船舶管理システムは、動静管理、保守管理、SMS、船員管理、会計、燃費・環境対応など、製品によって管理範囲が大きく異なります。海運会社・船主・船舶管理会社向けに、主要システムの特徴と選定軸を整理します。
| 会社名 | サービスの特徴 | 管理範囲 | 対象船種・用途 | 導入形態・強み |
|---|---|---|---|---|
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OceanOffice |
船舶保守・運航・ドキュメント・船員情報を一元管理するクラウド型システム |
保守管理、運航管理、ドキュメント管理、検査管理、資格管理、労務管理、船員情報管理
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船主、船舶管理会社、複数船舶の保守・検査・船員情報を一元化したい海運会社
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クラウド型。船陸間の情報共有、PMS、入出港管理、燃料消費量管理、承認ワークフロー、ClassNK Customer Hub連携を含む総合管理に向く
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ORCA SYSTEM |
ISMコード・ISPSコード対応を軸にSMS運用をデジタル化する船舶管理ソフト |
SMS運用、文書管理、記録報告管理、整備計画実行、ISM・ISPS対応、TMSA対応
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ISMコードやSMS運用の負担を減らし、紙中心の安全管理を電子化したい海運会社
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Webベース。SMS運用・文書管理・報告記録・整備計画の実行管理に強く、船内メールシステム連携も視野に入れやすい
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Voyage Watcher 3 |
船舶の動静管理・運航情報・燃料消費・環境規制対応をクラウドで管理 |
動静管理、運航管理、航海距離、船速、燃料消費量、エンジン情報、EU MRV・IMO DCS対応
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船舶位置、航海レポート、燃費、運航情報を陸上側で把握したい海運会社
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船側アプリとクラウドの連携により、メール添付で各種レポートを送信。動静・運航・燃料・環境報告をまとめやすい
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TRANS-Series |
海運会社・船主の基幹業務を支える海運ERPソリューション |
会計、船主業務、船舶生涯採算管理、代理店業務、債権債務、労務・勤怠、給与連携
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海運業務、会計、船主業務、船舶別採算を基幹システムとして管理したい企業
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海運ERPとして、運航管理単体ではなく会計・採算・代理店業務などバックオフィスまで統合しやすい
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Aisea PRO |
船舶のリアルタイム動静と船陸コミュニケーションを効率化する海事プラットフォーム |
リアルタイム動静、航跡記録、衝突予防、書類管理、船員管理、デジタル動静連絡、気象海象連携
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内航海運、港湾業務、船陸間連絡、動静共有、ペーパーレス化を進めたい企業
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専用機器、タブレット、Webブラウザを使い、船陸双方で現在の状況を共有。追加機能や既存システム連携も想定
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J-Marine Cloud |
船舶データを集約し、安全運航・省エネ・環境対策を支援するクラウド情報サービス |
気象海象、AIS、VDR、航海データ、機器状態、Smart Ship Viewer、航路支援、運航支援
