大学の知名度を上げるには?志願者を増やす7つの施策と成功事例

大学の知名度を上げるには?志願者を増やす7つの施策と成功事例

この記事では、大学の知名度を上げる方法やその事例を紹介しています。知名度を上げ入学者数を増やしたい方は参考にしてみてください。

大学の数が増え学生のニーズが多様化しているなか、以前にも増して重要なのは「自校の強みに基づいた差別化」です。この記事では、自校で提供している価値とニーズが合う学生だけを集め、入学に繋げる施策として「ポジショニングメディア」を紹介しています。詳しくは後述しますが、ポジショニングメディアについて早速知りたい方は下記のページをご覧ください。

相性の良いユーザーを集める
ポジショニングメディアとは?

「大学の名前を知ってもらえていない」「オープンキャンパスに来てくれる高校生が年々減っている」──少子化が進む日本では、大学の知名度向上は経営に直結する最優先課題になっています。

しかし、やみくもに広告を出したりSNSを始めたりしても、思うような成果にはつながりません。知名度を上げるためには、まず自校の「選ばれる理由」を明確にし、それを正しいチャネルで正しいターゲットに届けるという戦略設計が欠かせません。

この記事では、大学の知名度を上げるために今すぐ取り組める7つの施策を優先順位とともに解説し、差別化の切り口・成功事例・効果測定の方法まで網羅的にお伝えします。

なぜ今、大学の知名度向上が急務なのか

大学の知名度向上が急務な理由

定員割れ53%超──少子化時代の大学経営

日本私立学校振興・共済事業団の調査によると、大学全体に占める定員割れの割合は53.3%(令和5年度)に達しています。つまり、私立大学の半数以上が入学者を定員まで集められていない状況です。

参考:日本私立学校振興・共済事業団「私立大学・短期大学等入学志願動向(令和5年度)」(https://www.shigaku.go.jp/files/shigandoukouR5.pdf)

18歳人口は今後も減少が続く見通しであり、この傾向が改善する見込みは当面ありません。私立大学の収入の大半は学生からの納付金で占められるため、入学者数の減少は経営の存続そのものを脅かします。「定員が埋まっているから大丈夫」という時代は終わりを迎えつつあり、いま知名度に課題を感じていなくても5〜10年先を見据えた対策を始めておく必要があります。

高校生の大学選びは「検索」から始まる

現代の高校生が進学先を検討するプロセスは、かつてのように学校に届く紙のパンフレットやガイドブックから始まるのではなく、スマートフォンでの検索やSNSでの情報収集が起点になっています。「学びたい分野 × エリア × 大学」といったキーワードで検索し、表示された大学のWebサイトやSNSアカウントを見て、興味を持った大学の資料請求やオープンキャンパス参加へと進みます。

この流れにおいて、検索結果に自校が表示されなければ、比較検討の土俵にすら上がれないということを意味します。知名度向上のための施策は、まさに「土俵に上がるための入場券」なのです。

知名度 → 認知 → 興味 → 志願──集客ファネルの起点

大学のマーケティングを「集客ファネル」で整理すると、知名度向上は最上流に位置します。

ステージ 高校生の状態 大学側の施策
認知 大学の名前を知る 広告・SNS・メディア露出
興味 もっと詳しく知りたいと思う Webサイト・動画・ブログ
比較 他大学と比べて検討する 差別化コンテンツ・口コミ
行動 資料請求・OC参加・出願 LP・フォーム最適化・CTA

この最初の「認知」のステージでつまずいてしまうと、以降のプロセスがすべて機能しなくなります。だからこそ、知名度を上げることが志願者獲得のすべての起点であり、最優先で取り組むべきテーマなのです。

大学の知名度を上げる7つの施策

知名度向上のための施策は多岐にわたりますが、すべてを一度に始める必要はありません。自校のリソースと課題に合わせて優先順位をつけ、段階的に取り組むことが重要です。

① ブランドアイデンティティの確立──「〇〇大学といえば△△」を作る

すべての施策の土台となるのが、ブランドアイデンティティの確立です。「〇〇大学といえば△△」と一言で語られるような強いイメージを作り上げることが、知名度向上の第一歩となります。

近畿大学であれば「近大マグロ」「実学教育」、国際教養大学であれば「全授業英語」「1年間の留学必修」── こうした「この大学でしか得られない価値」が明確な大学は、広告やSNSでの発信内容にもブレがなく、受け手の記憶に残りやすくなります。

