プロジェクトを円滑に進めるためには、推進力のある「プロジェクトマネージャー(PM)」の存在が不可欠です。PM代行会社を選ぶ際には、信頼性やコミュニケーション能力、コストパフォーマンスが重要。過去の実績やプロジェクト管理手法を確認し、どのような方法で管理し、進捗を追跡するのかを事前に把握しておくといいでしょう。
さらに、カスタマイズ性と柔軟性は重要なポイントです。プロジェクトの特性や企業のニーズに応じてサービス内容を調整できるPM代行は、プロジェクトをより効果的にサポートしてくれます。このページでは、PM代行を依頼できる会社24社のサービス特徴や導入事例などをまとめて紹介します。
各サービスの詳細は、以下の資料ダウンロードからご確認いただけます。導入をご検討の際にお役立てください。
PM/PMO代行会社の一覧表
PM代行会社へ依頼する際は、自社の課題や問題点を踏まえて支援してもらえる企業を選びましょう。複数あるPM代行会社の特徴や実績をまとめましたので、自社のプロジェクト管理を任せ、プロジェクトの成功率を高めたい企業は参考にしてください。
| 会社名 | サービスの特徴 |
|---|---|
ウェッブアイ |
【大規模プロジェクト向け】優れたリスク察知・防止機能を強みとするサービス
|
Strategy Consultant Bank |
ハイクラスのフリーコンサルが多数!リーズナブルな費用も魅力
|
コンサルポータル(Ascent Business Consulting) |
PMO支援実績が豊富!即戦力人材を最短1週間でアサイン可能
|
PROFFIT |
専任アドバイザーによるサポート体制が充実したコンサルマッチングサービス |
ライズ・コンサルティング・グループ |
予算内で適したソリューションを提供!柔軟な提案力が強み |
QualityCube |
プロジェクトの継続的評価とフィードバックによる戦略目標達成を実現 |
シナジーシステム |
PM代行から、PMOの立ち上げ、運用、参画、PMサポートまで包括対応 |
ICT Solution |
世界標準PMBOKに依拠したプロジェクト運営の標準化と組織化を支援 |
プライム・ブレインズ |
PM代行の域をはるかに越えた総合的・包括的なITプロジェクト支援 |
SHIFT |
上流支援から組織横断の課題解決まで“寄り添い型PMO” |
日本プロジェクトソリューションズ |
短時間での専門スタッフ獲得&固定費の変動化を実現 |
エム・ティ・ストラテジー |
プロジェクトマネジメントのスキルアップや人材育成が手軽に行える |
マネジメントソリューションズ |
プロジェクト支援実績は年間960件以上*、「現場で活きるPMO」900名以上が在籍 |
TIS |
プロジェクト進行管理のほか、組織や人材へのPMの定着化・高度化も支援可能 |
straight |
システム開発など、IT系のコンサルを得意とする会社 |
Desafios |
少数精鋭のラボ開発チームがニーズにフィットしたシステムを開発 |
ビジネステクノクラフツ |
ITプロジェクトの「総合診療医」!企画・構想から設計、開発、運用まで一貫対応 |
glorious future |
立ち上げ・計画の策定・運用・完了まで徹底した品質管理でトータルケア |
コンピューターサイエンス |
システム開発のプロフェッショナル!PM・PMOの双方を委託可能 |
テクバン |
システム開発プロジェクトにおける品質保証業務を提供 |
DBJデジタルソリューションズ |
ITリスクの洗い出しや管理施策の策定など、IT部門の業務を支援 |
インタセクト・コミュニケーションズ |
エンジニアがPMとしてプロジェクトを管理するサービスを提供 |
パナソニック システムデザイン |
パナソニック製品開発・運用に基づいたシステム・ソフトウェアコンサル |
キューブシステム |
CIOやPMをターゲットに、俯瞰的な視点に基づくサービスを提供 |
PMOとは?PMOの概要と役割
PMO(Project Management Office)は、組織におけるプロジェクト(商品開発、新規事業の立ち上げ、営業体制の強化、キャンペーンやイベントの準備・実施など)の推進を横断的に管理する役割を担うチームです。
一般社団法人 日本PMO協会は、PMOの役割を下記の通り定義しています。※
- プロジェクトマネジメント方式の標準化
- プロジェクトマネジメントに関する研修など人材開発
- プロジェクトマネジメント業務の支援
