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マイグレーションサービス17社を徹底比較!特徴や導入事例・おすすめの選び方を解説

最終更新日:2026年10月27日

OSやデータベースのサポート終了、保守を担う技術者の不足は、基幹システムの更新を検討するきっかけになります。長年の改修で仕様が複雑になり、残すべき機能や移行時の影響範囲を把握しきれないこともあります。

マイグレーションサービスは、既存のシステムやデータを新しい環境へ移すための調査・設計・変換・テストなどを支援するサービスです。現在の業務機能を引き継ぎながら、古い技術や稼働環境を見直す方法として検討できます。移行中の業務への影響や、更新後の保守体制まで含めて選ぶことが重要です。

目次

マイグレーションサービスを比較する前に確認したいこと

対応する言語やデータベース、移行先、支援する工程は企業によって異なります。自社のシステムに対応しているかに加え、移行後にどのような状態を目指すのかを整理しておくことが大切です。

残す業務機能と更新する範囲

システムの更新には、OSやデータベースのバージョンアップ、プログラム言語の変換など、さまざまな方法があります。引き継ぎたい業務機能と、変更・改善したい部分を分けて考えると、必要な移行方法を検討しやすくなります。

再開発も含めて更新方法を検討している段階なら、現行資産の調査や移行方式の比較から相談できるかを確認しましょう。

移行後の保守・改修のしやすさ

COBOLからJavaへ言語を変換しても、それだけで保守の課題が解消するとは限りません。変換後に古い言語や専用基盤の知識がどの程度必要になるか、保守を担当する技術者がコードや仕様を理解できるかも確認したい点です。

移行先の言語だけでなく、設計書や運用手順の整備、担当者への引き継ぎまで含めて、移行後も継続して保守・改修できる体制を検討しましょう。

業務機能を引き継ぐための検証と支援範囲

移行後も業務を続けるには、現行システムの処理が新しい環境で正しく引き継がれるかを検証する必要があります。現行・新システムの処理結果を比較するテストや、応答時間・バッチ処理時間などの性能を、どの範囲で確認するかが判断材料になります。

AIや自動変換ツールの活用に加え、変換後のテスト、不具合の修正、本番切り替えまで、支援企業と自社がそれぞれ何を担うかを確認しましょう。

費用や工期を比べる際も、調査・変換・テスト・本番移行のどこまで含まれているかをそろえます。移行後のライセンスや運用・保守費も含め、自社の要件に合う依頼先を比較することが大切です。

マイグレーションサービス一覧表

会社名 サービスの特徴

ソフトロード

移行後も保守・改修しやすいシステムへ。Pure Java化と現新一致で品質を追求

  • COBOLの構造を残さないPure Java化で、移行後の保守性を重視
  • 現新一致テストを徹底し、移行後の動作品質を検証
  • 専業25年の経験を、移行技術・工程管理・品質管理の仕組みに蓄積

FPTジャパンホールディングス

複雑・大規模なシステム移行を計画的に推進。グローバル人材と独自ツールで支援

  • 3,000名以上のメインフレーム技術者を活用
  • 累計200件以上の移行プロジェクト経験(※2)
  • オフショア開発による高いコスト競争力

キヤノンITソリューションズ

計画から運用まで一気通貫で、レガシーシステムの“資産継承”を支える

TISI(旧TIS)

業務ロジックの自動変換で旧環境からJava環境へ安全迅速にリライト

日立製作所

長年の実績と体系化されたプロセスで、大規模システムを確実に移行

SCSK

AWSデータベース移行のスペシャリストとして、コスト削減とデータ活用を実現

NTTデータビジネスシステムズ

既存資産を最大限に活用し、短期間・低コストでシステム刷新

TOKAIコミュニケーションズ

AWSプレミアティアパートナーが、移行から365日運用まで支援

CIJ

専用ツールで複雑なシステム資産の移行に対応

サイバーコム

サポート終了したVB6資産を、安全かつ短期・低コストで.NETへ

日本ティーマックスソフト

メインフレーム脱却を多彩な選択肢で実現

シーイーシー(CEC)

独立系ならではの対応力で幅広くモダナイズ

IBM Japan

他社クラウドも視野に入れた柔軟な移行支援

NECソリューションイノベータ

クラウド時代に合わせた柔軟なインテグレーション力が強み

富士通

安心と信頼性を軸にした移行をトータルサポート

システムズ

難易度の高い移行も、分析とPoCで実現可能に

アクセンチュア

世界規模の知見と人材でIT移行を事業変革に変える

マイグレーションサービスおすすめ17選の詳細情報

移行後も保守・改修しやすいシステムへ。Pure Java化と現新一致で品質を追求

ソフトロード

ソフトロード

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引用元: https://www.softroad.co.jp/