逆に、ブランドが曖昧なまま各種施策を行っても、「いろいろやっているけど結局何が強みなのかわからない大学」という印象になりかねません。まずは教職員間で「自校の独自の価値は何か」を言語化し、全員が同じ言葉で語れる状態を作りましょう。

② Webサイト・オウンドメディアの戦略的運用

大学のWebサイトは「デジタル上のキャンパス」です。高校生が初めて訪問した際に「この大学に通ってみたい」と思えるかどうかは、Webサイトの印象に大きく左右されます。

知名度向上の観点で特に重要なのは、大学名で検索した人だけでなく、学部名や学問分野で検索した人にも見つけてもらえるコンテンツを用意することです。たとえば、「データサイエンス 学べる大学」「地域創生 学部」といったキーワードで検索した高校生に自校のページがヒットすれば、名前を知らなかった大学でも認知のきっかけになります。

大学ブログやオウンドメディアでは、研究成果の紹介、在学生のインタビュー、地域連携プロジェクトのレポートなど、大学の「今」を伝えるコンテンツを継続的に発信することで、検索流入を増やしながらブランドの厚みも増していきます。

キャククルが手がけるオウンドメディアとは?

キャククルのオウンドメディアサイトのキャプチャ画像

120業界・8,000サイト以上の実績があるキャククルのオウンドメディア。
認知度向上、他校との差別化、従来と異なるターゲットにアプローチしたいなど、様々な目的で制作することができます。詳しくは以下のページでご確認ください。

制作事例を見てみる

③ SNSマーケティング(Instagram・LINE・TikTok)

高校生にとってSNSは、コミュニケーション手段であると同時に情報収集のメインチャネルです。大学公式のSNSアカウントを運用することで、従来のWebサイトや紙媒体でリーチしづらかった層にも大学の存在を届けることができます。

Instagramは、キャンパスの雰囲気、学生生活の日常、サークル活動、学食の様子など、ビジュアルで大学の魅力を伝えるのに最適です。在学生をアンバサダーとして起用し、リアルな学生目線のコンテンツを発信している大学は増えています。

LINE公式アカウントは、高校生との1対1コミュニケーションに適しています。資料請求後のフォローアップ、オープンキャンパスのリマインド配信、入試情報の通知など、見込み学生との関係構築に効果を発揮します。

TikTokは、短尺動画で大学のユニークな一面を切り取って発信する場として注目されています。「1分で分かる〇〇学部」「学生の1日に密着」といったカジュアルなコンテンツがバズることで、これまで大学名を知らなかった層にまでリーチが広がります。

④ 動画コンテンツ(YouTube・Shorts)で雰囲気を可視化する

「この大学はどんな雰囲気なんだろう?」──高校生が大学選びで最も気になるポイントのひとつが「空気感」です。テキストや写真では伝えきれないキャンパスの活気、教員の人柄、施設のスケール感などを、動画であれば圧倒的なリアリティで届けることができます。

YouTube上に「キャンパスツアー」「学長メッセージ」「在学生インタビュー」「模擬授業」などの動画を公開しておけば、検索経由での新規認知にもつながります。また、YouTube Shortsなどの短尺動画をSNSと連動させることで、コンテンツの拡散力も高められます。

動画コンテンツは一度制作すれば、Webサイトへの埋め込み、オープンキャンパスでの上映、出前授業での使用など複数の場面で活用できるため、制作コストに対するリターンが高い施策です。

⑤ SEO・MEO対策で検索からの流入を獲得する

先述の通り、高校生の大学選びは検索から始まることが多いため、SEO(検索エンジン最適化)は知名度向上の基盤となる施策です。「学びたい分野 + 大学」「エリア + 大学 + おすすめ」といったキーワードで上位に表示されることで、大学名を知らない高校生にも発見してもらえます。

また、MEO(Googleビジネスプロフィールの最適化)も見逃せません。「〇〇市 大学」「〇〇駅 近い 大学」といったローカル検索で、Googleマップの検索結果に医院情報が表示されます。キャンパスの写真や口コミの充実度が高校生の第一印象を左右するため、Googleビジネスプロフィールの情報を最新に保ち、在学生・卒業生からの口コミを集める取り組みも重要です。