- プロジェクト間のリソースやコストの各種調整
- 個別企業に適応したプロジェクト環境の整備
- その他付随するプロジェクト関連管理業務
PMOはそれぞれの役割を果たすことにより、プロジェクトの円滑な進捗を実現します。たとえば、プロジェクト管理の標準化(進捗管理の方法や報告フォーマット、リスク管理プロセスを統一など)を行うことで管理作業や進捗確認がしやすくなり、チーム間の連携がよりスムーズに行えるようになります。
リソースの最適配分では人材や予算を複数プロジェクト間で調整し、優先度に応じて配分することで組織全体の効率を高めます。プロジェクトを進めながら成功・失敗要因を蓄積し、次のプロジェクトに活かす基盤を整えます。
また、PMOは経営層と現場の橋渡しとしての機能もあります。経営層には全体の状況を俯瞰できる形でレポートを提供し、現場には戦略を実行可能なタスクに落とし込むことで、意思決定の迅速化と整合性を実現します。
PMとは?PMOとの違い
PMとPMOは内容が似ていますが、異なる面もあります。以下に、PMとPMOの違いを解説します。
PMはプロジェクト全体の司令塔
PM(プロジェクトマネージャー)は、システム開発などプロジェクト全体の管理を行う役職です。プロジェクトを成功させるためには、しっかりとした企画を立案し、複雑な工程や進捗状況を確認・管理する司令塔が必要ですが、その司令塔の役割を担うのがPMです。
PMは、クライアントへのヒアリングから、企画立案、予算、仕様策定、スケジュール作成、課題の発見、解決、レビュー、評価までさまざまな仕事をこなします。
PMOはPMを後方支援する連帯チーム
PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)は、個々のプロジェクトの管理者ではなく、プロジェクトマネジメントに特化したチームです。プロジェクトマネジメントにおける業務を支援したり、標準化を推進したり、プロジェクトマネジメントに必要な人材を育成したりします。
複数のプロジェクトの間を行き巡り、コストやリソース、環境、その他の管理業務を支援することもあり、業務は多岐にわたります。
PMとPMOの違いは「個人」か「チーム」か
PMとPMOの違いは、「個人」か「チーム」かです。PMはプロジェクトマネージャーという特定個人に与えられる役職ですが、PMOはプロジェクトマネジメントオフィスとしてチームで活動するのが特徴です。プロジェクト全体の統括をPMが担い、そのPMの業務を幅広い分野でサポートするのがPMOという構図となっています。
PM/PMOを代行(外部委託)するメリット
PM支援やPMOの業務は自社で対応することもできます。ただし、特に商品開発といった大きなプロジェクトは関係者や管理対象が多く、社内にプロジェクト管理に関するノウハウや適切な人材がなければ問題が発生しやすくなります。一般社団法人Good Project Associationが2024年12月に行ったアンケート調査では、自社でプロジェクト管理を行っている企業の74%がプロジェクト推進・実行に置いて「課題を感じることがある」と回答しました。
引用元:一般社団法人Good Project Association「【アンケート調査】「プロジェクト推進・実行における課題アンケート」結果まとめ」
PMOを外部に委託して代行してもらうことで、以下のようなメリットを得られます。
実績のあるプロをアサインできる
PM/PMO代行サービス会社に依頼をすると、最初から経験豊富で実績のあるPMのプロフェッショナルをアサインできます。自社の人的リソースで対応する場合は、社員を育成したり雇用したりする必要がありますが、外部委託ではそれらが不要になるだけでなく、必要なタイミングで必要な人材をアサインできます。
社内の新人や若手に仕事を任せるよりも、外部の経験豊富なベテランに仕事を依頼することで、プロジェクトの成功確率が高まります。
プロジェクトのニーズに合った人材を選べる
プロジェクトマネジメントにおける仕事の内容や求められるスキルは、プロジェクトごとに異なります。PMの経験者なら誰でも良いというわけにはいきません。プロジェクトの内容にふさわしい知識とスキルを持った人材をアサインする必要があります。
社内に適正な人材が見つからない場合、外部に依頼することで、プロジェクトに見合った経験とスキルを身に着けた人材をアサインできます。
属人化を解消しやすくなる
