船舶管理システム13選を比較!PMS・運航・船員管理の選び方

最終更新日:2026年07月22日

船舶管理システム13製品を、PMS・保守、運航・動静、船員・安全管理、海運ERP、性能分析の観点で比較します。管理領域、対象・船隊規模、導入条件、料金公開、導入実績を確認し、自社に合う製品を絞り込みましょう。

目次

船舶管理システム13製品比較

船舶管理システム13製品を、主な管理領域、対象・船隊規模、導入条件・料金・実績の3軸で比較します。料金非公開の製品は、同じ船数・機能・移行範囲で個別見積もりを依頼してください。

会社名 サービスの特徴 主な管理領域 対象・船隊規模 導入条件・料金・実績

OceanOffice

PMSから検査・船員・文書まで船陸で共有するクラウド型システム

PMS、検査・監査、運航、燃料、船員、SMS、文書
船主・船舶管理会社。本船・陸上・関係者間の情報を横断して管理したい企業
クラウド/月額制(金額非公開)/トライアルあり。ClassNK Approved PMS

ORCA SYSTEM

ISM・ISPS対応を軸にSMS、文書、記録、整備計画を電子化

SMS、文書、記録・報告、整備計画、部品、人員
1隻から100隻以上までの船主・船舶管理会社。安全管理と監査対応を整えたい企業
Windows版・Cloud版/料金非公開/ClassNK型式認証

Voyage Watcher 3

動静・航海・燃料・環境報告を船側アプリとクラウドで管理

動静、航海、燃料、機関性能、EU MRV、IMO DCS
本船の位置・航海レポート・燃費を陸上で把握したい船主・運航管理者
クラウド+船内Report Sender/料金・導入社数は非公開

TRANS-Series

運航・船主・会計・採算・船員労務をつなぐ海運ERP

運航、動静、燃料、会計、採算、船主、代理店、船員労務
船主、オペレーター、定期船事業者。現場と経理・管理部門を統合したい企業
製品別導入/料金非公開/TRANS-Operatorは約50社、船内オフライン入力対応

Aisea PRO

リアルタイム動静と船陸コミュニケーションを効率化

動静、航跡、衝突予防、書類、船員、船陸連絡、気象海象
内航海運・港湾事業者。電話・FAX・ホワイトボード中心の連絡を減らしたい企業
Agent Unit+タブレット+Web/設置約2時間/料金は要問い合わせ

J-Marine Cloud

航海・機器・気象海象データを集約して陸上から運航を支援

AIS、VDR、航海、機器状態、気象海象、航路・運航支援
船載機器データを使い、安全運航・省エネ・遠隔支援を高度化したい企業
船載機器+通信+クラウド/料金・導入社数は要問い合わせ

ClassNK CMAXS PMS / SPICS / ABLOG

PMS・予備品・アブログをクラウドで船陸共有

PMS、保守作業、予備品、購入申請、アブログ、船陸共有
小規模から大規模船隊まで。保守・予備品運用を標準化したい船主・管理会社
クラウド/料金非公開/PMSはClassNK型式承認、TMSA対応

B-SMS

証書・動静・PSC・ISM・発注・船員・予算をWebで管理

船舶情報、証書、動静、PSC、ISM、発注、船員、予算
複数の管理台帳をブラウザへ集約し、モバイルでも確認したい海運会社
クラウド・Webブラウザ/料金・導入社数は要問い合わせ

smartPAL

保守・船員・調達・財務・HSEQを統合する船舶管理ERP

PMS、船員・給与、調達、財務、HSEQ、航海、ドック、文書
外航・多拠点・グローバル船隊。船舶管理業務をERPとして統合したい企業
Web・クラウド・モバイル/料金は要問い合わせ

NAPA Fleet Intelligence

船隊の安全・性能・CII・排出量を可視化する運航分析基盤

船隊監視、安全、性能KPI、CII、排出量、燃費、非常時対応
旅客船・商船で性能改善、環境規制、安全な運航判断を重視する企業
モジュール・サブスクリプション型クラウド/料金は要問い合わせ

ABS Wavesight Nautical Systems

保守・調達・ドック・HSQE・船員・航海をモジュールで統合

PMS、調達、ドック、HSQE、船員・給与、文書、航海、分析
コンプライアンスと資産信頼性を統合管理したい外航・グローバル船隊
モジュール型マリンERP/料金・導入規模は要問い合わせ

ShipManager

PMS・調達・QHSE・船員・船体を統合する大規模船隊向け製品

PMS、調達、QHSE、船員、船体健全性、データ分析
外航・大規模・多拠点船隊。業務モジュールと船隊データを統合したい企業
ホステッド型・モジュール構成/料金非公開/数隻~数百隻規模

RitCH

証書・PMS・船員・書類・トラブルをクラウドで一元管理

船舶情報、動静、証書、PMS、船員、書類、トラブル、分析
少数船から複数船隊まで。Excel・紙・共有フォルダをクラウドへ集約したい企業
クラウド・要インターネット/初期設定55,000円(税込)+月額制

船舶管理システム13製品の特徴

OceanOffice

PMSから検査・船員・文書まで船陸で共有するクラウド型システム

OceanOfficeは、保守計画、検査・監査、運航、燃料、乗組員、SMS、文書をまとめて扱える船舶管理システムです。PMSだけでなく、証書期限や船員資格、船陸の承認ワークフローまで一元化したい場合に比較しやすい製品です。