⑥ Web広告(ディスプレイ・SNS広告)でリーチを拡大

自然検索やSNSの運用ではリーチに時間がかかるため、短期的に知名度を引き上げたい場合はWeb広告が有効です。Google広告やYahoo!広告のディスプレイネットワークを活用すれば、進路情報サイトや教育系メディアを閲覧している高校生に対してバナー広告を表示できます。

さらに、InstagramやLINE、TikTokなどのSNS広告は、年齢・地域・興味関心といった条件で精度の高いターゲティングが可能です。「17〜18歳 × 特定エリア × 進学に関心あり」といったセグメントにピンポイントで広告を届けることができ、認知拡大の効率が大幅に向上します。

Web広告はクリックされなくても「目に入る」だけで認知効果があります。大学名と「◯◯に強い大学」といったキャッチコピーを繰り返し表示させることで、記憶に残りやすくなると考えられています。

⑦ オープンキャンパス・高大連携で「体験」を届ける

オンラインでの認知を拡大したうえで、リアルな体験の場としてオープンキャンパスや高大連携の役割はますます重要になっています。知名度が低い大学ほど、「来てもらえさえすれば魅力が伝わる」という潜在力を持っているケースが多く、いかにして参加のきっかけを作るかが勝負です。

最近ではオンラインオープンキャンパスやメタバースを活用したバーチャルキャンパスツアーなど、遠方の高校生にも体験を届ける手段が広がっています。また、高校への出前授業や探究学習支援といった高大連携は、高校生と早い段階で接点を作り、「あの大学は面白い」という印象を残す機会として効果的です。

差別化の切り口──自校だけの「選ばれる理由」を見つける

大学の差別化の切り口

知名度を「ただ名前を知ってもらう」だけで終わらせず、「選ばれる大学」にするためには、差別化が不可欠です。偏差値や設備ではブランド力のある大で大学に勝てなくても、切り口を変えれば十分に戦える領域があります。以下に、4つの代表的な差別化パターンを紹介します。

就職・キャリア特化型

「実就職率〇〇%」「〇〇資格の合格者数 県内1位」など、卒業後の成果を数字で示す差別化です。高校生本人だけでなく保護者にも響きやすく、「この大学に行けば将来が安心」という安心感を与えられます。面倒見の良い就職支援体制やインターンシッププログラムの充実をもって、大手大学にはない手厚さを訴求できます。

地域密着型

地域の課題をテーマにしたPBL(Project Based Learning)やフィールドワーク、地域企業との共同プロジェクトなど、「地域に根ざした学び」を差別化の軸にするパターンです。地元の自治体や企業との連携実績が豊富であれば、地元高校生の受け皿として強力なポジションを築けます。「地元で学び、地元で活躍する」というストーリーは、地方創生の流れとも合致しています。

グローバル特化型

全授業英語、留学必修化、海外協定校との単位互換制度など、グローバル教育を一点突破の武器にする差別化です。国際教養大学や立命館アジア太平洋大学のように、「グローバルならこの大学」という明確なポジションを取ることで、偏差値帯に関係なく全国から学生を集めることが可能になります。

面倒見の良さ特化型

少人数教育、専任アドバイザー制度、初年次教育の充実など、「一人ひとりを大切にする教育」を前面に出す差別化です。大規模大学ではどうしても手が届きにくい部分であり、中小規模だからこそ実現できる強みです。「高校と同じように面倒を見てもらえる」という安心感は、保護者からの支持も得やすいポイントです。

大学の知名度向上に成功した事例

実際に知名度向上施策で成果を上げた大学の事例を紹介します。規模や条件の異なる事例から、自校に応用できるヒントを見つけてください。

近畿大学──「近大マグロ」で志願者数日本一を4年連続達成

大阪にある近畿大学は、農学部の水産研究所で世界初となるマグロの完全養殖に成功し、大学ブランドの「近大マグロ」を販売して大きな話題を集めました。大学名は知らなくても「近大マグロ」を知っている人が増えることで、「近大マグロの近大って、どんな大学?」という逆引きの認知が起きたのです。

さらに近畿大学は、従来の新聞広告中心の広報を大胆に見直し、WebファーストのPR戦略へと転換。完全ネット出願の導入、キャッチーなコピーによるWeb広告、SNSでの積極的な情報発信などを組み合わせた結果、入学志願者数は10年間で2倍に増加し、4年連続で志願者数日本一を達成しました。ブランドアイデンティティの確立と情報発信チャネルの最適化が見事にかみ合った好例です。