ソフトロードの概要

株式会社ソフトロードは、企業の既存システムを新しい技術環境へ移行するマイグレーションを専門に手がける企業です。2026年に創業25周年を迎え、1,000件を超えるシステム移行実績を積み重ねてきました。

同社が提供する「システムリフォーム」は、COBOLやPL/Iなどのレガシー言語からJavaへの移行をはじめ、OS、データベース、フレームワークなどの更新に対応するサービスです。

特徴は、単に既存プログラムを新しい環境で動かすのではなく、移行後の保守性と、現行システムの機能を維持するための品質検証まで重視していることです。

独自のAI変換技術を活用して、COBOL由来の構造や専用基盤への依存を抑えたPure Javaへの移行を支援。さらに、現行システムと新システムの処理結果を比較する「現新一致テスト」により、移行後の動作品質を検証します。

マイグレーションに特化して蓄積してきたツールや工程管理手法、専門技術者による体制も強みです。既存システムの更新に加え、将来の保守・改修まで見据えた移行を検討する企業に適しています。

インタビュー:マイグレーションで実現すべきこととは?移行後の保守性と品質を考える

株式会社ソフトロードの取締役副社長・新妻氏に、マイグレーションで目指すべきシステムの状態と、AIを活用した移行で重視していることを聞きました。

移行後も保守・改修しやすいシステムになっているか

マイグレーションでは、既存システムを新しい環境へ移すことだけでなく、移行後も継続して保守・改修できる状態にすることが重要です。

新妻氏によると、COBOLからJavaへ移行しても、COBOL由来の命令や独自基盤が残る方式では、Java技術者だけで保守することが難しくなる場合があります。

ソフトロードでは、こうした課題を踏まえ、COBOL由来の構造や専用基盤への依存を抑えたPure Javaへの変換を重視しています。移行先の言語だけでなく、将来の保守・改修を誰がどのように担えるかまで考えることが、移行方式を選ぶ際の重要な視点です。

AIを活用し、移行後の保守性と現行機能の維持を両立する

既存システムの構造を変えて保守しやすくする一方で、これまでの業務機能が正しく引き継がれなければ、安心して新システムを利用できません。

新妻氏は、AIによるプログラム変換だけではなく、変換後のシステムが現行と同じ処理結果になるかを検証することまでが重要だと説明します。

ソフトロードでは、AIを活用したPure Javaへの変換と、現行・新システムの処理結果を照合する現新一致テストを組み合わせています。さらに、変換・検証・品質管理の工程を体系化し、移行プロジェクト全体を支援しています。

古い技術への依存を減らしながら、現行システムの業務機能を維持すること。この両立が、同社のマイグレーションに対する考え方です。

移行後の保守性と現行機能の維持を両立したい場合は、ソフトロードの「システムリフォーム」の詳細を資料で確認してみてください。

※本項は、キャククル運営チームが株式会社ソフトロードの取締役副社長・新妻氏に行ったヒアリング(2026年10月時点)の回答をもとに構成しています。

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ソフトロードを選ぶべき理由

COBOLの構造を残さないPure Java化で、移行後の保守性を重視

COBOLからJavaへのマイグレーションでは、移行方法によってはCOBOL由来の命令体系や、その動作を再現する専用基盤が残る場合があります。

このような方式では、新しいJava環境へ移行できても、保守・改修時にCOBOLの知識や専用基盤への理解が必要になることがあります。

ソフトロードでは、独自のAI変換技術を活用し、COBOLの構造をそのままJava上に再現するのではなく、Javaとして保守・改修しやすいプログラムへの変換を目指します。

移行後にJava技術者が保守を担うことや、将来的な機能追加・システム連携まで考慮したい企業にとって、確認しておきたい特徴です。

現新一致テストを徹底し、移行後の動作品質を検証

マイグレーションでは、新しい環境でプログラムが動作するだけでなく、現行システムと同じ業務処理を実行できることが重要です。

特に、Pure Javaへの変換ではプログラム構造が変わるため、元のコードと変換後のコードを単純に一対一で比較することが難しくなります。

ソフトロードは、この課題に対応するため、AIを活用した現新一致テストの技術を整備。現行システムと新システムの処理結果を比較し、既存の業務機能が維持されているかを検証します。

コード変換だけでなく、総合テストを含めた移行工程まで一貫して対応できることも特徴です。

専業25年の経験を、移行技術・工程管理・品質管理の仕組みに蓄積

大規模システムのマイグレーションでは、変換技術だけでなく、対象プログラムの分析、作業工程の管理、テスト、品質確認など、多くの専門的な作業が必要です。

ソフトロードは、マイグレーション事業に特化して蓄積してきたノウハウを、独自ツールや管理手法として体系化しています。

AIエンジンについても、それぞれの得意分野を踏まえて使い分けるなど、変換作業の自動化と品質管理を組み合わせています。

専門技術者600人超、協力会社を含む2,000人超の体制と、1,000件超の移行実績を背景に、技術者個人の経験だけに頼らないプロジェクト管理を重視しています。人数・実績数は2026年10月のヒアリング時点の情報です。