プロジェクトマネージャー(PM)の仕事は「人」に依存するところが大きく、ともすると属人化しやすい役職です。業務の属人化は、ベテランの担当者が在籍中は問題ありませんが、急な退職などで辞めてしまうと、たちまち業務に穴が開いてしまうため注意を要します。
PM代行サービスなど外部の会社を活用すれば、必要な時に必要なタイミングでプロジェクトに合った人材をアサインできるため、社内における属人化を回避できます。
人材調達にかかる時間を短縮できる
PMO人材を自社で採用しようとすると、求人要件の策定から募集、面接、内定、入社までに数か月単位の時間がかかるのが一般的です。その間、プロジェクトが止まっててしまうリスクもあります。PMO代行を利用すれば、実績やノウハウを持つ人材の短期アサインが可能。必要な時に必要なスキルをすぐ投入できるため、プロジェクトの遅延リスクを大幅に軽減できます。
人材を自社採用よりコスパよく獲得できる
PMOの正社員を雇用する場合、採用コストや教育コストに加えて、給与や社会保険料など固定費も発生します。PMO代行では必要な期間・範囲に応じて外部の専門人材を活用できるため、無駄なコストを抑えられます。専門会社なら組織的にノウハウも蓄積されており、個人依存では得られない高品質なサポートが受けられます。結果として、自社採用より費用対効果の高い選択肢となります。
PMO代行(PMO支援サービス)サービスのデメリット・リスク
PMO代行を活用することで専門性やリソースを補完できますが、一方でいくつかのリスクやデメリットも存在します。こちらも一個ずつ見ていきましょう。
コスト
まず大きな課題はコスト負担です。外部のPMO人材は高い専門性を持つため、日額や月額で数十万円単位の費用が発生するケースも多く、特に中小企業にとっては負担が大きくなりがちです。
ノウハウが蓄積されない
外部委託に依存しすぎると自社内にノウハウが蓄積されにくい点も注意が必要です。プロジェクトが終わると知識や手法が社内に残らず、将来的に同様の課題が発生した際に再度外部依存となる恐れがあります。
意思決定・文化上の摩擦
外部人材がプロジェクトに深く関わることで、社内の意思決定や文化との摩擦が起こる可能性もあります。情報共有の不十分さや認識の齟齬により、かえって進行が滞るリスクも否定できません。
継続的な改善活動が難しい
契約期間終了後にサポートが途切れ、継続的な改善活動が難しくなるケースも見受けられます。こうしたデメリットを踏まえ、自社の体制や目的に合わせて導入を検討することが重要です。
PMO代行会社(PMO支援会社)に依頼できる業務一覧
PMO代行では、プロジェクトを円滑に進めるための幅広い対応をしてもらえます。具体的なサービス内容は企業によって異なりますが、代表的な業務には以下のようなものがあります。
- プロジェクト計画の策定サポート
- 進捗・課題・リスク管理
- 会議運営・議事録作成
- ドキュメント管理と品質チェック
- プロジェクト管理ツールの導入・運用支援
- ステークホルダーとの調整・報告資料作成
プロジェクト計画の策定サポート
プロジェクトの目的やスケジュール、必要なリソースを明確化し、実行可能な計画に落とし込みます。計画段階からプロが関わることで、現実的かつ無理のない進行が可能になります。
進捗・課題・リスク管理
日々の進捗状況を把握し、課題やリスクを早期に洗い出して対応策を提示します。客観的な視点からモニタリングすることで、遅延や手戻りを防止します。
会議運営・議事録作成
PMO担当が定例会議や報告会の設定・スケジュール調整、アジェンダ作成、議事録の記録・配布まで代行します。プロジェクトメンバーがそれぞれの作業やチームとしての意思決定に集中できるよう、会議運営の事務負担を軽減します。
ドキュメント管理と品質チェック
設計書や報告書などのドキュメントを整理し、内容の整合性や品質をチェックしてもらえます。抜け漏れを防ぎ、情報の錯綜による問題が発生リスクを防止できます。
プロジェクト管理ツールの導入・運用支援
タスク管理の効率化や進捗共有に役立つ活用するツールを提案・選定し、導入支援を行います。適切なICT基盤を揃えることで、チーム全体の生産性を高めます。
ステークホルダーとの調整・報告資料作成
PMO担当が経営層や外部パートナーとの調整を行い、必要な報告資料を作成します。コミュニケーションの橋渡し役を担うことで、意思疎通の齟齬を防ぎます。
PM/PMO代行・支援サービスの選び方