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船舶機器データ、航海データ、気象海象情報を使って運航管理を高度化したい企業
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VDRやJ-Marine NeCSTなどを介して航海データ・機器状態を一元収集。陸上からの運航支援や本船の意思決定支援に向く
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CMAXS LC-A |
エンジン状態監視・予防保全・ライフサイクルコスト低減を支援する機関運用サービス |
主機関・発電機関・補機類の状態監視、異常診断、トラブルシューティング、保守管理、診断レポート
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機関室機器の状態監視、重大故障の未然防止、船陸でのエンジン情報共有を進めたい企業
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機器メーカー連携による機関室全体の診断・サポート。船上・陸上双方でエンジン情報を見える化
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B-SMS |
船舶情報・証書・動静・PSC・ISM・発注・船員・予算を扱うWeb型船舶管理ソフト |
船舶情報、証書管理、船舶動静、PSC不備、ISMメンテナンス、発注管理、船員管理、予算管理
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複数機能をWebブラウザで使い、スマートフォンやタブレットからも管理したい海運会社
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クラウド型でインストール負担が少なく、証書・PSC・ISM・船員・予算まで複数モジュールを使える
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smartPAL |
船舶管理・船員・保守・調達・財務・HSEQを統合するグローバル船舶管理ERP |
保守、船員、給与、調達、財務、HSEQ、ケータリング、航海、ドック、文書、保険、商業管理
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外航・グローバル船隊で船舶管理ERPを導入し、船陸・部門間のデータ統合を進めたい企業
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Web・クラウド・モバイル対応の統合ERP。保守、調達、船員、コンプライアンス、財務まで広いモジュールを持つ
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NAPA Fleet Intelligence |
安全・効率・コンプライアンス・性能改善を統合する船隊インテリジェンス基盤 |
船隊モニタリング、安全、コンプライアンス、CII、排出量、性能KPI、非常時対応、燃費改善
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旅客船・商船の性能データ、環境規制、燃費改善、運航判断を高度化したい企業
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船上システム、航海信号、第三者ツールなどのデータをつなぎ、陸上側でリアルタイムに船隊状態を把握
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ABS Wavesight Nautical Systems |
保守・調達・ドック・HSQE・船員・文書・航海を扱う船隊管理ERP |
Maintenance Manager、Purchasing Manager、Drydock Manager、HSQE、Crew and Payroll、Document、Voyage、Insight
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コンプライアンス、資産信頼性、船員管理、調達、ドック管理を統合したいグローバル船隊
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ABS系の海事ソフトウェアとして、相互運用モジュールでフリート全体の安全性・信頼性・コンプライアンスを支援
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船舶管理システム11社の特徴
