院内物流管理システム(SPD)選びで失敗しないコツは、機能の多さよりも「運用に合うか」です。比較の前に、まず次の3点を整理すると候補が一気に絞れます。
- 提供形態:システム単体/業務委託/ハイブリッド(システム+運用支援)
- 病院の課題:棚卸・請求が重い/欠品・期限切れが出る/発注作業が負担…など、現場の困りごとから逆算
- 運用支援:立ち上げ(運用設計・定数設計)/マスタ更新/定着支援(現場フォロー)まで、どこまで任せたいか
この記事では、上の3軸で17サービスを比較し、病院タイプ別の選び方・費用相場・導入時の注意点までまとめています。
院内物流(SPD)システムの導入を検討している方は、院内物流管理システムを選定する際にぜひこの記事を参考にしてみてください。
院内物流管理(SPD)システムの一覧表
ここでは、おすすめの院内物流管理(SPD)システムの特徴を一覧で紹介しています。それぞれのシステムの詳細を確認したい方は、下記のボタンをクリックしてください。(※記事のサービス紹介部分に移動します)
| 会社名 | サービスの特徴 | 提供形態 | おすすめ病院タイプ | 運用支援 |
|---|---|---|---|---|
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【小~中規模向け】充実した導入サポートで迷わず使いこなせるシステム
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システム提供
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○ 初めてSPDを仕組み化したい/
○ マスタ整備や定着に不安がある |
定着支援
(現地サポートまで) |
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スズケン |
システムと人材を組み合わせたアウトソーシング型SPD |
業務委託
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○ 人手不足で運用が回らない/
○ 在庫適正化と欠品防止を同時に進めたい |
運営受託
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Medical Stream |
使った物品を自動で記録し入力作業を削減 |
システム提供
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○ 高額材料のトレースを強化したい
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提案・構築
(フロー作成→改善提案) |
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Medyus3 |
その場で読み取り登録!在庫と請求を一括更新 |
システム提供
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○ 在庫と請求を一気通貫したい
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提案・構築
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JoyPla® |
インターネット経由で導入も運用もかんたん |
システム提供
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○ グループ拠点で在庫を見える化したい
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要確認
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ゼロサプライ |
複数病院の在庫を一画面で見える化 |
システム提供
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○ マスタ整備や分析も含めて強化したい
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提案・構築
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東亜システム |
請求漏れを自動チェックし、収入の取りこぼしを防ぐ |
システム提供
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○ まず最小構成で始めたい
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提案・構築
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Mr. SPD |
登録はカードを集めてスキャンするだけ |
システム提供
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○ ITに不慣れでも運用を回したい
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要確認
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Mediboard |
在庫・発注・契約書をひとつの画面で管理 |
システム提供
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○ 承認が遅く発注が詰まる
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定着支援
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MASTY |
全国の拠点から安定供給!アウトソーシング型のSPD |
業務委託
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○ 物品補充〜周辺業務まで外注したい
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運営受託
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X-SPD |
300床~400床の大学病院の導入実績もある院内物流管理システム |
システム提供
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○ 診療科多くマスタ・権限が複雑
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提案・構築
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キシヤ物流センター |
現場主義に基づくサポートで円滑なシステム導入を実現 |
システム提供
業務委託は要問合せ |
○ 供給・交渉など周辺もまとめて改善したい
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定着支援
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SAVE-HP(セーブ・エイチピー) |
患者別の消費情報分析により、制度の高いコスト・在庫管理ができる |
システム提供
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○ 原価管理を経営指標で回したい
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要確認
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Logistics Service System |
施設の運用実態に応じて柔軟に構築可能なシステム |
システム提供
業務委託も可 |
○ 物流を全体最適したい
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運営受託
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Pro_GRESS AA |
SPD・院内物流管理システムの機能をスマホ型端末に集約 |
システム提供
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○ 既存インフラ・セキュリティ方針
に合わせて選びたい |
提案・構築
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MRP |
独立系の立場から病院の物流と経営を支える |
業務委託
コンサルティング |
○ 既存の業者との価格交渉に
限界を感じている |
運営受託
経営改善支援 |
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エア・ウォーター・メディエイチ |
大規模病院の複雑な物流を支える |
業務委託
システム提供 |
○ 手術室やカテ室など
専門的な現場の業務も外注したい |
運営受託
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院内物流管理(SPD)システムおすすめ15選の詳細情報
院内物流管理(SPD)システムとは?