  • ClassNK Approved PMS
  • クラウドで船陸間の情報を共有
  • トライアルと有償カスタマイズに対応

主な機能

PMSでは整備・入渠計画、部品在庫、作業履歴、稼働時間を管理します。加えて、航海計画・入出港・燃料消費・船舶位置、船級検査やPSC・RightShip・SIRE2.0、乗組員の資格・労務・交替計画、SMS文書と承認ワークフローまで扱います。

サービスの仕組み

クラウド上に船舶・陸上・関係者の情報を集約し、本船で入力した運航・保守・安全データを陸上側と共有します。各種データはグラフ化でき、ニアミスや事故、KPIの傾向把握にも利用可能です。ClassNK Customer Hubとの公式連携サービスも案内されています。

活用イメージ

整備予定と部品在庫を確認しながらPMSを運用し、検査・監査のスケジュールや不適合報告を同じ環境で管理できます。乗組員の資格期限やWork & Rest Hours、SMS書類の配布・承認もつながるため、保守・検査・船員・文書を横断する船舶管理に活用できます。

導入形態

クラウド型。ClassNK Customer HubやC-TASとの連携情報も公開されています。

料金

月額サブスクリプション制。金額と初期設定・移行・カスタマイズ費は要問い合わせです。

導入実績・確認材料

製品単独の導入社数は公開情報で確認できません。導入前に同規模・同船種の事例を確認しましょう。

OceanOfficeの会社概要

サービス名OceanOffice
提供会社株式会社東栄ホールディングス
主な管理領域PMS、検査・監査、運航、燃料、船員、SMS、文書
対象船主・船舶管理会社。本船・陸上・関係者間の情報を横断して管理したい企業
導入形態・料金・実績クラウド/月額制(金額非公開)/トライアルあり。ClassNK Approved PMS
公式サイトhttps://www.toeijapan.co.jp/business/oceanoffice/
情報確認日2026年7月22日

ORCA SYSTEM

ISM・ISPS対応を軸にSMS、文書、記録、整備計画を電子化

ORCA SYSTEMは、ISM・ISPSコードに関わるSMS運用を中心に、文書、記録・報告、整備計画、部品、人員を管理するシステムです。紙の安全管理マニュアルや報告書の改訂・配布・承認を標準化したい企業に向いています。

  • ISM・ISPS・TMSA対応
  • 文書と記録・報告を一元管理
  • Windows版とCloud版を用意

主な機能

MDCSは安全管理マニュアルや記録・報告書式の履歴と配布、ORARは船舶からの記録・報告、OMPSは整備計画と期限タスクを管理します。SPCSでは船用品・部品在庫と不足品の要求フォームを扱い、人員管理モジュールでは履歴、教育訓練、承認、乗下船予定を管理します。

サービスの仕組み

各モジュールは共通の操作環境で相互に連携し、必要なモジュールだけを独立して利用することもできます。船舶電子メールと組み合わせることで、陸上から本船への文書配布、本船から陸上への記録・報告をメール経由でやり取りする仕組みです。

活用イメージ

既存のWordや一太郎で作成したSMSマニュアルを活用しながら文書管理を電子化し、改訂履歴、承認、配布、保存、検索まで行えます。整備期限の抽出、作業結果報告、部品要求、乗組員の教育・資格履歴を組み合わせ、ISM・ISPS・TMSAに関係する安全管理業務へ利用できます。

導入形態

Windows版とCloud版があります。Cloud版はWebアプリで、本船・陸上PCへのインストールが不要です。

料金

具体的な金額は公開情報で確認できないため、対象船数、利用機能、移行範囲を揃えて見積もりを取りましょう。

導入実績・確認材料

公式情報では1隻から100隻以上の管理規模に対応。製品単独の導入社数は要確認です。

ORCA SYSTEMの会社概要

サービス名ORCA SYSTEM
提供会社株式会社オルカ
主な管理領域SMS、文書、記録・報告、整備計画、部品、人員
対象1隻から100隻以上までの船主・船舶管理会社。安全管理と監査対応を整えたい企業
導入形態・料金・実績Windows版・Cloud版/料金非公開/ClassNK型式認証
公式サイトhttps://www.orcajpn.co.jp/service/software/orcasystem.html
情報確認日2026年7月22日

Voyage Watcher 3

動静・航海・燃料・環境報告を船側アプリとクラウドで管理

Voyage Watcher 3は、船舶位置、航海距離、船速、燃料消費量、エンジン情報を収集し、陸上側で動静と運航状況を確認できるクラウドシステムです。EU MRVやIMO DCSのレポート管理も比較材料になります。

  • 地図上で動静・航路を把握
  • 燃料と機関性能を可視化
  • EU MRV・IMO DCSに対応

主な機能

船舶の現在位置と航路を地図上に表示し、航海距離、船速、燃料消費量、エンジン性能の推移を記録・グラフ化します。EU MRV・IMO DCSに対応したCARGO REPORTやBUNKER REPORTの証拠ファイル、Emission Reportもクラウド上で管理できます。

サービスの仕組み

本船の専用アプリReport SenderへDeparture ReportやNoon Reportを入力し、メール添付で陸上サーバーへ送信します。受信データはデータベース化され、管理者がWebで閲覧・検索・CSV出力できます。陸上に保存したデータは船側データのバックアップにも利用されます。

活用イメージ

陸上の運航管理者は、各船から届いたレポートを地図・一覧・グラフで確認し、動静、燃料、機関性能を継続的に把握できます。環境報告の証拠ファイルを本船から集約し、オプション機能を利用して認証機関のClassNKへ自動または手動で転送する運用にも対応します。