船舶管理システムの選び方
船舶管理システムは、管理台帳を電子化するだけのものではありません。船舶ごとの整備履歴、証書、検査、運航情報、船員情報、燃費、機関データ、会計情報がどこまでつながるかで、導入後の効果が変わります。
最初に見るべきなのは、必要機能の数ではなく、どの業務の意思決定を速くしたいのかです。例えば、保守遅れや部品在庫を減らしたい企業と、船陸間の動静連絡をなくしたい企業では、選ぶべきシステムが異なります。
| 選定軸 | 重視する場面 | 合いやすいシステム傾向 |
|---|---|---|
| 保守管理・PMS | 整備計画、部品在庫、履歴、船級検査、ドック管理をまとめたい | OceanOffice、ORCA SYSTEM、B-SMS、smartPAL、ABS Wavesight Nautical Systemsのように、PMSや検査・保守履歴を扱えるシステム |
| 運航管理・動静管理 | 船舶位置、航跡、入出港、航海レポート、燃費を陸上側で把握したい | Voyage Watcher 3、Aisea PRO、J-Marine Cloud、NAPA Fleet Intelligenceのように、船陸データや動静共有に強いシステム |
| SMS・ISM・文書管理 | 安全管理マニュアル、報告、記録、改訂、承認、監査対応を電子化したい | ORCA SYSTEM、OceanOffice、ABS Wavesight Nautical Systems、smartPALのように文書・安全管理を扱えるシステム |
| 船員・資格・労務管理 | 乗組員情報、資格、乗下船、労務、給与連携、交替計画を管理したい | OceanOffice、B-SMS、smartPAL、ABS Wavesight Nautical Systems、TRANS-Seriesのように船員・労務系機能を持つシステム |
| 会計・採算・ERP | 船舶別収支、請求、支払、会計、代理店業務まで基幹システムとして統合したい | TRANS-SeriesやsmartPALのように、海運ERPや船舶管理ERPとして業務範囲が広いシステム |
| 機関・性能・環境対応 | 燃費、機関状態、CII、排出量、予防保全、ライフサイクルコストを改善したい | CMAXS LC-A、NAPA Fleet Intelligence、J-Marine Cloud、Voyage Watcher 3のように、機器データや性能データを扱えるシステム |
船舶管理システムで管理できる主な業務
船舶管理システムに含まれる機能は幅広く、製品によって対象範囲が異なります。全機能を一度に入れるよりも、優先する業務から段階的に導入すると、現場側の負担を抑えやすくなります。
| 業務領域 | 主な管理内容 | 導入効果 |
|---|---|---|
| 船舶情報管理 | 船舶要目、船籍、船級、設備、証書、保険、関連書類 | 船舶ごとの基本情報を一元化し、監査・検査・社内照会の時間を短縮しやすい |
| 保守管理・PMS | 整備計画、作業履歴、部品在庫、故障履歴、ドック計画 | 整備漏れや部品不足を減らし、故障停止や突発対応を抑えやすい |
| 運航管理 | 動静、航海計画、入出港、航海レポート、燃料消費、航跡 | 陸上管理部門が運航状況を把握し、燃費やスケジュールを改善しやすい |
| SMS・文書管理 | 安全管理マニュアル、記録、報告、承認、改訂履歴、配布 | 紙運用を減らし、監査対応や本船への情報共有を標準化しやすい |
| 船員管理 | 乗下船、資格、教育、健康、評価、労務、給与連携 | 資格切れや配置漏れを防ぎ、交替計画や労務管理を効率化しやすい |
| 調達・在庫管理 | 発注、見積、購買、納品、部品在庫、サプライヤー管理 | 船舶ごとの購買状況と在庫を見える化し、過剰在庫や手配漏れを抑えやすい |
| 性能・環境管理 | 燃費、排出量、CII、MRV、DCS、機関状態、性能KPI | 環境規制対応や燃費改善、予防保全につなげやすい |
内航・外航・港湾・オフショアで変わる選定軸
船舶管理システムは、船種や事業形態によって優先機能が変わります。内航海運では船陸間連絡や手書き業務の削減、外航では船級・規制・環境対応、港湾業務では入出港管理、オフショアや特殊船では機器管理や安全管理が重要になりやすいです。
| 事業形態 | 優先しやすい機能 | 選び方 |
|---|---|---|
| 内航海運 | 動静連絡、航跡、船陸コミュニケーション、書類管理、船員管理 | 本船側がタブレットやスマートフォンで使いやすいか、通信が不安定な環境でも業務が止まらないかを見る |
| 外航海運 | ISM、証書、PSC、船級、環境規制、燃費、船員、調達、会計 | 複数国・複数拠点での利用、英語対応、権限管理、ERP連携、船級・規制対応を重視する |
