フィットネスクラブ向けの会員管理システムは、事務作業にかかる時間を減らし、ジム等の運営を円滑化するソフトウェアです。本記事は、フィットネスクラブ向けの会員管理システムを提供する18社を紹介しています。システムの導入や乗り換えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
フィットネスクラブ会員管理システム
フィットネスジム向け
パーソナルジム向け
スクール向け
CLUBNET

強み
会員情報、会費・売上、来館、WEB予約など、来店型の会員制ビジネスで必要な機能を豊富に備えたクラウド型の会員管理システム
スポカンプラス

強み
ひと月の入退会数や、どの契約コースの退会者が多いのか、オプションの加入率はどれぐらいか等、各種データを把握できる動向分析を搭載
DIGYM

強み
パーソナルトレーナーが施設外でもスマートフォンやPCでスケジュール登録や予約の確認できる
サポジム

強み
小規模ジムやパーソナルトレーナー、サロンなど様々な施設で利用できる会員管理・予約受付システム
スコラプラス

強み
スポーツクラブや習い亊教室で選ばれている業務管理支援システム。スクール運営に熟知した専門スタッフが対応
ATOMS-V

強み
スイミングの場合は級や進級の管理がシステム上で完了するほか、日本スイミングクラブ協会のWEBシステムと連動しており、別途入力が不要になる場面も
PeGasus

強み
進級テストを管理したり、スクールバスの振替や進行状況が確認できたりと、スクール系の管理の機能が充実
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
SLIM(スリム) |
複数店舗の管理に適したカスタマイズができるシステム
|
会費ペイ |
必要な費用は実際に入金が行われた分のシステム利用料のみ |
スコラプラス(旧スクール管理システム+バスキャッチ) |
習い事教室などスクール運営に特化した仕様のシステム |
Smart Hello |
月額11,000円~使えるシステム。スモールスタートでも導入しやすい |
CLUBNET |
365日、7時~23時の電話サポート付き。インストラクター管理も可能 |
ATOMS-V |
フィットネスクラブ・スイミングスクール向け。自社データセンターを保有 |
DIGYM |
顧客の属性を可視化できるプロッティング機能付き |
会員管理システムi☆Member |
保護者のニーズに応える送迎バスの位置情報を見える化できる機能付き |
スポカンプラス |
月額13,200円~の料金設定。必要に応じてオプションをプラスオンできる |
STORES予約 |
予約管理に焦点を当てたツール。料金の自動徴収や回数券の発行も可能 |
MEDLEY |
システム開発を行っている会社が提供するシステム。柔軟なカスタマイズに対応 |
ASLAN |
入退館チェックインやバス乗降車メール機能など、保護者向け機能が豊富 |
フィジックスクラウド会員管理 |
比較的低い基本料金んが強み。必要に応じてオプション機能の追加も可能 |
サポジム |
小規模のジムやサロン向け、パーソナルトレーナー向けのシステム |
PeGasus |
トラブルを平均12分で解決するサポート体制 |
BEAUTY POS SALON |
フィットネス業界ではパーソナルトレーニングの導入事例が多いシステム |
Square予約 |
美容サロンや小売店でも導入されている汎用性の高いシステム |
サブスクペイ |
顧客の行動を可視化し、行動情報に基づいてネクストアクションを設定できる |
hacomono |
デザイン/UIにこだわったシステム。月謝制施設に特化 |
フィットネス会員管理システムとは
フィットネスクラブやジムの運営では、会員の受付や予約、料金の管理、会員への連絡など、日々の業務がたくさん発生します。
これらの作業に追われてしまい、本来力を入れるべきサービス向上やトレーニング指導に十分な時間が取れない、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
フィットネス会員管理システムは、こうした課題を解決するための「運営の基盤」ともいえるツールです。
このシステムを使うことで、これまで紙やExcel、さまざまなバラバラなツールで管理していた業務を一つにまとめて、効率よく自動化できます。
日々の事務作業の負担を減らし、スタッフがより会員一人ひとりに向き合う時間を作り出すことができるのです。
主な機能と特徴
フィットネス会員管理システムには、次のような便利な機能が搭載されています。
- 会員情報の一元管理:氏名や連絡先、入会日、利用履歴、トレーニング目標など、すべての情報をまとめて管理できる
- 予約管理の自動化:スタジオレッスンやパーソナルトレーニングの予約を24時間オンラインで受付し、空き状況もリアルタイムで反映される
- キャッシュレス決済と請求自動化:月会費や物販など、さまざまな料金の自動決済と、未払い時の督促まで自動で対応できる
- 会員への連絡機能:メールやSMS、LINE、アプリ通知などでキャンペーンやお知らせを手軽に配信
- 入退館管理・セキュリティ:ICカードやQRコード、顔認証などと連携し、会員ステータスと合わせて安全に管理できる
- 経営分析・レポート:会員データや売上、利用状況をグラフなどで可視化し、経営判断に活かせる
このように、フィットネス会員管理システムは単なる顧客管理の枠を超え、施設運営の土台として活躍します。
従来のCRMとは異なり、フィットネス業界に特化した業務をしっかりサポートしてくれます。
フィットネスクラブ会員管理システムを導入するメリットとデメリット