導入形態

船内のReport Senderアプリからメールでレポートを送り、陸上サーバーで管理します。オフライン運用の詳細は要確認です。

料金

料金は公開情報で確認できません。船数、通信方式、帳票、外部連携を含めて見積もりを確認しましょう。

導入実績・確認材料

製品別の導入社数は非公開。提供会社は船舶管理システムの提供実績15年以上を案内しています。

Voyage Watcher 3の会社概要

サービス名Voyage Watcher 3
提供会社マリンネット株式会社
主な管理領域動静、航海、燃料、機関性能、EU MRV、IMO DCS
対象本船の位置・航海レポート・燃費を陸上で把握したい船主・運航管理者
導入形態・料金・実績クラウド+船内Report Sender/料金・導入社数は非公開
公式サイトhttps://www.marine-net.co.jp/business/management/voyage-watcher3/
情報確認日2026年7月22日

TRANS-Series

運航・船主・会計・採算・船員労務をつなぐ海運ERP

TRANS-Seriesは、運航管理だけでなく、船主業務、会計、船舶別採算、代理店業務、船員労務まで扱う海運ERP製品群です。PMS単体ではなく、船舶運航とバックオフィスを同じ基盤で管理したい場合に適します。

  • 海運業務と会計・採算を統合
  • 目的別の製品モジュール
  • TRANS-Operatorは船内オフライン入力に対応

主な機能

TRANS-Accountは多通貨・多言語や海運特有の債権・債務・船費・傭船料、TRANS-Ownerは造船から売船までの契約と損益・キャッシュフロー予測を扱います。TRANS-Operatorは航海採算、貨物契約、配船、動静、燃料、港費を管理し、船員労務向けのTRANS-Crewも用意されています。

サービスの仕組み

TRANS-Operatorでは本船のNoon ReportやArrival/Departure Reportを取り込み、航海日数、燃料消費、運賃、運航費から見積採算と実績を管理します。運航・貸借船で発生した営業仕訳はTRANS-Accountへ連携し、TRANS-Ownerの契約情報も会計処理や決算予測へ利用されます。

活用イメージ

配船前に船速・航路・燃料・貨物条件を変えた複数の航海採算を比較し、運航中は動静と燃料実績を反映、航海後は運賃や港費、傭船料を精算できます。さらに、造船契約、借入、貸船、売船までの船舶ライフサイクルと会計をつなぎ、船舶別・航海別の経営管理に活用できます。

導入形態

複数モジュールから選ぶ海運ERPです。TRANS-Operatorは本船レポートのオフライン入力に対応しています。

料金

ライセンスと導入支援費用は個別提示。必要モジュール、会計連携、移行、保守を分けて確認しましょう。

導入実績・確認材料

公式のTRANS-Operator製品ページでは約50社の導入実績が案内されています。

TRANS-Seriesの会社概要

サービス名TRANS-Series
提供会社株式会社エイ・アイ・エス
主な管理領域運航、動静、燃料、会計、採算、船主、代理店、船員労務
対象船主、オペレーター、定期船事業者。現場と経理・管理部門を統合したい企業
導入形態・料金・実績製品別導入/料金非公開/TRANS-Operatorは約50社、船内オフライン入力対応
公式サイトhttps://www.trans-s.net/
情報確認日2026年7月22日

Aisea PRO

リアルタイム動静と船陸コミュニケーションを効率化

Aisea PROは、リアルタイムの船舶動静、航跡、船陸連絡、書類や船員情報を共有する海事プラットフォームです。内航や港湾業務で、動静連絡の省力化と運航状況の可視化を優先する場合に比較しやすい製品です。

  • リアルタイム動静と航跡を共有
  • 船陸コミュニケーションをデジタル化
  • 気象海象やカメラとの連携を想定

主な機能

基本機能としてリアルタイム動静、航跡記録、船舶書類、船員資格、危険区域のプロット、衝突予防、バーチャル無線を提供します。アドオンではデジタル動静連絡、動静連動カメラ、機関データ、気象海象、港湾の入出港管理を行うPort Masterを追加できます。

サービスの仕組み

本船へ専用機器のAgent Unitを設置し、船上タブレットと陸上のWebブラウザを双方向通信でつなぎます。船の位置・船首方位・速力を地図へ表示し、本船から送信した動静連絡は陸上PCやスマートフォンで確認可能です。航跡やカメラ映像は保存・再生できます。

活用イメージ

内航海運では、紙やFAXで行っていた毎日の動静連絡をタブレット送信へ置き換え、陸上側で既読状況まで確認できます。事故やヒヤリハット時には航跡とカメラ映像を同時に再生し、状況確認や再発防止に活用できます。港湾事業者はPort Masterで入出港情報と作業手配を管理できます。

導入形態

Agent Unit、タブレット、陸上側Webブラウザを組み合わせて船陸の状況を共有します。公式情報では機器設置の目安は約2時間です。

料金

初期費用・月額費用は見積もり型で、最低利用期間は1か月/隻です。搭載機器、通信、カメラ、連携費を確認しましょう。

導入実績・確認材料

公式サイトには内航船6隻を持つ丸三海運などの事例があります。累計導入社数は公開情報で確認できません。

Aisea PROの会社概要

サービス名Aisea PRO
提供会社アイディア株式会社
主な管理領域動静、航跡、衝突予防、書類、船員、船陸連絡、気象海象
対象内航海運・港湾事業者。電話・FAX・ホワイトボード中心の連絡を減らしたい企業
導入形態・料金・実績Agent Unit+タブレット+Web/設置約2時間/料金は要問い合わせ
公式サイトhttps://aisea.net/aiseapro/
情報確認日2026年7月22日