近畿大学(https://www.kindai.ac.jp/)

地方私立大学──ポジショニングメディアで志願者数2.5倍

ある地方の私立大学では、「地域密着型キャリア教育」を差別化の軸に定め、ポジショニングメディアを活用した知名度向上施策を展開しました。地元企業との連携による長期インターンシップや地域課題解決プロジェクト、高い地元就職率を、Web上でストーリーとして発信。

大手総合大学とは違う軸で「自校を選ぶべき学生」に向けた訴求を行った結果、地元高校からの志願者が3年間で2.5倍に増加し、定員充足率も大幅に改善しました。「すべての高校生に知ってもらう」のではなく、「自校が勝てるセグメントの学生に確実に届ける」という効率重視の戦略が功を奏した事例です。

ポジショニングメディアをより詳しく知りたい方は、下記のページをご覧ください。
ポジショニングメディア
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女子大学──Instagram広報でフォロワー5倍・資料請求急増

ある女子大学では、Instagramを中心としたSNS広報改革に取り組みました。在学生をアンバサダーに起用し、キャンパスライフの「リアルな日常」を毎日投稿するスタイルに切り替えたところ、2年間でフォロワー数が5倍に増加。Instagram経由での資料請求が急増し、「SNSを見て雰囲気が良さそうだと思った」という来校理由が大幅に増えました。

成功の要因は、大学の広報部門が作り込んだ「公式っぽい」投稿ではなく、在学生のリアルな視点で日常の魅力を切り取ったことにあります。高校生にとって「等身大の先輩の姿」は、パンフレット以上に説得力のあるコンテンツでした。

効果測定──知名度施策のKPIと改善サイクル

知名度施策の効果測定

知名度向上の施策を実行したら、「やりっぱなし」にせず効果を測定し、改善につなげることが重要です。勘や感覚ではなく、データに基づいて判断する仕組みを整えましょう。

追うべき指標

指標 意味 計測方法
大学認知率 ターゲット層が大学名を知っている割合 高校生向けアンケート
Webサイト訪問数 大学サイトへのアクセス数と流入経路 Googleアナリティクス
SNSリーチ・フォロワー数 投稿がどれだけの人に届いたか 各SNSのインサイト機能
資料請求数 興味段階から行動段階への転換数 フォーム送信データ
OC参加者数 オープンキャンパス等のリアル接触数 受付データ
志願者数・入学者数 最終成果(知名度施策の最終KPI) 入試データ

PDCAの回し方と見直しのタイミング

知名度向上施策は、即効性のある広告施策と中長期のSEO・コンテンツ施策を組み合わせて行うため、それぞれのタイムスパンで効果を評価する必要があります。

広告やSNS施策は月次でリーチ数・エンゲージメント率を確認し、反応の良いコンテンツの傾向を分析します。SEOやオウンドメディアは四半期(3ヶ月)単位で検索順位と流入数の推移を見て、コンテンツの追加・改修を判断します。そして、年度単位で志願者数・入学者数の変化を総合的に評価し、次年度の戦略に反映するというサイクルが効果的です。

重要なのは、「効果が出ない施策をすぐにやめる」のではなく、「なぜ効果が出なかったのか」を分析して改善することです。特にSEOやコンテンツマーケティングは成果が出るまでに3〜6ヶ月かかることも珍しくないため、短期で判断しすぎないことも大切です。

まとめ──知名度向上はブランディング×デジタル施策で実現する

少子化が進む日本において、大学の知名度を上げることは入学者確保の生命線です。しかし、単に「名前を広める」ことだけを目指すのではなく、「自校の強みを明確にし、それを響くターゲットに届ける」というブランディング思考が不可欠です。

本記事で紹介した7つの施策を自校の状況に合わせて組み合わせ、PDCAサイクルを回しながら継続的に取り組むことで、確実に知名度は向上していきます。まずは「①ブランドアイデンティティの確立」からスタートしたうえで、Webサイト・SNS・動画といったデジタルチャネルの整備に進むことをおすすめします。

キャククルの運営元であるZenken株式会社では、教育業界をはじめ120業種以上へのWebマーケティング支援の実績があります。大学の差別化戦略の立案から、ポジショニングメディアの制作、オウンドメディア運用まで一貫してサポート可能です。「認知度を上げて、自校と相性の良い学生を集めたい」というお考えがあれば、お気軽にご相談ください。

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