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SPDシステムは、医薬品や診療材料、手術器械から事務用品まで、あらゆる物品の調達、在庫管理、各部署への供給を一元的に管理することを可能にするソフトウェアやアプリです。SPDはSupply(供給)、Processing(加工)、Distribution(分配)の頭文字をとった略語で、広義ではコンピューターシステムを使わない業務にも当てはめられます。
SPDの目的は、院内の物品管理を最適化し、病院経営の強さや柔軟性を高めることにあります。医薬品から備品まで幅広くカバーするSPDの導入はもちろん、特定の資材管理に特化した病院向け在庫管理システムなどを活用することで、複雑で多くの作業が必要な物流業務を効率的に進めることができるようになります。
院内物流管理(SPD)システムが求められる背景
1990年代初頭、中央材料室の滅菌業務や物品供給を外部業者が担う形から導入が始まりました。特に2000年代以降は、医療材料費の削減や看護師の業務負担軽減を目的に、国公立病院や中〜大規模の民間病院を中心に普及が加速しました。
2020年代に入ると、働き方改革や医療安全の強化、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の文脈でも注目され、SPD導入は業務改善の中核施策として位置付けられています。現在では病院の約半数以上がSPDを何らかの形で導入※しており、特に大規模病院では、SPDなしには物品管理が成り立たないケースも増えています。
※参照元:独立行政法人福祉医療機構 | 2020年度(令和2年度)病院における医薬品・医療材料・医療消耗器具備品の購入に関するアンケート結果について【PDF】(https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/210310_No014.pdf)
また、2024には2019改正された労働基準法に基づいて、医師や看護師にも時間外労働の上限が設けられました。その上限を守り、患者が中心になっているコア業務に集中するためにも、SPDシステムによる手間の削減や業務効率化が注目されています。
| 医療機関に適用する水準 | 年の上限時間 |
|---|---|
| A(一般労働者と同程度) | 960時間 |
| 連携B(医師を派遣する病院) | 1,860時間 ※2035年度末を目標に終了 |
| B(救急医療等) | |
| C-1(臨床・専門研修) | 1,860時間 |
| C-2(高度技能の修得研修) |
※参照元:厚生労働省「医師の働き方改革 ~医療を未来に繋ぐために~」【PDF】P.33(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001128607.pdf)
院内物流管理(SPD)システムと一般的な物流管理システムの違い
一般的な物流管理システムは、商品や資材の入出庫・在庫管理・配送など、主に製造業や小売業の業務効率化を目的に設計されています。一方、院内物流管理システムは、医療機関の特性に合わせて最適化されたシステムです。
SPDでは、医療材料や医薬品など命に直結する物品を対象とし、ロット管理・使用期限の徹底や患者ごとの使用履歴の記録など、より高度なトレーサビリティ(追跡可能性)が求められます。
また、電子カルテや会計システムと連携し、保険請求漏れの防止や院内業務の一元管理も実現できます。単なる物流の効率化ではなく、医療の安全性と経営効率の両立を支えるシステムになっていることが、一般的な物流システムとの決定的な違いです。
特に医療業界では、薬機法の改正(2022年12月完全施行)により、医療機器や医療用医薬品への国際標準バーコード(GS1バーコード等)の表示が義務化されました。そのため、SPDシステムにはこれらのコードを読み取り、ロット番号や有効期限を正確に記録・追跡できる機能が不可欠となっています。
※参照元:厚生労働省|医療機器を特定するための符号の容器への表示等について【PDF】(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001071699.pdf)
院内SPDと院外SPDの違い
院内物流管理システム(SPD)の他には、院外物流管理システムもあります。院内SPDは、病院内に設置された物流センターで運用され、現場と近い場所のリアルタイム物品管理に特化しています。
一方、院外SPDは、病院外の拠点に物流機能を置き、広域で複数の施設をまとめて管理するためのシステムです。院外SPDはスケールメリットやコスト面で優れていますが、緊急時に対応フローが複雑になるなど、院内SPDに比べて課題もあります。
院内物流管理(SPD)システムのメリット