J-Marine Cloud

航海・機器・気象海象データを集約して陸上から運航を支援

J-Marine Cloudは、AIS、VDR、航海データ、機器状態、気象海象情報をクラウドへ集約し、本船と陸上の意思決定を支援するサービスです。台帳管理よりも、船載機器のデータ活用と運航支援を重視する企業に向きます。

  • 航海・機器データをクラウドへ集約
  • 気象海象を含む運航支援
  • 日本無線の船載機器群と連携

主な機能

気象・海象・AISに加え、VDRやJ-Marine NeCSTを介して航海データ、航路計画、航海機器の状態を収集します。Smart Ship Viewerでは、管理船の運航状況、VDRデータのダウンロード、船陸間の情報共有を行い、安全運航と省エネルギー航行を支援します。

サービスの仕組み

海上・陸上から集めた情報を共通プラットフォームでデータベース化し、船舶位置、航跡、気象海象、センサーや機器状態を複数のモニターやPCへ重ねて表示します。クラウド側の情報は陸上の運航管理に使うだけでなく、気象情報や最適航路支援として本船にも提供されます。

活用イメージ

陸上の管理者は計画航路と実際の航跡を比較し、航路離脱や機器アラームを遠隔で確認できます。必要な場面ではVDRデータを陸上から取得・再生し、運航状況の振り返りにも利用可能です。気象海象と航海データを組み合わせ、省エネ、安全、海賊対策に関する意思決定を支援します。

導入形態

VDRやJ-Marine NeCSTなどの船載機器とクラウドサービスを組み合わせます。既存搭載機器との適合確認が必要です。

料金

料金は公開情報で確認できません。船載機器、通信、データ保管、利用サービスを分けて確認しましょう。

導入実績・確認材料

累計導入社数は非公開ですが、福永海運やNew Ocean Shipmanagementの公式事例があります。既存機器と目的が近い事例を確認しましょう。

J-Marine Cloudの会社概要

サービス名J-Marine Cloud
提供会社日本無線株式会社
主な管理領域AIS、VDR、航海、機器状態、気象海象、航路・運航支援
対象船載機器データを使い、安全運航・省エネ・遠隔支援を高度化したい企業
導入形態・料金・実績船載機器+通信+クラウド/料金・導入社数は要問い合わせ
公式サイトhttps://www.jrc.co.jp/product/jm_about
情報確認日2026年7月22日

ClassNK CMAXS PMS / SPICS / ABLOG

PMS・予備品・アブログをクラウドで船陸共有

ClassNK CMAXS PMS / SPICS / ABLOGは、保守作業の計画・報告、予備品在庫・購入申請、アブログを管理する製品群です。PMSを中心に船内と陸上で保守・予備品情報を共有したい場合に適します。

  • ClassNK型式承認のPMS
  • 予備品管理とアブログを用意
  • 小規模から大規模船隊までを想定

主な機能

PMSは保守作業の計画、進捗、作業報告を一元管理します。SPICSは予備品の在庫、補充要求、見積、発注、棚卸を扱い、ABLOGは出入港、正午船位、海象、航海距離、燃料残量などからアブログや各種帳票を作成し、燃料消費量やパワーカーブを可視化します。

サービスの仕組み

船内システムと陸上側システムをクラウドでつなぎ、保守・予備品・航海記録を共有します。PMSの作業報告へ使用予備品を登録するとSPICSの在庫情報へ反映でき、ABLOGで蓄積した航海データは帳票作成や性能分析、NK Portalとの連携に利用できます。

活用イメージ

機器ごとの保守期限と作業実績をPMSで管理し、作業に必要な予備品の在庫確認・補充要求・発注をSPICSへつなげられます。ABLOGでは本船の日常入力から航海帳票を作成し、燃料・性能データの振り返りやEU MRV・IMO DCS向けデータ収集に活用できます。

導入形態

船内システムと陸側システムをクラウドでつなぎます。小規模から大規模船隊までの利用を案内しています。

料金

料金は公開情報で確認できません。PMS、SPICS、ABLOGの採用範囲とデータ移行費を確認しましょう。

導入実績・確認材料

PMSは日本海事協会の型式承認を取得。TMSA対応も公式に案内されています。

ClassNK CMAXS PMS / SPICS / ABLOGの会社概要

サービス名ClassNK CMAXS PMS / SPICS / ABLOG
提供会社一般財団法人日本海事協会・株式会社IMC
主な管理領域PMS、保守作業、予備品、購入申請、アブログ、船陸共有
対象小規模から大規模船隊まで。保守・予備品運用を標準化したい船主・管理会社
導入形態・料金・実績クラウド/料金非公開/PMSはClassNK型式承認、TMSA対応
公式サイトhttps://www.jmuc.co.jp/imc/services/itsystem.html
情報確認日2026年7月22日

B-SMS

証書・動静・PSC・ISM・発注・船員・予算をWebで管理

B-SMSは、船舶情報、証書、動静、PSC不備、ISMメンテナンス、発注、船員、予算をモジュールで管理するWeb型システムです。個別の台帳を一つのブラウザ環境へ寄せたい企業に向いています。

  • 証書・PSC・ISMを管理
  • 発注・船員・予算にも対応
  • スマートフォンとタブレットから利用可能

主な機能

船舶情報、証書、船舶動静、PSC Deficiency、ISM Plan Maintenance、発注、乗組員、予算の各機能を提供します。証書管理では有効期限と更新段階、PSC管理では検査・不備・是正報告、保守管理では機器ごとの予定日と実施履歴を記録できます。

サービスの仕組み

SaaSとして提供され、PCへの個別インストールをせずブラウザから利用します。証書の期限通知、保守予定のリマインダー、PSC報告書のアップロード・検索・Excel/PDF出力に対応。乗組員情報は資格、乗下船、経歴、評価、教育、疾病・事故履歴を一つの画面で管理します。