ここでは、フィットネスクラブの会員管理システムを導入するメリットとデメリットを、それぞれ詳しく解説しています。
フィットネスクラブの会員管理システムの導入を検討している企業は、下記を踏まえて選定してください。
フィットネスクラブの会員管理システムのメリット
システム導入のメリットとしてはまず、フロント業務の負担を軽減できる点が挙げられます。フロント業務には入会受付から決済手続き、会員証の発行や退会処理まで幅広い業務が含まれています。
会員管理システムを導入すると、入退会手続きや会員証の発行、会員費の決済は全てシステム上で行うことが可能です。
煩雑な業務がなくなり、フロントの省人化が図れるほか、非接触対応も実現できます。
また、システムによってはプログラムやレッスンの予約、クーポン配布、キャンペーン告知もシステム上で行えます。このような機能を活かすことで、リピート率を向上させることも可能になります。
フィットネスクラブの会員管理システムのデメリット
フィットネスの会員管理システムのデメリットは、導入費用が発生する点です。
月額制を採用している会員管理システムが多く、ランニングコストがかかります。また、導入直後は操作を覚える必要があり、人材の育成コストが発生します。
また、会員管理システムはスマホを使っての予約などが可能なため、急な変更やキャンセルが相次いで発生するリスクもあります。
受講人数でレッスン料を支払っている外部講師を招いている場合は、講師の給与計算が煩雑になってしまうかもしれません。
導入成功事例
実際にフィットネス会員管理システムを導入し、現場でどのような変化が起きたのかを詳しくご紹介します。
さまざまな課題を抱えていたジムやフィットネスクラブが、どのようにシステムの力で運営を改善したのか、ぜひ参考にしてください。
事例1:24時間ジムの省人化とセキュリティ強化
課題
とある24時間営業ジムでは、「夜間の人件費がかかる」「ICカードの紛失や再発行が多くて管理が大変」「未納会員の管理が難しい」といった悩みがありました。
深夜や早朝はスタッフがいないため、会員が安全に利用できる仕組みとコストの削減が課題となっていました。
解決策
そこでこのジムでは、フィットネス会員管理システムとスマートロックを連携。会員のスマートフォンアプリが「鍵」となり、会費の支払い状況と連動して入退館を自動管理する仕組みに切り替えました。
会費未納者は自動的に入館できなくなり、スタッフが個別に督促する手間がなくなりました。
成果
ICカードの発行や再発行にかかっていたコストもゼロになり、不正利用のリスクも大幅に減りました。
スタッフは日中に集中して会員サポートやサービス向上に取り組めるようになり、安全性と運営効率の両立を実現しました。
事例2:多機能フィットネスクラブの運営一元化
課題
あるフィットネスクラブでは、ジムエリア・スタジオレッスン・パーソナルトレーニングなど複数のサービスを提供していました。
しかし、各サービスごとに予約や管理の方法が異なり、受付ではよく行列ができ、スタッフは事務作業に追われる日々が続いていました。
人気クラスの受付時には、整理券を配るなどの対応も必要になり、利用者にも不便をかけてしまっていたのです。
解決策
そこで、すべての予約・決済・会員情報を一つのプラットフォームで管理できる統合型の会員管理システムを導入。会員は自分専用のマイページから、各種サービスの予約や支払いを一括でできるようになりました。
成果
クラス開始前の受付行列や整理券配布がなくなり、利用者はスムーズに施設を利用できるようになりました。
また、運営側はすべてのサービスの利用状況や売上を一元的に把握できるようになり、施設全体の運営改善にも効果がありました。事務作業は大幅に削減されました。
スタッフは利用者への接客や新しいサービスの企画に時間を使えるようになり、クラブ全体の雰囲気も明るくなったそうです。
フィットネスクラブ会員管理システムの選び方