SPDシステムを導入する最大のメリットは、医療現場の業務効率化と病院経営の健全化を同時に実現できる点です。
業務の効率化・手間の削減
まず現場では、これまで看護師や事務職員が手作業で行っていた在庫確認や発注業務、棚卸し作業が自動化・簡略化されます。スタッフは本来の専門業務である患者ケアに集中する時間を確保できるようになり、労働環境の改善を実現できます。
在庫の最適化
経営においては、在庫の適正化が大きな利点です。システムによる一元管理で、過剰在庫による期限切れ廃棄や、逆に必要な時の在庫切れといったリスクを最小化できます。
コスト削減
SPDシステムを使って患者別の使用実績を正確に把握することで、保険請求漏れの防止や診療科ごとの原価管理も可能となり、精度の高い経営分析ができるようになります。在庫管理の最適化と併せて、これらの導入効果はクリニック運営のコスト削減に繋がります。
院内物流管理(SPD)システムのデメリット
導入費用・運用費用
SPDシステムのデメリットとしてはまず初期費用と運用コストが挙げられます。システムのライセンス料・月額費用や導入サポート費用などに加え、バーコードリーダーや専用ラベルプリンターなどの周辺機器の整備に一定の投資が必要です。
定着までの時間
SPDシステムが定着するまでの時間(とそれまでにかかる運用負担)もデメリットの一つ。導入初期には、マスタデータの登録や棚割りの再構築、操作手順の習得など、一時的に業務量が増大します。
システム依存リスク
また、SPDシステムに依存しすぎると、システム障害もリスクになります。万が一のシステムダウンや通信障害が発生した際に、材料の供給がストップし診療に影響が出る可能性があります。緊急時のバックアップ体制や手動運用のルールをあらかじめ策定しておくといった備えが必要です。
SPDシステムを導入する際には、短期的な負担だけでなく、中長期的に得られるメリット(短縮できる作業時間、削減できる人件費など)も考慮して判断しましょう。
近年、医療機関を標的としたサイバー攻撃も増加傾向にあり、単なる使いやすさだけでなく、厚生労働省が定める最新のガイドラインに準拠したセキュリティ対策(定期的なバックアップやネットワークの分離など)が徹底されているかどうかも、システム選定の重要なポイントです。
※参照元:厚生労働省|医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275_00006.html)
院内物流管理(SPD)システムの主な機能
ここでは、SPDシステムの一般的な機能とそのメリット・使い方をまとめています。
| 機能 | 説明 | 効果 |
|---|---|---|
| 在庫管理 | 医療材料や医薬品の入出庫をバーコードやRFIDで記録し、残量を随時確認できる | ・コストを削減しながら、安定供給を実現 ・期限切れによる廃棄リスクの防止 |
| 発注・補充管理 | 必要量を自動的に算出し、医療材料・医薬品が少なくなってきたタイミングで発注できる | ・担当者の負担軽減 ・発注ミスの防止 ・コストの適正化 |
| ロット・トレーサビリティ管理 | 製品ごとのロット番号やシリアル番号を管理できる | ・リコール対象製品の早期特定と使用状況確認 |
| 使用実績・コスト分析 | 医療材料や医薬品の使用履歴をデータとして蓄積し、部門別や患者別に分析できる | ・無駄な使用の削減や適正配布の徹底 |
| 請求・会計システム連携 | 医療材料・医薬品の使用や発注に関するデータを院内の会計・請求システムに反映できる | ・入力作業の手間削減 ・請求漏れや二重計上のミスを防止 |
SPDシステムの活用による作業時間短縮のイメージ
SPDシステムを導入することで、在庫管理や発注業務などの作業時間は大幅に短縮されます。手作業で行っていた在庫チェックや補充発注はシステムにより自動化され、現場スタッフの業務負荷が軽減します。また、SPDシステムで蓄積された消費データを活用することで、コスト分析や予算管理もスムーズになります。
以下は、SPD導入の「前」と「後」で各業務に要する時間削減イメージをまとめてみました。(※あくまで目安)
| 業務項目 | 導入前の作業時間(目安) | 導入後の作業時間(目安) |
|---|---|---|
| 在庫管理 | 約20時間/月 | 約5時間/月 |
| 発注・補充管理 | 約16時間/月 | 約4時間/月 |
| 請求関連作業 | 約10時間/月 | 約2時間/月 |
※キャククル編集チーム調べ
院内物流管理(SPD)システムの料金・費用相場
SPDシステムの導入には、初期費用と月額運用費用の2つが発生することが一般的です。初期費用にはシステム構築・端末導入・データ移行などが含まれており、規模によって数百万円から数千万円までの幅があります。月額運用費も規模や機能ラインアップによって10万円前後から数百万円まで大きく異なります。