活用イメージ

入港前には船舶動静を基に港で必要な作業を準備し、証書更新では期限と更新状況を追跡できます。PSC検査後は不備項目と是正報告を保存し、ISM保守ではメーカー手順に沿った作業予定を管理。次航海の配員時には資格・経験・乗船評価を参照できます。

導入形態

ブラウザで利用でき、スマートフォンやタブレットからのアクセスも案内されています。

料金

見積もり型です。船数、ユーザー数、利用モジュール、移行、カスタマイズの条件を揃えて確認しましょう。

導入実績・確認材料

公開情報で製品の導入社数を確認できません。同規模・同船種の事例提示を依頼しましょう。

B-SMSの会社概要

サービス名B-SMS
提供会社B-SMS
主な管理領域船舶情報、証書、動静、PSC、ISM、発注、船員、予算
対象複数の管理台帳をブラウザへ集約し、モバイルでも確認したい海運会社
導入形態・料金・実績クラウド・Webブラウザ/料金・導入社数は要問い合わせ
公式サイトhttps://b-sms.jp/
情報確認日2026年7月22日

smartPAL

保守・船員・調達・財務・HSEQを統合する船舶管理ERP

smartPALは、PMS、船員・給与、調達、財務、HSEQ、航海、ドック、文書などを広く扱う船舶管理ERPです。複数部門と海外拠点をまたぐデータ統合を進めたい企業の候補になります。

  • 船舶管理業務を広く網羅
  • Web・クラウド・モバイル対応
  • 外航・グローバル船隊向け

主な機能

30以上のモジュールがあり、PMS・入渠・調達・在庫、船員・給与、HSEQ・文書・証書、傭船・航海、会計・財務・保険、BI、LiveFleetを単一基盤で扱います。Maintenanceでは機器・予備品・作業、Procurementでは要求から発注・入庫までを管理します。

サービスの仕組み

船上と陸上のデータを連携し、共通ダッシュボードから各モジュールへアクセスします。通信がない間も対応モジュールで作業を継続でき、回線復旧後に船陸間のデータを同期します。モバイル利用に対応し、APIを介して既存ERPや会計、外部アプリケーションとも接続できます。

活用イメージ

船内で作成した保守作業や物品要求を、陸上の購買承認、発注、入庫、在庫、請求処理へつなげられます。船員の乗下船・資格・給与、HSEQの不適合・事故・証書、船舶別の予算と財務も同じデータ基盤で管理し、LiveFleetでは位置、速度、燃料、運航KPIを陸上から確認できます。

導入形態

SaaS・クラウド・モバイルに対応します。一部モジュールはオフライン利用後の同期にも対応しています。

料金

料金は公開情報で確認できません。モジュール、船数、拠点、移行、API、保守を含むTCOで比較しましょう。

導入実績・確認材料

公式サイトにはKOTC 31隻、Intership 100隻など、船隊規模を確認できる導入事例があります。

smartPALの会社概要

サービス名smartPAL
提供会社MariApps Marine Solutions
主な管理領域PMS、船員・給与、調達、財務、HSEQ、航海、ドック、文書
対象外航・多拠点・グローバル船隊。船舶管理業務をERPとして統合したい企業
導入形態・料金・実績Web・クラウド・モバイル/料金は要問い合わせ
公式サイトhttps://www.mariapps.com/smartpal/
情報確認日2026年7月22日

NAPA Fleet Intelligence

船隊の安全・性能・CII・排出量を可視化する運航分析基盤

NAPA Fleet Intelligenceは、船隊の安全、性能、CII、排出量、燃費、非常時対応を統合する運航分析プラットフォームです。保守・船員・会計のERPより、性能データを使った運航改善を優先する場合に向きます。

  • CII・排出量・性能KPIを可視化
  • 船上と第三者データを統合
  • 運航改善と安全判断を支援

主な機能

Fleet Monitoring、Regulatory Compliance、Nautical Safety、Planning and Optimization、Analysis and Insightsをモジュールで提供します。船隊の位置・状態・性能KPI、CII・排出量、安全情報を可視化し、EU MRV、IMO DCS、FuelEUなどの報告作成や航海計画・最適化を支援します。

サービスの仕組み

船上のNAPAシステム、オートメーション、航海信号、Noon Report、第三者ツールからデータを収集し、モジュール型クラウドへ集約します。陸上チームはFleet ViewやVoyage Overview、カスタムダッシュボードを使い、船ごとの安全・技術・運航・環境データを横断して確認します。

活用イメージ

日々の航海・機関データから燃料消費、排出量、CII、船舶性能を分析し、航路や運航条件の改善に利用できます。旅客船では復原性監視や非常時対応、商船では航海最適化、環境規制報告、傭船契約に関わる性能評価など、船種と目的に合わせて必要なモジュールを組み合わせます。

導入形態

船上システム、航海信号、第三者ツールのデータをクラウドへ統合します。

料金

料金は公開情報で確認できません。データ取得機器、対象船数、分析機能、連携、保守を確認しましょう。

導入実績・確認材料

Fleet Intelligence単体の導入数は非公開。Marubeni、Fortius、Virgin Voyagesなどの公式事例があります。

NAPA Fleet Intelligenceの会社概要

サービス名NAPA Fleet Intelligence
提供会社NAPA
主な管理領域船隊監視、安全、性能KPI、CII、排出量、燃費、非常時対応
対象旅客船・商船で性能改善、環境規制、安全な運航判断を重視する企業
導入形態・料金・実績モジュール・サブスクリプション型クラウド/料金は要問い合わせ
公式サイトhttps://www.napa.fi/software-and-services/ship-operations/napa-fleet-intelligence/
情報確認日2026年7月22日