大規模・複雑なシステム移行を計画的に進めたい企業にとって、検討材料となる体制です。

ソフトロードの導入事例

ホストからの脱却とJava化を実施|ユニチカ株式会社

ユニチカ株式会社では、既存のホストシステムについて、高額な維持コストや新しいIT技術の活用に関する制約が課題となっていました。

こうした課題に対応するため、ソフトロードの「システムリフォーム」を活用し、PL/Iで構築されたプログラムをJavaへ移行。約98.5万行のPL/Iプログラムと、約5.08万行のJCLを対象とした移行を実施しました。

既存システムの機能を継承しながら、新たな技術環境へ移行した事例です。長年利用してきた基幹システムの維持コストや技術的制約を見直したい企業にとって、参考になります。

参照元:株式会社ソフトロード公式HP導入事例 (https://www.softroad.co.jp/works/)

サポート終了に対応し、約50万ステップのシステムを更新|株式会社JALインフォテック(現 JALデジタル株式会社)

株式会社JALインフォテック(現 JALデジタル株式会社)の事例では、サポートが終了した大規模システムの更新が必要となっていました。

対象となったのは、約50万ステップのVB6プログラムをVB.NETへ移行するプロジェクトです。追加開発に進む前にシステムの品質を確保することに加え、5か月という期間内で更新を完了させることが求められていました。

ソフトロードは、これらの条件のもとでシステム移行を実施しました。

サポート終了に伴うシステム更新など、対応期限が明確なマイグレーションを検討する際に参考となる事例です。

参照元:株式会社ソフトロード公式HP導入事例 (https://www.softroad.co.jp/works/)

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ソフトロードの会社概要

会社名 株式会社ソフトロード
所在地 東京都港区芝1-14-4 芝桝田ビル4階・7階
URL https://www.softroad.co.jp/
複雑・大規模なシステム移行を計画的に推進。グローバル人材と独自ツールで支援

FPTジャパンホールディングス

FPTジャパンホールディングス

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引用元: FPTジャパンホールディングス公式HP(https://fptsoftware.jp/)

FPTジャパンホールディングスの概要

FPTジャパンホールディングスは、FPTソフトウェアの日本法人として2005年に設立されました。製造、流通、金融、通信、電力、教育、医療、農業など幅広い事業領域でシステム開発・運用・保守・コンサルティング事業を展開しています。

大規模から小規模まで、様々な案件に対応しており、中でも200件以上の実績(※2025年8月時点)を持つのがCOBOLやPL/Iなどレガシー言語からJava・クラウド環境への移行分野です。こうした豊富な移行経験を基に開発された自社ツール「EMT」とAIプラットフォーム「xMainframe」により、手作業では避けられない変換エラーを削減し、全社業務停止といった致命的なリスクを回避しながら、安定したシステム移行を実現しています。

また、独自の「COBOLアカデミー」で技術習得から業界知識、個別システム仕様まで段階的に教育し、即戦力となる人材を育成。長期プロジェクトにおいても、豊富なIT人材プールから常に増員・差し替えが可能なため、計画遅延やリソース不足を回避し、安定したプロジェクト遂行を実現しています。

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FPTジャパンホールディングスを選ぶべき理由

3,000名以上のメインフレーム技術者を活用

システム移行を考えるとき、多くの企業が直面するのが「COBOLを扱えるエンジニアがいない」という課題です。20年以上前に導入された基幹システムを動かし続けている企業も多い一方で、国内のCOBOL技術者は高齢化とともに急速に減少しています。そのため「人がいないから移行が進まない」「保守すら危うい」と悩む声は後を絶ちません。

FPTは、3,000名以上のメインフレーム技術者を活用し、レガシーシステムの刷新を支援しています(※1)。自社内に「COBOLアカデミー」という育成機関を設け、継続的に人材を輩出できる仕組みを整備しています。

開発者のみならず、上流工程を担える設計担当者も供給可能なため、「仕様書が存在しない」「内容を把握している人がいない」といったレガシーシステム特有の課題にもスピーディーに対応可能です。

※1.参照元:FPTジャパンホールディングス公式HP「DXシステム開発 Expo 2025-東京」(https://fptsoftware.jp/newsroom/event-calendar/dx-system-development-expo-2025)。掲載数値は同案内に基づくものです(2026年10月23日確認)。

累計200件以上の移行プロジェクト経験(※2)

レガシーシステムの移行は、企業にとって非常に重要なプロジェクトです。金額も期間も大規模になることが多く、万が一失敗すれば事業全体に大きな影響を与えかねません。だからこそ、確かな実績を持つパートナー選びが重要になります。