以下の表に「中小規模(100〜300床程度)」と「大規模(500床以上)」での目安をまとめました。
| 病院規模 | 初期導入費用(目安) | 月額運用費(目安) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 中小規模病院(〜300床程度) | 300〜800万円 | 10〜50万円 | 必要機能を絞り導入、コストを抑えやすい |
| 大規模病院(500床以上) | 1,000万円〜数千万円 | 100〜300万円以上 | 複数拠点・高機能システムが必要、投資規模も大きい |
※キャククル編集チーム調べ
小規模病院は、必要最低限の機能を安定的に利用できる定額プランがおすすめです。中間帯では柔軟なオプション追加が可能なケースが多く、規模拡大にも対応しやすくなります。高額なシステムは大規模病院向けになっており、在庫管理・経営分析・AI予測などを組み込んだSPDシステムが多く見られます。
院内物流管理(SPD)システムの選び方
院内物流管理システムの導入を検討するうえで、単に「どちらが良いか」ではなく、「自院の経営戦略や現場の状況にとって、どちらが現実的で効果的か」を見極めることが、SPD導入の成否を左右します。
判断に迷う場合は、複数のベンダーに相談し、提案を比較検討することをおすすめします。導入後に後悔しないためにも、丁寧な見極めが大切です。
1. 病院の規模(病床数・物品量)
まずは病院の規模に着目しましょう。病床数が多く、物品の取り扱い点数が多い病院では、物量に比例して業務の煩雑さも増すため、専門業者による業務委託型を検討する価値があります。
一方、100~300床程度の中小規模病院では、シンプルな運用でも十分に回せる可能性があり、自院で完結する「システム単体型」のほうが適していることもあります。
2. 既存システムとの連携
電子カルテや医事会計システムなど、既に運用しているシステムとの連携性も重要な判断材料です。
院内物流管理システムを導入しても、他のシステムと連携できなければ、二重入力やデータ整合性の問題が発生し、かえって業務の負担が増えることもあります。
事前に、自院が使っているシステムとの接続実績があるベンダーかどうかを確認しましょう。
3. 院内の人的リソース(担当者の有無・専門性)
SPDを自院で運用するには、専任の物流管理担当者やシステムの運用を任せられる人材が必要です。人員に余裕があり、現場の業務改善に前向きなスタッフがいれば、システム単体型を導入して自院にノウハウを蓄積していくのも良い選択です。
反対に、すでに人手が足りていない、または他業務で手一杯な状況であれば、業務委託型で外部に任せたほうが安定した運用につながります。
4. 費用対効果(初期コストとランニングコスト)
システム単体型は初期導入コストがかかるものの、運用後のランニングコストを比較的抑えられる傾向にあります。反対に、業務委託型は人件費やサービス費用が発生するため、継続的な支出が必要になります。
初期費用と継続的な費用、そして見込まれる効果(コスト削減、業務削減、人材育成など)をトータルで比較することが大切です。
病院タイプ別の選定パターン
SPDシステムは病院の規模や運営方針によって導入すべき製品が変わってきます。以下に病床数別のおすすめポイントを整理しました。
100床未満の病院
基本的な機能(在庫管理、発注支援)が搭載され、定額プランが選べるシステムがおすすめです。小規模向けSPDシステムを導入することで、最低限の人的コスト削減と在庫精度の改善を実現できます。また、スタッフに負担をかけずに導入するためには、シンプルで見やすい画面設計・デザイン(UI)も重要です。
100〜300床の病院
基本機能のラインアップがが小規模向けシステムに近く、オプション追加が可能な中間帯のSPDシステムを選ぶことで、コストを抑えつつ将来的な規模拡大にも対応できます。規模に応じて、在庫管理に加えて消耗品の自動補充や使用履歴閲覧ができるシステムが効果的です。
500床以上の大規模病院
複数拠点の連携や、RFID・AIを活用した高度な在庫管理を行える高機能システムがおすすめです。リアルタイムデータ分析やコスト削減効果の見える化、経営層向けのレポート機能を備えたSPDシステムを選ぶと、物品管理の最適化が経営全体の改善に繋がりやすくなります。初期費用・運用費は高額になりますが、長期的には効率改善による大きな投資対効果(ROI)が見込めます。
「システム単体型」と「業務委託型」の違い
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| システム単体型 | 業務委託型 | |
|---|---|---|
| 運用主体 | 自院 | 委託業者 |
| コスト | ランニングコスト低め | 委託費用が発生 |
| ノウハウ蓄積 | あり | 院内では限定的 |
