サービスサイトの外注はどう進める?依頼範囲・費用・制作会社の選び方
最終更新日:2026年10月27日
サービスサイトの外注は、社内で対応しきれない設計や制作を任せる方法です。外注しても、商材情報の提供や内容確認、社内承認は必要になります。依頼範囲と自社の担当業務を整理し、費用、制作体制、公開後の運用まで比較して依頼先を選びましょう。
サービスサイトを作りたいものの、社内に制作を担当できる人がいない場合や、既存サイトから問い合わせを獲得できていない場合は、外注が選択肢になります。
ただし、同じ「サイト制作」でも、設計から原稿まで任せるのか、デザインと実装だけを依頼するのかで、費用と社内の作業は変わります。
外注するかどうかは、社内で担当できる業務と、外部の支援が必要な業務を分けて判断しましょう。
制作会社に任せる範囲、発注前の準備、公開後の担当まで決めておくと、提案や見積もりを同じ条件で比べられます。
サービスサイトを外注するか判断する基準
サービスサイトは、特定の商品やサービスについて説明し、資料請求や問い合わせなどにつなげるWebサイトです。
制作方法は、外注、内製、両者の併用から選べます。
コーポレートサイトやLPとの違いは、サービスサイトとコーポレートサイト、LPの比較で確認できます。
機能やページの構成を考える段階なら、サービスサイトの構成と作り方も参考になります。
| 制作方法 | 向いている状況 | 先に確かめること |
|---|---|---|
| 外注 | 情報設計、原稿、デザイン、実装などを担当できる人や時間が不足している | 依頼先の対応範囲、自社が情報提供と承認に使える時間、公開後の担当 |
| 内製 | 掲載する情報と構成が明確で、制作や更新を続ける担当者を確保できる | 制作と学習の時間、必要な機能を実現できるか、担当者交代時の引き継ぎ |
| 外注と内製の併用 | 初期の設計や実装は任せ、事例追加や日常の情報更新は社内で行いたい | 自社で編集できる範囲、操作説明、保守と改修を頼む窓口 |
外注しても情報提供と社内確認の時間は必要になる
外注すれば、専門的な制作作業を社外に任せられます。
ただし、制作会社だけでは商材の仕様、対応できる用途、顧客から選ばれている理由まで把握できません。
営業や技術の担当者が資料を渡し、提案された原稿や画面を確認する必要があります。
費用が安いという理由だけで内製を選ぶ場合も、担当者の作業時間を含めて比較してください。
外注費を抑えられても、担当者が原稿作成やツールの学習に時間を取られ、公開が遅れる場合があります。
更新頻度が高いなら制作と更新を分担する
日常的に事例や料金を更新するなら、初期設計と制作を外注し、更新は自社で行う方法もあります。
見積もりの段階で、文章や画像の差し替え、事例ページの追加など、社内で行いたい操作を伝えましょう。
担当者が確保できない場合は、更新も外注する選択肢があります。
依頼できる作業量、対応までの日数、月額料金に含む範囲を確認してください。
サービスサイトで外注できる業務と自社が担う業務
外注の範囲は契約によって異なります。
「制作一式」という見積もりでも、原稿、撮影、計測設定、保守が含まれているとは限りません。
業務ごとに、作る人、確認する人、納品物を決めておきましょう。
| 業務 | 外注する作業の例 | 自社が行う確認や準備 |
|---|---|---|
| 目的と情報設計 | ヒアリング、競合調査、サイトマップ、ページ構成案の作成 | 狙いたい顧客、主力商材、期待する問い合わせを共有し、構成を承認する |
| 原稿と取材 | 取材、執筆、営業資料の整理、図解 | 仕様や対応条件を確認し、取材先と事例掲載の許可を手配する |
| 写真と動画 | 撮影、編集、素材の購入 | 撮影場所と対象を調整し、支給素材を掲載できるか確認する |
| デザインと実装 | 画面デザイン、スマートフォン対応、CMSの設定 | 掲載内容と使い勝手、自社で更新したい項目を確認する |
| フォームと計測 | 問い合わせや資料請求のフォーム、通知、アクセス解析の設定 | 取得項目、通知先、問い合わせ後の営業対応を決める |
| 公開と引き継ぎ | 動作確認、公開作業、操作説明、管理情報の引き継ぎ | 最終確認、公開の承認、社内担当者と管理情報の保管先を決める |
| 公開後の対応 | 保守、記事や事例の追加、アクセス分析と改善 | 更新の優先順位を決め、商談や受注につながった問い合わせを共有する |
これは分担の一例です。
原稿を自社で用意する、撮影だけを別の会社に依頼するなど、実際の体制に合わせて調整します。
制作会社へは、対応する業務と対応しない業務の両方を示してもらいましょう。
サービスサイトを外注する費用と見積もりの確認点
外注費用は、デザインの種類数、原稿の準備、必要な機能、調査や取材の範囲で変わります。
テンプレートを使う簡易な制作と、調査や原稿制作から依頼する制作では、数十万円から百万円単位まで金額に幅があります。
例えば、BtoB向け制作サービスNORENのベーシックには、初期33万円と月額5,500円のプランがあります。