PM/PMO代行は、どこに依頼しても同じではありません。自社のニーズに合った業者やサービスを選ぶためには、以下のポイントをチェックしながら比較してみましょう。
過去の実績や導入事例
PM/PMO代行と一口に言っても、過去の実績や得意分野は異なります。表面的な情報だけで適当に依頼先を選んでしまうと、失敗する可能性もあるため要注意です。
PM/PMO代行を選ぶときには、候補となるサービス提供会社のPM/PMOにおける過去の実績や導入事例を比較しましょう。実績の中に、自社のプロジェクト内容とマッチするものがあれば、その業者は自社との相性が良いと判断できます。
専門性や資格保有者
自社のプロジェクトにマッチする実績を持っているだけで、安心して依頼できるとは限りません。プロジェクトを確実に成功に導くためには、採用する人材やチームの専門性をチェックする必要があります。
基礎知識やスキルだけでなく、より専門的かつ高度なスキルを有しているかどうかも確認しましょう。特定の分野に詳しく、高い専門性を有していることを証明できる資格保有者の在籍については、必ずチェックする必要があります。
柔軟性や臨機応変な対応
プロジェクトの進行過程では、さまざまなトラブルや予定変更が生じることもあります。そのたびに右往左往していたら、プロジェクトを成功させることはできません。むしろ、突然のトラブルや急な予定変更に際しても、スピーディかつ柔軟に動ける対応力が必須です。
PM/PMO代行を比較するときには、自社のプロジェクトのコンセプトやニーズを踏まえて、いかなる状況でも柔軟かつ臨機応変に対応できるかどうかをチェックしましょう。
PM/PMO代行の導入に関するよくある質問
Q1. PMは外注すべきですか?
PMやPMOは、可能な限り自社のリソースを用いてアサインしたり組織したりするのが理想です。自社に帰属する人員やチームであれば、自社の風土に合ったPM業務やPMO業務を遂行しやすいからです。ただし、専門知識とスキルを有する優秀な人材を、すべて自社で育成したり組織したりするのは簡単ではありません。
また、仮に育成ができたとしても、戦力としてアサインできる人材を育てるまでには相当な時間とコストがかかります。そのため、自社にPMの育成環境がない場合や、即戦力としてピンポイントでPMをアサインしたい場合は、PMを外注するのが賢明です。外部委託であれば、時間とコストをかけずスピーディに欲しい人材をアサインできます。
Q2. PM/PMO代行の費用相場について教えてください。
PM/PMO代行の費用相場は、依頼先や依頼内容によって一定の幅があります。依頼先には「企業」と「フリーランス」があり、企業に依頼する場合の相場は大体月額80万円から120万円です。ただし、企業のほとんどが要見積りとなっており、公式HPに料金プランが公開されているケースは少ないため、事前の確認が必要です。
一方、フリーランスに依頼する場合の相場は、大体月額100万円前後といわれています。フリーランスも企業と同様に、費用相場には幅があり、プランに含まれる業務内容や得意分野が異なるため、事前の確認が必須となります。依頼したい業務内容を確認の上で予算計画を立て、それにマッチする企業やフリーランスを選ぶのが良いでしょう。
まとめ
PM代行は、プロジェクトマネジメントの代行を手がけるアウトソーシングの一種です。自社リソースで対応できない場合、外部のPM代行会社に依頼することで、コストを抑えつつスピーディかつ実績のあるプロフェッショナルな人材をニーズに合わせてアサインできます。ただし、PM代行にはさまざまな会社があり、対応業務や得意分野、料金プランなども会社によって異なります。
各社のサービス内容を十分に比較した上で、自社で成功させたいプロジェクトニーズにマッチした会社を選ぶことが大切です。それぞれタイプの異なるPM代行会社を比較したい方や、改めてPM代行の基礎知識やチェックポイントを知っておきたい方は、ぜひ本記事をご活用ください。
同じくPMO支援サービスの一種である「コンサルティングサービス」も併せて検討してみたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください:【2025年版】PMOコンサルティング会社20選比較!
また、PM/PMO支援サービスについてさらに詳しく知りたい方は、PMO支援ガイド「MEISANBOU」も併せてご覧ください。
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