| 人材リソース | 必要 | 最小限で可 |
| 柔軟性 | 高い | 委託内容に依存 |
業務委託型は、外部業者が常駐または訪問して実務を代行する形態です。自院でスタッフを確保するのが難しい場合は、専門業者によるSPDサービスを利用することで、導入初期のデータ整理から日常の棚卸しまでスムーズに移行できます。
院内物流管理(SPD)システムに関するよくある質問
院内物流管理システムの導入や運用を検討していると、「本当に現場で使いこなせるのか?」「きちんと定着するのか?」といった不安の声が多く聞かれます。ここでは、実際によく寄せられる質問とその回答をわかりやすく解説します。
Q1. スタッフが新しいシステムを使いこなせるか不安です。
A:導入時の丁寧な研修と継続的なフォローがあれば、問題なく運用できます。
院内物流管理システムは一見難しそうに感じるかもしれませんが、操作自体は非常にシンプルに設計されています。多くの現場では、ハンディターミナルでバーコードを「ピッ」と読み取るだけで在庫管理が完了するなど、誰でも扱いやすい工夫がされています。
また、導入時にはベンダーによる操作説明会や実地研修が行われるほか、導入後も定期的なフォローや相談窓口が設けられるケースが一般的です。現場スタッフの「使いやすい」という声を反映しながら、運用にフィットする形で徐々に慣れていけるので、心配しすぎる必要はありません。
Q2. スタッフがスキャン作業を面倒がって使わなくなるのでは?
A:使うメリットが実感できれば、自然と定着します。
現場での「面倒くさい」「忙しくて後回しになりがち」といった声は、どの病院でも起こりうる課題です。しかし、それを防ぐポイントは、「システムを使うことで自分たちの仕事が楽になる」と感じてもらえるかどうかです。
「在庫が自動で補充される」「棚卸がすぐ終わる」といった実感が持てれば、スタッフの間で自然とシステム利用が習慣化されます。導入初期は少し根気がいりますが、管理者やリーダー層が積極的に声をかけ、活用メリットを伝えていくことが効果的です。
Q3. 導入当初に整えた物品データが、数年後には古くなって使えなくなってしまわないか心配です。
A:定期的なチェック体制と管理ルールの明確化で、データの鮮度は維持できます。
院内物流管理システムの精度を保つうえで欠かせないのが、物品マスタ(品名・単価・ロットなど)の更新です。「最初は正確でも、その後のメンテナンスが行き届かない」という事例は少なくありません。
ベンダーによっては、物品マスタを提供してくれるところもあり、製品の追加・更新作業を支援してくれる場合もあります。もし「自院だけで管理していくのは不安」という場合は、こうしたサポートがあるベンダーを選ぶことで、より安心して運用を続けることができるでしょう。
Q4. 委託業者に任せた場合、サービスの質が安定するか不安です。
A:事前に契約内容とサービス水準をしっかり確認することが大切です。
業務委託型SPDでは、外部の業者が物品管理を担うため、「ちゃんとやってくれるのか?」「トラブル対応は?」といった不安を感じる方も少なくありません。
委託契約を結ぶ際には、サービス水準(SLA)を明確にしておくことが大切です。たとえば、「欠品率は月0.1%以内」「緊急対応は30分以内」などの具体的な指標を契約書に盛り込んでおけば、万一の際も改善要求をしやすくなります。
また、導入後も定期的にレビュー会議を開き、現場の声を業者に伝えながら運用をブラッシュアップしていくことで、良好なパートナー関係を築くことができます。
まとめ
院内物流管理システムは、単なる「在庫管理ツール」ではありません。院内のすみずみにまで物品を行き渡らせ、スタッフの業務を支え、患者さんに安心と安全を届けるための、見えないインフラとして病院運営の根幹を支えています。
導入にあたっては不安や課題もあるかもしれませんが、それら一つひとつにしっかりとした解決策があります。自院の状況や体制に合わせたシステムや運用方法を選ぶことで、確実に成果を上げることができるはずです。
これからの病院運営をもっと前向きに、もっとスマートにするために、今こそ、自院に合った導入を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
また、この記事で紹介している製品以外のSPDシステムも確認したい方は、SPDサービス事業者専門メディア「MediLogi(メディロジ)」もぜひご確認ください。
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- 本記事は、2025年7月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。
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