ABS Wavesight Nautical Systems

保守・調達・ドック・HSQE・船員・航海をモジュールで統合

ABS Wavesight Nautical Systemsは、PMS、調達、ドック、HSQE、船員・給与、文書、航海、分析をモジュールで提供するマリンERPです。資産信頼性と規制対応を含む大規模な船隊管理に向きます。

  • 目的別の相互運用モジュール
  • 保守・調達・船員・HSQEを統合
  • 外航・グローバル船隊向け

主な機能

Maintenance Manager、Purchasing Manager、Drydock Manager、HSQE and Vetting、Crew and Payroll、Document、Voyage、Insightの相互運用モジュールで構成されます。保守、調達・在庫、入渠、安全・法令、乗組員、文書、航海性能を一つのマリンERPで管理します。

サービスの仕組み

Maintenanceで作成した保守計画と機器・予備品情報をPurchasingの要求・発注・在庫管理へつなぎ、Drydockでは工事計画、入札、実行を管理します。各モジュールのデータはInsightへ集約され、安全、運航、財務の傾向を横断分析できます。Web・モバイル向けの役割別画面も提供されます。

活用イメージ

機器の保守期限と必要部品を基に調達を進め、入庫・在庫まで追跡することで、保守と購買を連動できます。入渠工事では仕様作成から入札・進捗・予算を管理し、HSQEでは監査・不適合・Vetting、Crewでは配乗・給与・訓練、Voyageでは性能と環境対応を扱います。

導入形態

クラウド・ブラウザ・モバイルに対応します。モバイルアプリはオフライン利用後に船内サーバーへ同期できます。

料金

料金は公開情報で確認できません。採用モジュール、移行、船上展開、連携、保守の総額で比較しましょう。

導入実績・確認材料

Nautical Systems単体の導入数は非公開。ABS Wavesight全製品では5,500隻以上・200社以上と案内されています。

ABS Wavesight Nautical Systemsの会社概要

サービス名ABS Wavesight Nautical Systems
提供会社ABS Wavesight
主な管理領域PMS、調達、ドック、HSQE、船員・給与、文書、航海、分析
対象コンプライアンスと資産信頼性を統合管理したい外航・グローバル船隊
導入形態・料金・実績モジュール型マリンERP/料金・導入規模は要問い合わせ
公式サイトhttps://www.abswavesight.com/en/products/nautical-systems
情報確認日2026年7月22日

ShipManager

PMS・調達・QHSE・船員・船体を統合する大規模船隊向け製品

ShipManagerは、DNVが提供する船舶管理ソフトウェア群です。PMS、調達、QHSE、船員、船体健全性、データ分析をモジュールで統合でき、外航や大規模船隊で業務標準化を進めたい場合の有力な比較候補です。

  • PMSから船員・QHSEまでモジュール化
  • 数隻から数百隻規模を想定
  • 大規模・多拠点の船隊管理向け

主な機能

PMS、Procurement、QHSE、Crewing、Hull、Drydock、Analyzerの各モジュールを個別または一式で利用できます。保守作業と機器台帳、購買、安全・品質、乗組員、船体検査、入渠・修繕、船隊データ分析を、技術・運航・コンプライアンスの共通基盤へまとめます。

サービスの仕組み

PMS、調達、QHSEなどのモジュールを接続し、船上と陸上で同じ機器・作業・購買・安全データを利用します。Analyzerでは保守、コスト、運航などのデータをBIダッシュボードへ集約。DNVは既存システムからのデータ移行、機器台帳作成、設定、ダッシュボード構築、研修も提供しています。

活用イメージ

PMSで予定作業と実績を管理し、必要な部品やサービスをProcurementへ連携できます。QHSEで安全・品質プロセス、Crewingで配乗、Hullで3Dモデルを使った船体検査、Drydockで修繕計画を管理し、Analyzerで船舶別のコストや運航データをまとめて確認できます。

導入形態

PMS、調達、QHSE、船員、船体健全性、分析の各モジュールを目的に応じて導入します。

料金

料金は公開情報で確認できません。船数、モジュール、移行、船上展開、連携、サポートを確認しましょう。

導入実績・確認材料

DNV公式ページではShipManagerとNavigatorの合算で300社・7,000隻以上と案内。ShipManager単体の現時点の隻数は非公開です。

ShipManagerの会社概要

サービス名ShipManager
提供会社DNV
主な管理領域PMS、調達、QHSE、船員、船体健全性、データ分析
対象外航・大規模・多拠点船隊。業務モジュールと船隊データを統合したい企業
導入形態・料金・実績ホステッド型・モジュール構成/料金非公開/数隻~数百隻規模
公式サイトhttps://www.dnv.jp/services/page-114260/
情報確認日2026年7月22日

RitCH

証書・PMS・船員・書類・トラブルをクラウドで一元管理

RitCHは、船舶情報、動静、証書、PMS、船員、書類、トラブル、分析をクラウドで管理するシステムです。公開料金の手掛かりと複数の船隊規模別事例があり、少数船から段階的に台帳を集約したい企業が比較しやすい製品です。

  • 証書・PMS・船員を一元管理
  • 初期設定費用を公式公開
  • 複数の船隊規模別事例を掲載

主な機能

船舶・主要機器の基本情報、動静、証書、Information & Circular、トラブル、PMS、Crew Data Manager、文書・レポート、各種分析をクラウドで管理します。Crew Data Managerでは乗船、評価、資格、契約期限、Work & Rest Hoursを扱い、分析機能では稼働・待機・燃料データを横断できます。