FPTジャパンホールディングスは2006年からマイグレーションに携わり、累計プロジェクト数は200件以上にのぼります(※2)。日本・ベトナムを中心に、約30カ国・地域に拠点を展開しており、国際的な体制でのプロジェクト推進も可能です。

2024年公開の公式コラムでは、独自ツール「EMT(Eco Migration Tool)」を50以上のプロジェクトで利用したと紹介されています。また、SAM/VSAMからRDBへの変換で70~100%の変換率を実現したとしています(※3)。

※2.参照元:FPTジャパンホールディングス公式HP(https://fptsoftware.jp/resource-center/connect/connect-legacy-modernization)(2025年8月時点)
※3.参照元:FPTジャパンホールディングス公式HP(https://fptsoftware.jp/resource-center/blog/column/202410_dx-insight)

オフショア開発による高いコスト競争力

マイグレーションの大きな課題は、膨大なソースコードの変換やテスト作業に伴う時間とコストです。FPTジャパンホールディングスは、この課題に対して効率化を図るべく、オフショア開発を積極的に導入しています。特に優秀なCOBOL人材を多く育成してきたベトナムを中心に、フィリピン・インド・インドネシアへと拠点を広げ、コストや人月単価に応じた柔軟なリソース調整を可能にしています。

さらに、日本国内の地方都市を活用したニアショア体制にも対応し、コストを抑えつつ要件に最適化したチーム編成を実現します。

FPTジャパンホールディングスの導入事例

大手企業のCOBOL資産をJavaへ移行した事例

移行の目的:拡張性・保守性の向上

拡張性・保守性の向上を目的に、メインフレーム上のシステムをオープン環境へ移行した事例です。

解決アプローチ:開発ツールを活用したCOBOLからJavaへの変換

開発ツールを活用し、COBOLからJavaへ変換しています。

参照元:FPTジャパンホールディングス公式HP レガシーモダナイゼーションサービス紹介資料(PDF)

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FPTジャパンホールディングスの会社概要

会社名 FPTジャパンホールディングス株式会社
所在地 東京都港区三田3丁目5−19 住友不動産東京三田ガーデンタワー33階
URL https://fptsoftware.jp/

キヤノンITソリューションズ

計画から運用まで一気通貫で、レガシーシステムの“資産継承”を支える

キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)が展開する「PREMIDIX」は、アセスメントから移行、さらに保守・運用代行までをワンストップで提供する包括的なマイグレーションサービスです。従来は工程ごとに異なるベンダーへ依頼することが多く、部分最適に陥るリスクがありましたが、同社は全体最適の視点でプロジェクトを統括できる体制を整えています。

技術面では、独自ツールによる「ストレートコンバージョン」方式を用いて機械変換の品質を均一化し、テスト工数を大幅に削減します。また、プロジェクト終盤まで変換ツールを改善し続けることで、変換率を100%に近づけ、システム停止期間を最小化する工夫も施しています。

さらに、移行後の保守・運用代行サービスまで統合している点も大きな強みです。これにより、システム維持要員の不足や高齢化といった課題を抱える企業でも、安心して移行後の運用を任せられる体制を提供しています。

キヤノンITソリューションズの会社概要

会社名 キヤノンITソリューションズ株式会社
所在地 東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー
URL https://www.canon-its.co.jp/solution/industry/cross-industry/migration/

TISI(旧TIS)

業務ロジックの自動変換で旧環境からJava環境へ安全迅速にリライト

TISIの「Xenlon~神龍 モダナイゼーション/マイグレーション」は、独自技術「Xenlon~神龍 Migrator」により、COBOLやPL/IからJavaへの自動変換を可能にする点が大きな特徴です。従来のリライト方式では人手による修正が避けられず、コストや工期が膨らみやすい課題がありましたが、この自動変換技術は大幅な効率化を実現します。

加えて、性能面でも「メインフレームと同等以上の処理性能」を維持できる仕組みを導入しており、Java移行に伴う性能劣化リスクを低減します。特許技術であるメモリキャッシュ機構などを用い、大量データ処理においても安心して利用できます。

また、マイグレーション工程は資産分析からテスト、パイロット移行、本番移行と段階的に進められ、リスクを最小化しつつDX推進と並行して進められる点も特徴です。移行と同時にWeb化やシステム拡張の検討ができるため、企業は早期に移行効果を享受できます。

このように、TISIのサービスは「手作業リスクを排除し、性能も担保する」という他社にはない強みを持っており、大規模レガシー資産を抱える企業にとって有力な選択肢となります。

TISI(旧TIS)の会社概要

会社名 TISI株式会社
所在地 東京都新宿区西新宿8丁目17番1号 住友不動産新宿グランドタワー
URL https://www.tisi.jp/service_solution/xenlon/