いずれも税込で、サイト構成と原稿案を含みますが、最終版までのライティングやスタッフによる更新作業は別の扱いです。
サイトエンジンの公開見積もり例では、30ページ分の原稿と図表制作を含む例の合計は、消費税率10%で税込換算すると189万4,750円です。
この金額に顧客インタビューや競合調査まで含まれるわけではありません。
両者は制作方法と依頼範囲が異なるため、同じ条件の価格としては比べられません。
出典:NORENの料金案内とよくある質問、サイトエンジンのBtoBサイト制作料金と見積もり例(2026年10月27日確認)。
公開料金と見積もり例であり、個別案件の最終請求額や市場の平均値を示すものではありません。
初期制作費と公開後の費用を分けて比較する
初期費用に加え、サーバーやツールの利用料、保守、更新や改善の費用まで確認しましょう。
広告を使う場合は、媒体に支払う広告費と運用代行費も別に見積もりましょう。
相見積もりでは、ページ構成、原稿の担当、機能、公開後の支援を同じ条件で渡します。
金額に差がある場合は、含まれる作業と自社が担当する作業を確認してから判断してください。
追加費用が発生する変更と修正回数を確認する
原稿の誤字修正、デザイン案の調整、構成確定後のページ追加では、作業の大きさが異なります。
無償修正の回数や期限、追加料金になる条件を、発注前に確認してください。
「修正対応あり」という説明だけでは、どこまで任せられるか判断できません。
ページ追加や撮影の追加、公開日の変更など、想定する変更を挙げて料金の扱いを聞いておきましょう。
サービスサイトの外注先と選び方
制作会社やフリーランスなど、外注先の形態だけで品質は決まりません。
自社で担当できない業務を引き受けられるか、実際に作業する人は誰かを確認してください。
| 依頼先 | 確認したい対応範囲 | 提案時に聞くこと |
|---|---|---|
| 制作会社 | 情報設計、原稿、デザイン、実装、保守のうち、どこまで担当するか | 実制作の体制、担当窓口、対応外の業務、公開後の依頼方法 |
| マーケティング支援会社 | 顧客や競合の調査、訴求の整理、集客施策、制作と改善の範囲 | 戦略だけの提案か制作まで担当するか、計測と改善で何を行うか |
| フリーランス | 本人が得意な工程と、別の担当者が必要になる工程 | 原稿や撮影の手配、進行管理、不在時の対応、保守と引き継ぎ |
会社によって対応する業務は重なります。
上の分類を固定的な役割と考えず、提案された作業範囲で比較しましょう。
制作実績は見た目とあわせて担当業務を見る
参考になる実績があれば、誰に向けたサイトか、どのような情報を追加したか、何を担当したかを聞きます。
デザインだけを担当した実績と、取材や原稿制作、公開後の運用まで担当した実績では、依頼できる範囲が異なります。
例えば製造業向けのサイトなら、用途や加工条件、対応できる仕様をどのように整理したかを確認すると、自社の商材への理解を確かめやすくなります。
問い合わせや売上の実績を見る場合は、集計期間と担当した施策も確認してください。
SEOやAI検索への対応は実施内容を確かめる

「SEO対応」「AI検索対応」という名称だけで選ばず、サイト構成、原稿、内部リンク、表示や計測の確認など、何を実施するかを聞きましょう。
Googleは、AIによる概要などへの掲載に特別な追加要件はなく、従来のSEOの基本事項が引き続き適用されると案内しています。
AI検索への掲載を約束する説明に頼らず、制作内容と確認方法を比べてください。
参考:Google検索セントラル「AI機能とウェブサイト」(2026年10月27日確認)。
サービスサイトを外注する前に準備しておく情報

相談時点ですべての仕様が決まっている必要はありません。
ただし、自社で決まっていることと、提案を受けて決めたいことは分けて伝えます。
次の項目を埋めると、初回相談や社内共有に使えます。
| 項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 制作の目的 | 増やしたい問い合わせ、資料請求、営業活動での利用など |
| 商材と対象顧客 | 主力商材、対応業種、顧客の課題、得意な用途、対応できない条件 |
| 既存サイトと課題 | URL、現在の構成、使いにくい点、把握している問い合わせ状況 |
| 渡せる資料 | 営業資料、仕様書、料金、写真、掲載許可を得た導入事例 |
| 必要なページと機能 | サービス紹介、事例、資料請求、更新機能、フォーム、既存ツールとの連携 |
| 社内の担当 | 制作会社との窓口、技術情報を確認する人、承認する人、公開後の更新担当 |
| 予算と希望時期 | 初期制作と運用に使える予算、公開したい時期、その期限が必要な理由 |
| 提案してほしいこと | 構成から相談したい、原稿を任せたい、更新方法を決めたいなどの未確定事項 |
分からない欄は「未定」として相談できます。
複数社には同じ資料を渡し、各社が提案に含めた作業を比較しましょう。