| 船舶管理会社 | PMS、ドック、船員、文書、検査、調達、予算、レポート | 複数船主・複数船舶を横断して見られるか、船舶別の管理粒度とレポート出力を確認する |
| 港湾・代理店業務 | 入出港管理、バース調整、動静、顧客連絡、請求・支払 | 港湾関係者との情報共有、代理店業務、会計・請求連携の有無を重視する |
| オフショア・特殊船 | 機関状態、安全管理、証書、作業計画、乗組員、遠隔監視 | 船種固有の点検項目や作業記録を標準機能で扱えるか、カスタマイズの範囲を見る |
クラウド型とオンプレミス型の違い
近年はクラウド型の船舶管理システムが増えています。クラウド型は陸上側からアクセスしやすく、複数拠点や在宅勤務、外部関係者との情報共有にも向いています。一方で、船舶側の通信環境、オフライン運用、データ保管場所、サイバーセキュリティの要件は必ず整理する必要があります。
| 導入形態 | メリット | 向いているケース |
|---|---|---|
| クラウド型 | 初期導入しやすく、陸上側・本船側・外部関係者で情報共有しやすい | 複数船舶を管理し、拠点をまたいで情報を見たい企業 |
| オンプレミス型 | 自社環境内でデータを管理しやすく、既存基幹システムと深く連携しやすい | セキュリティポリシーや既存システム制約が強い企業 |
| ハイブリッド型 | 船内で一部データを保持し、通信可能時に陸上と同期できる | 航路や海域によって通信が不安定な船舶を管理する企業 |
船陸データ連携とIoS-OPなどデータ基盤の考え方
船舶管理システムを選ぶ際は、単体機能だけでなく、船舶データをどのように収集・保管・活用するかも重要です。燃費、機関状態、航海データ、気象海象、AIS、VDR、センサー情報を別々に管理していると、運航改善や予防保全に使えるデータが分断されます。
ShipDCのIoS-OPのような船舶データ流通基盤は、船上データサーバー、データセンター、アプリケーションソフトの連携を考えるうえで参考になります。すべての企業が最初から高度なデータ基盤を導入する必要はありませんが、将来的に燃費改善、CII対応、機関診断、AI分析、レポート自動化を進めたい場合は、データ連携の拡張性を見ておくべきです。
- 船上側で取得できるデータの種類を整理する。VDR、AIS、機関データ、燃料、気象海象、センサー情報など
- データの所有権、利用範囲、第三者提供、船主・船舶管理会社・メーカー間の共有ルールを明確にする
- 既存システム、船級関連サービス、会計・ERP、BIツール、外部レポートとの接続方法を確認する
- オフライン時の入力、通信復旧時の同期、データ欠損時の補正方法を決める
- 将来的な環境規制、燃費改善、予防保全、レポート自動化に使えるデータ構造かを見る
船舶管理システムの費用相場と見積もりで見るべき内訳
船舶管理システムの費用は、公開ページだけでは比較しにくいことが多く、対象船舶数、利用ユーザー数、モジュール数、初期設定、データ移行、機器設置、カスタマイズ、サポート範囲によって大きく変わります。
特に船舶管理では、陸上側だけで使うシステムなのか、本船側にも機器やアプリを入れるのか、既存システムや船級関連サービスと連携するのかで費用構造が変わります。見積もりを取る前に、以下の内訳を揃えておくと比較しやすくなります。
| 費用項目 | 主な内容 | 見積もりで見るべき内訳 |
|---|---|---|
| 初期設定費 | 船舶情報、ユーザー権限、部門、船内外の運用フロー、初期マスタ登録 | 対象船舶数、部門数、利用者数、船舶ごとの初期設定範囲、初期データ登録の代行範囲 |
| 月額・年額利用料 | クラウド利用、モジュール利用、ユーザー利用、船舶単位のライセンス | 船舶単位課金、ユーザー単位課金、モジュール別課金、最低契約期間、追加船舶時の単価 |
| 機器・通信費 | 船上端末、専用機器、センサー、通信機器、衛星通信、船内LAN | 既存機器で使える範囲、追加機器の購入・レンタル、設置工事、通信容量、オフライン時の運用 |
| データ移行費 | Excel、紙台帳、既存システム、証書、整備履歴、船員情報、部品マスタの移行 | 移行対象データ量、データ整形の担当、過去履歴の取り込み年数、移行後の照合方法 |
| カスタマイズ費 | 独自帳票、承認フロー、既存ERP連携、会計連携、API連携、船級関連連携 | 標準機能との差分、改修範囲、保守費への影響、バージョンアップ時の扱い |
| 導入支援・教育費 | 陸上管理部門、本船側、船員、代理店、経理部門への説明・研修 | 日本語サポート、船員向け教育資料、オンライン研修、運用定着支援、導入後問い合わせ体制 |
導入前に整理するデータと社内体制