サービスの仕組み

船舶管理会社の実務を基に国内開発されたシステムで、管理隻数と利用機能に応じて必要なモジュールを選ぶサブスクリプション方式です。船・陸上の担当者がブラウザから情報を更新・共有し、各機能に蓄積したデータを分析画面で組み合わせて可視化します。

活用イメージ

証書や資格の期限、管理船・機器の情報、船陸間のPMS作業記録、トラブル対応、通達・文書を一つの画面群で管理できます。船ごとの稼働時間や港での待機時間、燃料の総使用量・日別使用量を分析し、既存システムを残したまま必要な機能だけ追加する運用にも利用されています。

導入形態

クラウド型で、利用にはインターネット接続が必要です。船数と利用機能に応じた月額契約です。

料金

公式公開額から税込換算すると、初期設定費用は55,000円(税込)です。月額料金は船数と機能で変わるため要問い合わせです。

導入実績・確認材料

公式サイトには1~5隻、11~15隻、16~20隻など複数規模の利用事例が掲載されています。

RitCHの会社概要

サービス名RitCH
提供会社株式会社HSM
主な管理領域船舶情報、動静、証書、PMS、船員、書類、トラブル、分析
対象少数船から複数船隊まで。Excel・紙・共有フォルダをクラウドへ集約したい企業
導入形態・料金・実績クラウド・要インターネット/初期設定55,000円(税込)+月額制
公式サイトhttps://www.hsmjp.co.jp/ritch
情報確認日2026年7月22日

船舶管理システムの掲載基準と情報確認日

本記事は、船主・海運会社・船舶管理会社が比較できるよう、2026年7月22日時点で公式の製品・サービス情報を確認でき、PMS、運航、船員、安全管理、海運ERP、性能分析のいずれかを扱う13製品を掲載しています。掲載順はランキングではありません。

選定条件公式サイトで提供継続と主要機能を確認できること
比較した項目管理領域、対象・船隊規模、導入形態、料金公開、導入実績
情報確認日2026年7月22日
注意点料金や対応範囲は契約・船種・船数で変わります。公開情報がない項目は提供会社への確認が必要です。

船舶管理システムとは

船舶管理システムとは、本船と陸上の間で、保守計画、運航・動静、証書、安全管理、船員、調達、燃料・環境データなどを管理する仕組みです。製品ごとに役割が異なるため、「全部入り」かどうかより、最初に改善する業務を明確にする必要があります。

タイプ主な役割向いている課題
PMS・保守管理整備計画、作業履歴、予備品、故障管理整備漏れを防ぎ、保全業務を標準化したい
運航・動静管理位置、航路、船速、燃料、船陸レポート運航状況と燃費を陸上で把握したい
SMS・証書管理ISM、ISPS、文書、証書期限、監査記録安全管理と監査対応を電子化したい
船員管理配乗、資格、契約、勤怠、給与船員情報の二重入力と期限漏れを減らしたい
海運ERP運航、会計、採算、調達、船員を統合現場とバックオフィスを同じ基盤で管理したい
性能・環境分析CII、排出量、燃費、性能KPI環境規制対応と運航改善を進めたい

陸上設備の保全まで含めて検討する場合は、設備保全管理システム(CMMS)の比較記事も参考になります。船用品・予備品を含む在庫運用を見直す場合は、製造業向け在庫管理システムの比較記事もあわせて確認してください。

13製品の機能対応を比較

公式サイトで主要機能を確認できた領域を「○」で示しています。「要確認」は非対応を意味せず、公開情報だけでは確認できない項目です。実際の対応範囲は、バージョン、契約モジュール、連携開発によって変わります。

製品名PMS・保守運航・動静船員調達・在庫安全・規制燃費・環境会計・採算
OceanOffice要確認要確認
ORCA SYSTEM要確認要確認要確認
Voyage Watcher 3要確認要確認要確認要確認要確認
TRANS-Series要確認要確認要確認要確認
Aisea PRO要確認要確認要確認要確認
J-Marine Cloud要確認要確認要確認要確認要確認
ClassNK CMAXS PMS / SPICS / ABLOG要確認要確認要確認要確認
B-SMS要確認
smartPAL要確認
NAPA Fleet Intelligence要確認要確認要確認要確認
ABS Wavesight Nautical Systems要確認要確認
ShipManager要確認要確認要確認
RitCH要確認要確認要確認

船舶管理システムの選び方

改善する業務を一つ目の軸にする

整備期限の管理が最優先ならPMS、船舶位置と燃料の把握なら運航管理、証書やSMSなら安全管理、配乗・資格なら船員管理を起点にします。会計や船舶別採算まで統合する場合は海運ERPを候補に入れます。

船種・船数・運航エリアを伝えて適合性を確認する

同じ機能名でも、内航1~5隻と外航100隻では必要な権限、言語、監査証跡、展開支援が異なります。RFPには船種、船数、航路、管理拠点、利用人数を明記し、同条件での導入事例を求めましょう。

船内通信とオフライン運用を実機で試す

通信が不安定な海域では、閲覧だけでなく入力、添付、同期、競合解消まで確認が必要です。「クラウド対応」だけで判断せず、通信断から復旧したときの動作をトライアルで検証します。

API・データ所有権・解約時の出力を契約前に確認する

船舶、機器、作業、船員、証書のID体系が合わないと、連携後も二重入力が残ります。APIの対象、更新頻度、費用に加え、データの所有者、保管国、バックアップ、解約時のCSV・API出力を確認してください。