日立製作所

長年の実績と体系化されたプロセスで、大規模システムを確実に移行

日立製作所の「エンタープライズ アプリケーション マイグレーション」は、金融・公共分野を含む多数の大規模システム移行で培った豊富な経験と、独自のプロセス管理手法を強みとするサービスです。移行は「移行性分析」「移行方式設計」「パイロット移行」「資産移行」という4ステップ方式で進められ、段階的にリスクを低減しながら確実な移行を実現します。

また、移行前には「ALM(Application Lifecycle Management)サービス」を活用し、資産の棚卸しや仕様の可視化を徹底。これにより、資産を正しく把握した上で効率的かつ低リスクな移行を可能にします。セコム損保などの基幹システム移行事例は、その信頼性を裏付けています。

さらに、日立はAIを活用したJavaでの開発・運用を推進しており、移行を単なる延命措置ではなく、クラウドシフトによる生産性向上とDX推進の起点と位置づけています。特に安定稼働とリスク管理を最優先する企業にとって、信頼できるパートナーとなるでしょう。

日立製作所の会社概要

会社名 株式会社日立製作所
所在地 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
URL https://www.hitachi.co.jp/

SCSK

AWSデータベース移行のスペシャリストとして、コスト削減とデータ活用を実現

SCSKの「クラウドデータベース・マイグレーション」は、オンプレミスからAWSへのデータベース移行に特化したサービスです。同社はAWSプレミアコンサルティングパートナーであり、2019年にはAWS Oracleコンピテンシーを取得。特にOracle製品の設計・構築・運用で優れた実績を持っています。

単純な同種データベースへの移行はもちろん、独自ツールを駆使した異種データベース間移行も支援。高額なライセンス費用がかかる商用DBから、AWSのマネージドサービスへ移行することで、大幅なコスト削減と保守効率化を実現します。

さらに、Amazon Redshiftへの移行を通じて、散在するデータを統合し、迅速な経営判断を可能にする分析基盤を構築できる点も特徴です。SCSKは、クラウド移行を「単なる入れ替え」ではなく、経営資源を生かすための基盤強化として提供しています。

SCSKの会社概要

会社名 SCSK株式会社
所在地 東京都江東区豊洲3丁目2番20号 豊洲フロント
URL https://www.scsk.jp/

NTTデータビジネスシステムズ

既存資産を最大限に活用し、短期間・低コストでシステム刷新

NTTデータビジネスシステムズのマイグレーションサービスは、既存のプログラム資産を最大限に再利用するアプローチを採用しています。これにより、新規開発に比べて短期間かつ低コストでシステム更新が可能です。特に「Notes」からの移行に強みを持ち、独自開発の自動変換ツールで高精度かつ効率的な移行を実現します。

移行後の操作方法や利用者への教育範囲は、移行先や変更内容に応じて確認する必要があります。さらに、intra-martやOutSystems、ServiceNowなどのローコードプラットフォームへ移行できる点も特長で、将来的な改修や内製化を見据えた柔軟性を提供します。

このサービスは、抜本的な業務改革よりも、現行業務を維持しながらコスト削減や老朽化対策を図りたい企業に最適です。効率性と安定性を両立させるソリューションとして注目されています。

NTTデータビジネスシステムズの会社概要

会社名 株式会社NTTデータビジネスシステムズ
所在地 東京都豊島区東池袋1-18-1 Hareza Tower 32階
URL https://www.nttdata-bizsys.co.jp/

TOKAIコミュニケーションズ

AWSプレミアティアパートナーが、移行から365日運用まで支援

TOKAIコミュニケーションズは、AWSプレミアティアサービスパートナーとして認定された企業で、AWS移行の専門性と豊富な実績を持ちます。移行前の段階からTCO分析やコストシミュレーションを行い、経営層に投資対効果を明確に示せる点が強みです。

また、AWS移行の「6つのR」(Retire、Retain、Rehost、Repurchase、Replatform、Refactor)を活用し、戦略に応じた適切な移行パスを提案します。単純なリホストからクラウドネイティブ化まで幅広く対応可能です。

さらに、同社は24時間365日の運用支援まで一気通貫で提供。多くの企業が移行後に直面する運用体制の不安を解消し、安定稼働と安心感を提供しています。AWS導入を検討する企業にとって、信頼性の高いパートナーといえるでしょう。

TOKAIコミュニケーションズの会社概要

会社名 株式会社TOKAIコミュニケーションズ
所在地 静岡県静岡市葵区常磐町2丁目6番地の8 TOKAIビル
URL https://www.tokai-com.co.jp/

CIJ

専用ツールで複雑なシステム資産の移行に対応

CIJの「LeGrad」は、顧客のシステム環境ごとに専用の変換ツールを開発する点で差別化されたマイグレーションサービスです。ほぼすべてのプログラムを機械変換できます。

業務プログラムに加え、運用管理機能、帳票、データベース、システム監視機能などの変換にも対応しています。2002年以来、様々なプロジェクト実績を重ね、特殊環境や複雑資産を含む案件でも成果を上げてきました。