船舶管理システムは、導入前のデータ整理と運用設計が不十分だと、現場に定着しにくくなります。紙台帳やExcelをそのまま移すだけでは、承認、更新責任、入力頻度、船陸連絡のルールが曖昧なまま残ります。
| 準備項目 | 整理する内容 | 導入後の影響 |
|---|---|---|
| 船舶マスタ | 船舶要目、設備、証書、保険、船級、関係会社、航路 | 検索・レポート・検査対応の基礎データになる |
| 整備履歴 | 過去整備、部品、故障、作業指示、ドック履歴、メーカー情報 | PMSや予防保全の精度に影響する |
| 船員情報 | 資格、乗下船履歴、教育、健康、評価、労務、給与連携 | 配乗計画や資格管理の抜け漏れを防ぎやすくなる |
| 文書管理 | SMS、マニュアル、改訂履歴、配布先、承認者、保管場所 | 監査・検査・本船周知の運用が整いやすい |
| 権限設計 | 本船、陸上、経理、船主、代理店、メーカーの閲覧・編集範囲 | 情報漏えい防止と業務効率の両立に影響する |
| 教育体制 | 本船側入力、陸上側管理、問い合わせ窓口、マニュアル、定着支援 | 現場が使い続けられるかを左右する |
船舶管理システム導入で失敗しやすいパターン
導入失敗の多くは、システムの機能不足だけではなく、運用設計の不足から起こります。特に本船側と陸上側の入力責任が曖昧なまま導入すると、古いExcelや紙帳票が残り、二重入力が発生します。
- 本船側の通信環境や端末利用を考えず、陸上部門だけでシステムを選んでしまう
- 保守、運航、船員、会計などの優先順位を決めず、最初から全機能を入れようとする
- 過去データの整形・移行に時間を見込まず、導入後にマスタ不整合が発生する
- 船員や現場担当者への教育が足りず、入力ルールが部署ごとに変わってしまう
- 標準機能で足りる範囲とカスタマイズが必要な範囲を分けず、費用と納期が膨らむ
- 環境規制や燃費改善に使いたいデータが、後から取り出せない構造になっている
船舶管理システムに関するFAQ
船舶管理システムと運航管理システムの違い
船舶管理システムは、保守、証書、文書、船員、検査、調達、予算、会計など船舶管理業務全体を含むことがあります。運航管理システムは、動静、航路、入出港、航海レポート、燃料消費など、運航状況の把握に寄ることが多いです。製品によって範囲が異なるため、名称ではなく管理できる業務で比較する必要があります。
内航船でも船舶管理システムは必要ですか
内航船でも、動静連絡、船陸間コミュニケーション、書類管理、船員管理、燃費管理、保守管理の負担がある場合は導入メリットがあります。特にFAX、電話、Excel、ホワイトボードで管理している業務が多い場合は、入力と共有の手間を削減しやすくなります。
船舶管理システムの導入期間はどれくらいですか
対象船舶数、機能範囲、データ移行、船上機器の有無、カスタマイズ範囲によって変わります。台帳管理や文書管理中心なら比較的短期間で始められる場合がありますが、ERP連携、機関データ連携、船級関連連携、複数拠点展開を含む場合は、要件定義と段階導入が必要になります。
船舶管理システムはクラウド型で問題ありませんか
クラウド型は情報共有や遠隔管理に向いていますが、船内通信、オフライン運用、データ保管、サイバーセキュリティ、権限管理を整理する必要があります。航路や船種によって通信条件が異なるため、船内端末での入力方法や同期方法まで見ることが重要です。
環境規制対応まで見たい場合はどの機能が必要ですか
燃料消費量、航海距離、船速、排出量、CII、MRV、DCS、機関データ、気象海象データなどを扱える機能が必要になります。Voyage Watcher 3、NAPA Fleet Intelligence、J-Marine Cloud、CMAXS LC-Aのように、運航データや性能データを活用できるシステムを比較対象に入れると検討しやすくなります。
船舶管理システムは業務範囲から選ぶ
船舶管理システムは、保守、運航、船員、文書、会計、性能データのどこに主目的を置くかで選ぶべき製品が変わります。総合型の船舶管理システムが合う企業もあれば、動静管理、SMS運用、機関状態監視、海運ERPのように特定領域に強いシステムを選ぶべき企業もあります。
候補を比較するときは、まず自社の課題を「何を管理したいか」ではなく「どの業務判断を速く、正確にしたいか」で整理しましょう。船陸間の情報共有、検査・監査対応、燃費・環境対応、船員・資格管理、会計・採算管理まで含めて要件を分けることで、導入後に使われるシステムを選びやすくなります。
- 免責事項
掲載内容は2026年6月1日時点で確認できた各社公開情報をもとに整理しています。サービス内容、機能、料金、対応船種、連携範囲、導入条件は変更される場合があります。発注前に各社へ現行情報をご確認ください。











