と、次に対応する案件の優先順位を決める

顧客の課題、自社の対応範囲、検討状況、次の約束を確認し、必要な対応を決めます。具体的な提案を待っている顧客、追加情報を必要としている顧客、検討時期が先の顧客を分けて管理します。

優先順位は受注の見込みだけでなく、顧客と約束した期限や対応の緊急性も含めて考えます。条件が分からない案件は、担当者を決めて確認し、未対応のまま残さないようにしましょう。

2.共通資料と見積もりの作成手順を整える

会社紹介、サービス説明、事例、よくある質問など、共通して使う情報を整理します。最新版の保管場所と更新担当者を決めると、資料を探したり、古い内容を直したりする負担を抑えられます。

見積もりでは、必要な確認項目、価格を決める条件、承認する担当者を明確にします。共通部分を整えつつ、顧客ごとに変わる課題や提案内容は個別に編集してください。

3.顧客情報と案件の進捗を一か所で確認できるようにする

顧客情報、商談履歴、送付資料、未確認事項、次の予定が別々の場所にあると、確認と転記が増えます。誰がどの情報を使うかを整理し、管理する場所を揃えましょう。

SFAやCRMを使う場合も、記録項目を増やしすぎないことが大切です。営業の判断や引き継ぎに必要な情報から整え、入力した情報を日々の対応や振り返りで使います。

4.訪問の目的に合わせて、移動とオンライン商談を組み合わせる

現物の確認や現地調査が必要な商談では、訪問する価値があります。一方、初回の概要説明、資料の確認、進捗の打ち合わせなどは、顧客の希望に合わせてオンラインで行える場合があります。

訪問する場合は、地域や予定を整理して移動の重複を減らします。オンラインへ切り替える際も、資料の見やすさ、説明する内容、次に確認する事項を準備してください。

5.入力・報告・承認の重複を減らす

同じ商談内容を顧客管理ツール、日報、会議資料へ何度も転記しているなら、既存データから確認できる形へ変えられないか検討します。報告先と利用目的を整理し、必要な情報が一度の記録で共有される流れを目指します。

議事録やメール、資料の下書きにAIを使う方法もあります。顧客情報の扱いは社内ルールに従い、生成された内容や約束事項は担当者が確認してください。確認・修正にかかる時間も含めて効果を評価します。

6.問い合わせ前に、対応条件と強みを伝える

地域、用途、仕様、支援範囲などが合わない相談が多い場合は、サービスページや集客で伝えている内容を見直します。依頼できることと、対応が難しい条件を事前に確認できるようにします。

自社の強みは、それが役立つ場面と合わせて説明してください。たとえば、特注への対応力を訴求するなら、どのような要望に対応できるか、顧客が何を準備する必要があるかを示します。

営業が毎回説明している条件を、顧客が相談前にも確認できるようにすることは、集客と営業の両方を見直す方法です。

7.分業・外注で、担当者が集中する業務を決める

リスト作成、初回接触、商談調整、提案、事務などを分けると、担当者の負担を配分できます。営業代行や事務支援を使う場合は、任せる業務、対象顧客、成果の定義、引き継ぐ情報を決めます。

外注によって実行量を増やせても、対象顧客や訴求が合っていなければ、同じ問題が続く場合があります。営業する相手を見直す必要があるのか、実行する人手が足りないのかを分けて判断しましょう。

営業効率化のツールは、減らしたい作業から選ぶ

ツールを選ぶ際は、現在どの作業に時間がかかっているか、その作業をどう変えたいかを先に整理します。すでに使っているシステムや、標準機能の設定変更で対応できる場合もあります。

ツールの種類 主な用途 確認したいこと
SFA 案件・活動・営業進捗の管理や分析 自社の営業工程を管理できるか、現場が入力・確認しやすいか
CRM 顧客情報や対応履歴の共有・活用 必要な情報を共有できるか、重複登録や転記を減らせるか
MA 見込み顧客への情報配信や反応に応じた運用 配信する情報と対象が決まっているか、営業対応へつなげられるか
オンライン商談 遠隔での説明、資料共有、打ち合わせ 顧客が利用できるか、商談の目的に合うか
書類作成・電子契約 見積書などの作成、承認・契約手続きの支援 社内の確認・承認方法と合うか、既存情報を利用できるか