特に「業務ごとに異なる独自仕様が多く、他社の一律ソリューションでは対応できない」と悩む企業におすすめです。LeGradは企業ごとの特殊要件を反映した専用ツールで移行を可能にするとともに、移行前後の同値性を確認する照合試験で品質を確認します。独自仕様を含む基幹システムの移行について相談できるパートナーです。

CIJの会社概要

会社名 株式会社CIJ
所在地 神奈川県横浜市西区高島1-2-5 横濱ゲートタワー17階
URL https://www.cij.co.jp/

サイバーコム

サポート終了したVB6資産を、安全かつ短期・低コストで.NETへ

サイバーコムのマイグレーションサービスは、VB6アプリケーションを.NET環境へ効率的に移行することに特化しています。同社はMicrosoftからVBマイグレーションパートナーに認定されており、専門性と信頼性が公式に保証されています。

独自の変換ツールを活用し、高品質かつ短期間、低価格での移行を実現。また、移行前に「リバースエンジニアリングサービス」を行い、不要なコードを検出・削除することで、移行コスト削減と保守性向上を両立します。

VB6という特定分野に特化することで、同社は競合他社にはない専門性を確立。サポート終了が進むVB6環境の課題を抱える企業にとって、信頼できるパートナーとなります。

サイバーコムの会社概要

会社名 サイバーコム株式会社
所在地 神奈川県横浜市中区本町4-34 横浜本社ビル
URL https://www.cy-com.co.jp/

日本ティーマックスソフト

メインフレーム脱却を多彩な選択肢で実現

日本ティーマックスソフトは、韓国発のエンタープライズソフトウェア企業TmaxSoftの日本法人です。レガシーシステムの移行やモダナイゼーションにほぼ特化しており、特にメインフレームからの脱却を目指す企業にとって頼れる存在となっています。

主力ソリューションである「Tmax OpenFrame」は、長年稼働してきたCOBOLやPL/Iなどのメインフレームアプリケーションを、Linuxやクラウドといったオープン環境へ移行できる仕組みです。特徴的なのは、移行手段として「リホスト」と「リライト/リアーキテクト」の両方に対応している点です。既存コードをそのまま移行して短期間でメインフレームから脱却する方法もあれば、COBOLをJavaへ自動変換してクラウドネイティブな環境に刷新する方法も選べます。

このように移行パターンを柔軟に選べるため、予算やリスク許容度、将来のシステム構想に合わせて最適なアプローチを検討できます。プロセスの多くが自動変換ツールによって進められるため、手作業に比べて工数や期間を大きく削減できるのも魅力です。

日本ティーマックスソフトの会社概要

会社名 日本ティーマックスソフト株式会社
所在地 東京都港区芝公園二丁目3番6号PMO浜松町Ⅱ8F
URL https://www.tmaxsoft.com/jp/

シーイーシー(CEC)

独立系ならではの対応力で幅広くモダナイズ

シーイーシー(CEC)は、独立系システムインテグレーターとして長い歴史を持つ企業です。特定のメーカーに縛られない立場を活かし、マルチベンダー・マルチプラットフォームでの移行を柔軟にサポートできる点が大きな特長です。

同社が展開する「Re@nove」ブランドは、マイグレーションとモダナイゼーションに関する包括的なサービス群をまとめたものです。アプリケーション移行(VBから.NET、StrutsからSpringなど)、プラットフォーム移行(富士通製オフコンやIBM・富士通メインフレームへの対応)、データベース移行、そしてAWSやAzureを利用したクラウド移行まで幅広く対応可能です。

特に注目されるのが、富士通製オフコンのマイグレーションに特化したサービスです。オフコン市場はサポート終了問題が深刻化しており、この分野に強みを持つ事業者は限られています。CECはこのニッチ分野に独自の専門性を発揮し、現場の課題を解決しています。

また、日本ティーマックスソフトの「OpenFrame」をパートナーとして取り入れている点も特徴的です。新しいツールや変換技術を自社サービスに組み合わせ、より確実で効率的なモダナイゼーションを実現しています。

シーイーシー(CEC)の会社概要

会社名 株式会社シーイーシー
所在地 東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル
URL https://it-renovation.cec-ltd.co.jp/

IBM Japan

他社クラウドも視野に入れた柔軟な移行支援

IBM Japanは、世界的なIT企業IBMの日本法人として、長年にわたり企業のシステム移行やモダナイゼーションを支援してきました。特徴的なのは、クラウド移行を単なる環境の置き換えではなく、「ハイブリッドクラウドとAIを活用した将来の成長基盤づくり」として位置づけている点です。

既存のワークロードをIBM Cloudはもちろん、他社のクラウドプラットフォームへも移行可能です。評価から計画、実行、検証までのステップを重視しており、安心して任せられる体制が整っています。