依頼条件をまとめた資料は、RFP、または提案依頼書とも呼ばれます。
参考:GIG「Web制作外注マニュアル」の提案依頼書に関する解説。
外注先への相談からサービスサイト公開までの流れ
制作の工程表には、外注先の作業と自社の確認期限を入れます。
原稿の準備や社内承認が遅れれば、その後の工程もずれるため、希望公開日から準備と確認に必要な日程を見込んでください。
| 工程 | 外注先と進めること | 自社の確認事項 |
|---|---|---|
| 相談と提案の比較 | 目的や課題を共有し、制作方針、体制、概算見積もりを受け取る | 依頼範囲、自社が用意するもの、予算と公開希望時期との整合 |
| 仕様と契約の確認 | ページ、機能、修正条件、納品物、支払いと保守の条件を決める | 含まれない作業、追加料金、公開と納品の条件、契約終了時の扱い |
| 構成と原稿の作成 | サイトマップ、各ページの構成、原稿、写真を用意する | 顧客の疑問に答えているか、仕様と事例が正確か、掲載許可があるか |
| デザインと実装 | 画面を作成し、CMSやフォームを組み込む | 表示内容、スマートフォンでの読みやすさ、更新操作、問い合わせの流れ |
| 公開前の確認 | 表示と動作、計測、旧URLからの転送などを確認する | フォームの通知、資料のダウンロード、計測、連絡先、最終承認 |
| 公開と引き継ぎ | 公開作業を行い、操作方法と管理情報を引き継ぐ | 担当者の操作確認、アカウント管理、保守窓口、次の更新予定 |
制作期間は作業範囲と社内確認の日数で変わる
ページ数が同じでも、取材や撮影、システム連携、既存記事の移行があれば、必要な期間は変わります。
制作会社に提示された期間に、資料準備や社内承認の日数まで含まれるかを確かめましょう。
展示会や新サービスの発表に合わせる場合は、その日までに必要なページを先に公開し、追加ページを後から制作する進め方も検討できます。
外注すれば希望日までに必ず間に合うと考えず、工程ごとの期限をすり合わせてください。
サービスサイトの外注で失敗を防ぐ確認事項
制作中や公開後の行き違いを防ぐには、依頼先を選ぶ段階で、誰が何を担当し、どの条件で対応するかを決めておきましょう。
次の表は、発注前の確認に使えます。
| 起こりうる行き違い | 発注前に確認すること |
|---|---|
| 原稿を誰も用意しておらず制作が止まる | 支給原稿、原稿案、取材からの執筆を区別し、担当と提出期限を決める |
| 提案されたサイトが期待した内容と違う | 顧客、商材、期待する問い合わせを共有し、構成と原稿の段階で承認する |
| 修正やページ追加で支払いが増える | 修正回数と範囲、仕様確定後の変更、追加作業の単価を確認する |
| 公開後に自社で情報を更新できない | 編集できるページと項目を指定し、公開前に担当者が実際に操作する |
| 制作会社を変更するときに引き継げない | ドメイン、アカウント、制作データ、素材の利用範囲、移管条件を確認する |
| サイトは完成したが問い合わせの状況が分からない | 問い合わせの計測と通知、営業への引き継ぎ、公開後の確認担当を決める |
制作費を払えば、制作データやすべての管理権限を受け取れると決めつけず、納品物と引き継ぎの範囲を確認しましょう。
月額制の場合は、利用終了後もサイトを公開できるか、移管する際に費用がかかるかも聞いておきます。
公開後の更新と改善を続ける体制

サービスサイトは、料金や対応条件の変更、導入事例の追加に合わせて更新が必要になります。
公開前に、日常更新、技術保守、集客や改善の担当を分けて決めておきましょう。
日常更新と技術保守を分けて依頼する
日常更新は、文章や写真の差し替え、事例やお知らせの追加などです。
技術保守は、バックアップ、ソフトウェアの更新、障害時の復旧などを指します。
原稿を自社で更新できても、技術保守を外注する契約は別に検討できます。
外注する場合は、対応時間、作業量、連絡方法、追加費用の条件を確認してください。
担当者が異動しても更新を続けられるよう、管理情報と操作手順の保管先も決めておきましょう。
アクセス数に加えて問い合わせ後の進捗を確認する
BtoBのサービスサイトでは、問い合わせが商談や受注につながったかまで確認したいところです。
対象外の相談が多いなら、対応業種や条件の説明を見直す余地があります。
制作会社に改善を依頼する場合は、アクセス解析だけでなく、営業が把握している相談内容や検討状況も共有しましょう。
保守契約に分析や改善提案が含まれるとは限らないため、依頼する作業は分けて確認します。
サービスサイトの外注範囲と集客方針を相談する
外注先を探すときは、制作を任せたい業務、自社で担当できる作業、公開後の更新体制を整理すると、相談する内容が明確になります。
仕様が未定の場合も、商材資料と現在の課題、予算、公開希望時期を共有することから始められます。
自社に合う制作範囲や、問い合わせにつなげるサイト構成を検討したい場合は、現在の状況と希望する支援についてご相談ください。