SFAとCRMなど、複数の用途を持つ製品もあります。名称だけで比較せず、必要な機能と運用方法を確認してください。

営業効率化に使える3製品

製品 公式に案内されている用途・機能 検討時の確認事項
SalesforceのSales Cloud 顧客・案件データの管理、営業業務の自動化、分析など 必要な機能を使えるプランと、設定・運用を担う体制
Mazrica Sales(旧Senses) 顧客・案件・行動管理、メール・スケジューラ連携、レポーティングなど 日々の入力方法、既存ツールとの連携、利用人数とプラン
eセールスマネージャー 顧客・案件・行動の一元管理、営業プロセスの可視化など 自社の管理項目・報告方法との適合性、運用と支援の範囲

利用できる機能や料金は、プラン・契約条件によって異なります。最新の公式情報と見積もりを確認し、利用料に加えて設定、データ移行、教育、運用の工数も考慮しましょう。

試すときは、普段の作業を実際に行う

デモや試用では、顧客を登録する、商談を記録する、次の予定を確認する、担当者へ引き継ぐといった作業を行います。管理者向けの画面だけでなく、営業担当者が毎日使う操作も確認してください。

導入後に何が減り、何が増えるかを確認することで、便利な機能があることと、自社で効率化できることを分けて判断できます。

営業効率化の事例から、改善する箇所を見極める

営業効率化の事例

営業効率化の事例を読む際は、成果の数字だけでなく、どの問題に対して何を変えたかを確認します。集客する顧客を見直した事例と、情報入力・共有を改善した事例では、自社へ取り入れるポイントが異なります。

メーカーA社:集客で伝える価値と、対象顧客を見直した

キャククルで紹介している監視制御システムのメーカーA社は、Webでリードを獲得しても、追客から商談・成約へ進まない状況に直面していました。

そこで、製品の選び方を説明する専門メディアを活用。自社・競合の特徴を調査し、どのような課題や条件にA社の製品が合うかを伝える方向へ、集客を見直した事例です。

この事例から確認したいのは、問い合わせを増やすことに加えて、相談する顧客が自社の製品を必要としているかという点です。自社で検討する際も、対応した相談と受注・失注理由を照らし合わせ、対象や訴求を見直す必要があるかを確認しましょう。

詳しくは、メーカーA社の集客改善事例をご覧ください。

ワウテック:メール連携と情報共有で、入力の負担を減らした

マツリカが公開するワウテックの導入事例では、以前のSFA・CRMが十分に活用されず、商談・顧客情報が属人化し、営業活動の過程を把握しにくいことが課題として紹介されています。

同社は組織再編とともにツールを見直し、メール連携による情報の蓄積や、担当者・チャネル別のレポートを活用。情報入力に使う時間の削減と、チーム間の情報共有について効果を報告しています。

参考になるのは、入力した情報を、担当者自身の業務とチームの判断に使えるようにした点です。入力項目や操作の負担に加え、記録をどの場面で活用するかも検討してください。

出典:マツリカのワウテック導入事例

集客対象の問題か、日々の作業の問題かを分けて考える

自社に合う顧客から相談が届いていても、入力や引き継ぎに時間がかかるなら、業務の進め方やツールが改善候補になります。一方、対応条件が合わない相談への追客が多いなら、集客する相手や掲載情報を見直す必要があります。

同じ営業効率化でも、負担が生まれている箇所に合わせて施策を選ぶことが大切です。

製品・サービスの選び方を伝え、自社の強みを必要とする顧客との接点をつくる施策として、ポジショニングメディアがあります。キャククルを運営するZenkenの紹介資料では、施策の特徴や業界別の導入事例を確認できます。

集客施策の資料を見る

営業効率化を進める4ステップ

改善方法を決めたら、対象となる業務、担当者、確認する指標を揃えて進めます。最初から全員の業務を変える必要はありません。確認できる範囲で試し、運用上の問題を直してから広げます。

ステップ1:工程ごとの時間と案件の状況を記録する

営業活動を、営業先の選定、準備、商談、提案、事務、社内調整などに分けて記録します。対応件数と所要時間に加え、差し戻し、重複作業、確認待ちが起きた理由も確認してください。