また、AIを使った移行自動化にも力を入れており、従来は人手が必要だった作業を効率化。リアルタイムに最適なリソース配分を行う「IBM Turbonomic」のようなツールも導入されており、移行にかかるコストやリスクを最小限に抑える工夫がなされています。

IBM Japanの会社概要

会社名 日本アイ・ビー・エム株式会社
所在地 東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
URL https://www.ibm.com/jp-ja

NECソリューションイノベータ

クラウド時代に合わせた柔軟なインテグレーション力が強み

NECソリューションイノベータは、NECグループの中核を担うシステム開発・インテグレーション企業です。公共から民間まで幅広い業種を支えてきた実績を持ち、マイグレーション分野でもクラウドやアプリケーションに特化したサービスを提供しています。

特に強みを発揮しているのがAWSを活用したクラウドインテグレーションです。リスクやメリットを丁寧に分析する初期コンサルティングから、設計・構築・運用支援に至るまでを一貫して行い、安心してクラウドに移行できる体制を整えています。さらに、セキュリティ製品や監視ツールを組み合わせることで、クラウド利用をより安全かつ効率的に進められる点も評価されています。

もう一つの注目ポイントは、BI領域におけるマイグレーションです。オンプレミス環境で利用されていたTableau Serverを、クラウド版のTableau Cloudへ移行するサービスを展開。米国USEReady社とのパートナーシップを活かし、独自ツール「STORM」を取り入れることで、大規模データ環境でもスムーズな移行と再構築を実現しています。

NECソリューションイノベータの会社概要

会社名 NECソリューションイノベータ株式会社
所在地 東京都江東区新木場1-18-7
URL https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/

富士通

安心と信頼性を軸にした移行をトータルサポート

富士通の「Mission Critical Transformation Service」は、基幹システムの基盤検討から移行、運用までを支援するサービスです。

オンプレミスの既存仮想化基盤からNutanix仮想化基盤への移行にも対応しています。

富士通の会社概要

会社名 富士通株式会社
所在地 神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
URL https://global.fujitsu/ja-jp/

システムズ

難易度の高い移行も、分析とPoCで実現可能に

システムズは、25年以上にわたりマイグレーションを手がけてきた独立系のIT企業です。幅広い業種で培った経験を活かし、製造業から金融、運輸、自治体まで多様な顧客のシステム移行を支援してきました。

同社の特徴は、徹底した分析と事前検証(PoC:概念実証)を重視する姿勢にあります。プロジェクト開始前に既存システムを詳しく分析し、課題や移行の難所を「見える化」。さらにPoCを標準プロセスとして組み込み、移行の実現可能性を早い段階で確認します。大規模でリスクの高いプロジェクトでも安心して進めることができます。

提供するサービスは、コンサルティングから計画策定、実行、移行後のサポートまでをカバーする「ワンストップマイグレーション」です。メインフレームからオープン系システム、古いOS環境の更新、データベース移行など、多様なケースに対応しています。

また、対応できる言語の幅も広く、COBOLやPL/Iといった代表的なレガシー言語に加えて、4GLや独自仕様の言語など難易度の高い資産にも対応可能です。既存プログラムを最大限活かしながら移行を進めることで、ユーザー体験を保ちつつ新しい環境に適応できる点も評価されています。

システムズの会社概要

会社名 株式会社システムズ
所在地 東京都品川区西五反田7-24-5 ONEST西五反田スクエア8階
URL https://www.systems-inc.co.jp/

アクセンチュア

世界規模の知見と人材でIT移行を事業変革に変える

経営コンサルティングとプロフェッショナルサービスにおけるグローバルリーダーとして、マイグレーションを単独のITプロジェクトではなく、大規模な事業変革やDXを可能にする重要な要素として位置づけています。7万人以上のSAPコンサルタントを含む巨大なグローバル人材プールと、世界中のベストプラクティスを活用したサービスを提供。

リーン・クラウドマイグレーション方法論により、計画立案から実行まで構造化されたプロセスを提供し、投資の最適化とビジネス貢献の最大化を実現します。独自ツールmyNAVによる移行診断・計画立案の自動化と、インドを中心とした「クラウドファクトリー」による効率的な作業実行が特徴です。

アクセンチュアの会社概要

会社名 アクセンチュア株式会社
所在地 東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR
URL https://www.accenture.com/jp-ja

マイグレーションサービスとは?