フィットネスクラブ会員管理システムの導入を検討する際に押さえておきたいポイントを3つ紹介しています。
ぜひ導入前に自社の要件を考えたうえで、導入してみてください。
機能
フィットネスクラブ会員管理システムと一口に言っても、機能は製品によって異なります。
入退会の手続きやレッスン(プログラム)の予約管理が行えるものから、進級管理まで対応できるものまであります。
進級管理ができるシステムであれば、スイミングスクールを開講しているフィットネスクラブの対応も可能です。
Web上で進級テストの実施日や実施内容、合否を掲載でき、フロントへの問い合わせを少なくできます。
会員管理システムの導入を検討している場合、自社のフィットネスクラブの運営にどのような機能が必要かを洗い出して製品を選ぶようにしましょう。
コスト
フィットネスクラブ会員管理システムの導入・利用コストも考慮しておきたい点の1つです。
コストが自社のフィットネスクラブの規模に合っているかどうかを検討し、なるべく余分な機能が搭載していない会員管理システムを選ぶようにしましょう。
スイミングスクールを開講していないフィットネスクラブなら、進級管理機能が不要、バスの運行がない場合はバス運行管理や乗降通知機能が不要、といったイメージです。
必要のない機能と、絶対に外せない機能を上げていき、予算と機能を両立できるシステムを導入してください。
セキュリティ
フィットネスクラブ会員管理システムを導入する際は、セキュリティ対策が講じられているかどうかを確認してください。
個人情報の暗号化がしっかりしていないシステムは、情報が外部に漏れるリスクがあります。
また、個人情報といったデータ以外には、フィットネスクラブ内のセキュリティ対策も必要です。
会員管理システムの中には、ロッカー・更衣室・シャワールームの利用を制限できるものもあります。女性・男性ブースが分かれていて、完全無人化している時間帯があるフィットネスクラブは、ブースごとの入退館を制限しておくと安心です。
また、会員が会員以外の人を無断で入館させた場合に検知できるシステムもあります。
無人化しているフィットネスクラブなら、このようなセキュリティ対策が講じられるシステムの利用をおすすめします。
フィットネス会員管理システム
Q1. フィットネスクラブ会員管理システムを導入するメリットは?
会員情報や予約、決済、入退館などを一元管理できるため、事務作業の効率化や人件費の削減が期待できます。また、オンラインでの入会・予約・決済に対応しているシステムなら、無人化や非接触運営も実現可能です。
Q2. システムを選ぶ際に重視すべきポイントは?
自社の運営形態や規模に必要な機能(会員管理・予約管理・決済・進級管理・バス管理など)が揃っているかを確認しましょう。コスト(初期費用・月額費用・オプション費用)、セキュリティ対策(個人情報の暗号化・入退館管理など)、サポート体制(導入後の問い合わせ対応)も比較ポイントです。
Q3. 導入にあたってのデメリットや注意点は?
多くのシステムは月額課金制のため、長期的なランニングコストが発生します。また、導入直後はスタッフの操作習得や会員への周知が必要となり、一時的に手間が増える場合もあります。機能が多すぎて使いこなせないなど、自社の運営に合わないシステムを選ぶと逆効果になるリスクがあります。
まとめ

フィットネスクラブの会員管理システムは、システムによって機能が様々で、自社に合ったシステムの選定が重要です。受付管理や予約管理に特化したシステムや、進級管理やバス運行管理までできるシステムまで幅広く存在するため、自社の外せない条件を明確にしておきましょう。
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- 本記事は、2023年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。