案件については、用途・課題と自社の対応範囲が合っているか、次の行動が決まっているか、どこで検討が止まっているかを整理します。

ステップ2:優先する課題と、改善後の使い道を決める

負担の大きさ、成果への影響、変更のしやすさから、優先する課題を選びます。たとえば、資料探しを減らして提案準備へ時間を使う、重複入力を減らして顧客への返信を早める、といったように、改善後の活動も決めます。

顧客への対応品質を保つために必要な確認や、管理上必要な記録は残してください。

ステップ3:担当者と範囲を決めて試す

特定の資料、業務、案件群など、結果を確認できる範囲で実施します。使う情報、作業手順、困ったときの相談先を決め、実際に業務を担う人にも確認してもらいます。

ツールを導入する場合は、設定や教育の負担も記録します。入力が別の担当者へ移っただけなのか、チーム全体の作業が減ったのかを確認しましょう。

ステップ4:時間・品質・成果を確認し、運用を整える

改善前後で作業時間や対応の遅れ、情報の抜け、商談・受注の状況を比較します。負担が減らない場合は、項目や手順を修正します。

継続する方法が決まったら、更新担当者、情報の管理場所、振り返りのタイミングを明確にします。

一度変えて終わりにせず、現場で使える形に直してから広げることで、改善を日常業務へ組み込めます。

営業効率化の効果は、作業時間と受注成果をセットで測る

営業効率化の評価では、作業時間が短くなったかに加えて、必要な顧客対応ができているか、商談や受注へどう影響したかを確認します。活動量が増えたことだけで成功と判断しないようにしましょう。

評価すること 指標・記録の例 確認するポイント
作業の負担 資料作成・入力・移動の時間、差し戻し回数 対象の作業と、チーム全体の工数が減ったか
対応の品質 返信・引き継ぎまでの時間、未対応件数、情報の抜け 顧客に必要な対応を保てているか
営業対象との一致 対応範囲に合う相談数、対象外となった理由 提案できる顧客との接点が増えたか
商談・受注 商談実施数、受注率、受注単価、検討期間、失注理由 確保した時間が、提案や契約へつながっているか
費用と運用負担 利用料、外注費、設定・教育・運用の工数 改善効果に対して、継続できる負担か

同じ作業・同じ条件で比較する

資料作成時間を比較するなら、資料の種類や内容の複雑さを揃えます。商談や受注を比較する際も、案件の種類、顧客条件、集計期間の違いを確認してください。

新しいツールの導入直後は、設定や操作の習得に時間がかかる場合があります。導入時の負担と、日常運用の負担を分けて記録します。

率の分母と、成果までの時間差を確認する

商談化率や受注率は、何を分母にするかによって意味が変わります。すべての資料請求から算出する割合と、営業対象に合う相談から算出する割合を混ぜず、チームで定義を揃えましょう。

検討期間が長い商材では、改善後に獲得した問い合わせが、すぐ受注するとは限りません。接点を獲得した時期ごとに進捗を追い、途中の対応や商談の変化も確認します。

時間が減った理由と、成果が変わった理由を一緒に振り返ると、次に改善する業務や顧客対応を決めやすくなります。

営業効率化のために、強みを必要とする企業から相談を増やす

営業効率化は、負担の大きい作業を見つけ、顧客への提案や対応に時間を使えるようにする取り組みです。資料の共通化、情報管理、訪問方法、分業など、現在の課題に合わせて改善方法を選びましょう。

そのうえで、対応条件が合わない相談への説明や追客が多いなら、営業活動の入口も確認してください。集客する相手と、営業が提案したい相手がずれている場合、作業を速くするだけでは同じ負担が続くことがあります。

見直す手がかりは、受注した顧客が自社を選んだ理由です。用途、必要な仕様、納期、支援内容など、どの条件で強みが評価されたかを確認し、その条件を重視する企業へ届く情報を整えます。

自社の強みを必要とする企業が、依頼できる内容を理解して相談できるようにする。営業が毎回行っている基本説明を、顧客が相談先を探す段階から確認できることが、集客から営業までを見直す一歩になります。

キャククルを運営するZenkenでは、顧客・競合・自社の強みと、業界・検索市場を調査し、対象顧客に合わせたWeb集客を設計します。製品・サービスの選び方と違いを伝えるポジショニングメディアなど、課題に合う施策を検討できます。

自社に合わない問い合わせへの対応が多い、強みを理解した顧客からの相談を増やしたい場合は、対象市場とWebで伝える情報からご相談ください。

営業につながるWeb集客を相談する

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