特化型サービスは総合システムと分けて比較する

たとえば川崎重工のSOPassのような運航・機器支援サービスは、総合的な船舶管理台帳や海運ERPとは役割が異なります。解決したい課題が状態監視や技術支援に限定される場合は、総合システムの代替ではなく連携候補として検討します。

導入前に確認するRFP項目

確認項目RFPに記載する内容
対象範囲船種、船数、航路、拠点、利用者、言語、優先業務
現行データExcel・既存システムの件数、形式、品質、移行期限
船内環境OS、端末、通信帯域、通信断時間、オフライン要件
連携会計、給与、AIS、VDR、船級、IoT、APIの対象と頻度
統制権限、承認、監査ログ、保存期間、バックアップ、災害復旧
支援初期設定、移行、教育、問い合わせ時間、言語、SLA
費用初期、月額、船数・ID追加、連携、移行、保守、解約時出力

導入の流れ

  1. 現行業務を棚卸しする:Excel、紙、メール、既存システムと担当者を一覧化します。
  2. 優先KPIを決める:整備期限の遅延、入力時間、証書失効、燃料原単位など、改善値を定めます。
  3. RFPで3社前後に絞る:同じ船数・機能・移行範囲で回答と見積もりを依頼します。
  4. 実データで試行する:1~2隻を対象に、船内通信、入力、承認、帳票、同期を確認します。
  5. 段階展開する:マスタと運用ルールを固め、船隊単位で展開します。
  6. 定着を測る:KPI、未入力、エラー、問い合わせを月次で確認し、教育と設定を改善します。

船舶管理システムの費用とTCO

13製品の多くは見積もり型です。公開価格だけで比較できる製品は限られ、RitCHの初期設定費用は公式公開額から税込換算すると55,000円(税込)ですが、月額料金は船数・機能で変わります。見積もりは次の項目を3~5年のTCOに揃えて比較してください。

  • 初期設定、要件定義、データクレンジング・移行
  • 船数、ユーザー数、モジュール別の月額・年額利用料
  • 船内端末、サーバー、通信、センサー・ゲートウェイ
  • API・既存システム連携、帳票・ワークフローの追加開発
  • 教育、海外拠点展開、保守、バージョンアップ、解約時のデータ出力

サイバーセキュリティとデータ連携

船舶管理システムは、本船と陸上、船級、機器、取引先のデータをつなぐため、機能比較と同時にセキュリティを確認します。IMOは安全管理システムに海事サイバーリスクを反映するガイドラインを公開しています。詳しくはIMOの海事サイバーリスク情報を確認してください。

  • 多要素認証、役割に必要な範囲へ限定した権限、船・拠点ごとのアクセス制御
  • 通信・保存データの暗号化、監査ログ、脆弱性対応、バックアップ
  • 船内ネットワークと業務ネットワークの分離、通信断時の安全な同期
  • インシデント時の連絡体制、復旧目標、データ持ち出し・消去手順

複数ベンダー間で船舶データを共有する場合は、Ship Data Centerが運営するIoS-OPのサービス情報も、データ流通と権限設計を考える参考になります。

船舶管理システムに関係する規制

ISMコードと安全管理システム

ISMコードの対象となる船舶・会社では、安全管理システムの文書、記録、是正、監査を継続して運用する必要があります。システムは規制対応そのものを保証するものではありませんが、改訂・承認・配布・証跡を管理しやすくします。詳細は日本海事協会のISMコード情報を確認してください。

CII・SEEMP・排出量データ

CIIやSEEMP、IMO DCS、EU MRVに関わる場合は、燃料・航海データの取得元、欠損補完、承認、証跡、帳票出力を確認します。IMOのEEXI・CII FAQで制度の対象と要件を確認したうえで、必要な機能を定義しましょう。

船隊全体の排出量を経営管理や開示へつなぐ場合は、CO2排出量管理システムの比較記事も参考になります。

よくある質問

PMSと船舶管理システムの違いは何ですか?

PMSは主に計画保守、作業履歴、予備品を管理します。船舶管理システムは、PMSに加えて運航、証書、SMS、船員、調達、会計、環境データなどを含む総称です。

クラウド型なら船内でオフライン利用できますか?

製品ごとに異なります。閲覧のみ可能、入力後に同期可能、船内サーバーが必要など方式があるため、通信断を再現した実機テストが必要です。

小規模船隊でも導入できますか?

少数船向けの事例や月額制を持つ製品があります。ただし最低契約数、初期移行費、必要な船載機器で総額が変わるため、1隻・3隻・5隻など実際の船数で見積もりを依頼しましょう。

料金はどのように比較すればよいですか?

月額だけでなく、初期設定、移行、端末・通信、連携、教育、保守、船数追加、解約時のデータ出力を含む3~5年のTCOで比較します。

既存のExcelデータは移行できますか?

移行対応の可否だけでなく、重複・表記揺れの修正、機器・船員・証書IDの紐付け、移行後の照合責任を確認してください。

導入事例は何を確認すればよいですか?

社名だけでなく、船種、船数、利用モジュール、移行元、展開期間、船内通信、導入後の運用体制が自社と近いかを確認します。

船舶管理システムのまとめ

船舶管理システムは、PMS、運航、船員、SMS、海運ERP、性能分析で役割が異なります。まず改善する業務と対象船隊を決め、船内オフライン、API、データ所有権、サポート、TCOを同じ条件で比較してください。候補を絞った後は、1~2隻の実データと通信環境で試行し、運用できることを確認してから段階展開することが重要です。

免責事項

サービス内容、機能、料金、対応船種、連携範囲、導入条件は変更される場合があります。発注前に各社へ現在の条件を確認してください。