マイグレーションサービスは、既存のシステムやデータを別の環境へ移すための調査、設計、変換、テスト、本番移行などを支援するサービスです。移行後の保守・運用まで対応する企業もあります。

対象は、メインフレーム上の基幹システム、部門ごとの業務アプリケーション、データベースなど様々です。まずは自社が移したい資産と、移行によって解決したい課題を整理すると、サービスを比較しやすくなります。

マイグレーションの定義

マイグレーションとは、IT分野で既存のシステムやデータなどを新しい環境へ移行することを指します。稼働基盤だけを変更する場合もあれば、プログラムの変換やデータ形式の変更を伴う場合もあります。

「リプレース」はシステムや製品の置き換えを指す言葉で、必ずしもゼロからの再開発を意味しません。製品を置き換える際にもデータ移行が必要になる場合があるため、名称だけで区別せず、既存資産をどこまで引き継ぎ、何を変更するのかを確認します。

移行する対象や移行先によって、次のような呼び方があります。

  • データマイグレーション:ストレージやデータベースなどの間でデータを移すこと
  • アプリケーションマイグレーション:アプリケーションを別の実行環境へ移すこと
  • クラウドマイグレーション:システムやデータの一部または全体をクラウドへ移すこと

例えば、業務アプリケーションをクラウドへ移す際には、データ移行も伴うことがあります。それぞれの呼び方は重なるため、別々の選択肢として一つに絞る必要はありません。

2025年の崖を踏まえた2026年の移行検討

経済産業省が2018年に公表したDXレポートは、既存システムの問題がDXの妨げとなる状況を「2025年の崖」と表現しました。2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性があるという、当時の試算です。2026年現在の損失実績を示す数値ではありません。

2025年を過ぎても、システムの複雑化や保守人材の不足といった課題が一律に解消されたわけではありません。2025年のレガシーシステムモダン化委員会総括レポートは、IT資産の可視化、現行業務の見直し、標準化、人材育成などを対策として示しています。

2026年3月のIPA報告書でも、レガシーシステムの残存や、AI・データ活用への適応が課題として整理されています。現在の業務を支える機能を把握し、残す資産と見直す業務を分けながら、移行計画を検討することが大切です。

例えば、SAP ERP 6.0の対象バージョンでは、標準保守は2027年末まで、追加費用が必要な延長保守は2030年末まで提供されます。利用中のバージョンと保守契約に照らして適用条件を確認し、調査やテストを含めた工程を逆算する必要があります。

レガシーシステムが抱える課題

レガシーシステムの課題は、導入からの年数だけでは判断できません。保守の状況、担当者への依存、変更のしやすさなどを、実際の資産に照らして確認します。

保守切れの危険性

利用中のハードウェア、OS、ミドルウェアなどのサポート期限を確認します。保守が終了すると、修正パッチや障害対応を従来どおりに受けられない場合があります。延長保守の有無や費用も含め、対応が必要な時期を把握することが重要です。

技術者不足(Talent Shortage)の深刻化

特定の担当者だけが仕様や運用手順を把握している場合、退職や異動が保守の継続に影響します。移行先の技術者を確保するとともに、現行システムの知識を持つ人材がいる間に調査と引き継ぎを進める必要があります。

複雑化・ブラックボックス化の進行

機能追加や改修を重ねたシステムでは、仕様書と実際の動作が一致しないことや、システム間の依存関係が見えにくくなることがあります。ソースコード、データ、ジョブ、外部との連携を調べ、移行対象と影響範囲を明らかにします。

構造を把握しないまま移行すると、必要な機能や連携の見落としにつながります。まず資産を棚卸しし、継続利用する機能、廃止できる機能、改修が必要な箇所を整理することが出発点です。

業務への影響や対応期限は、情報システム部門だけでは決められません。経営層や利用部門と、許容できる停止時間、予算、移行後に実現したい業務を共有し、優先順位を決めます。

*参照元:経済産業省|DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~(https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html)
*参照元:経済産業省|レガシーシステムモダン化委員会総括レポート(2025年5月)(https://www.meti.go.jp/press/2025/05/20250528003/20250528003.html)
*参照元:IPA|2025年度ソフトウェアモダナイゼーション委員会報告書(2026年3月)(https://www.ipa.go.jp/disc/committee/eid2eo00000036bq-att/software-modernization-committee-20260324-report.pdf)
*参照元:SAP|SAP Business Suite 7の保守方針(https://support.sap.com/en/release-upgrade-maintenance/maintenance-information/maintenance-strategy/s4hana-business-suite7.html)

マイグレーションの方式・対象と選択方法

サービスを比較するときは、「どう移すか」という方式、「何を移すか」という対象、「どこへ移すか」という移行先を分けて考えると整理できます。以下の項目は比較する観点が異なり、一つのプロジェクトで組み合わせる場合があります。

リホスト・リプラットフォーム型マイグレーション

リホストとリプラットフォームは、既存アプリケーションの大きな構造を維持しながら移行する方式です。リホストは主に稼働基盤を移し、リプラットフォームはデータベースなどの一部を変更・最適化します。

ストレートコンバージョンによる資産活用

リホストは「リフト&シフト」とも呼ばれ、アプリケーションを大きく変更せずに新しい基盤へ移す方式です。ただし、利用中のOS、ミドルウェア、外部連携などが移行先で動くかを確認する必要があります。

既存の業務ロジックを引き継ぐために、自動変換ツールを使うサービスもあります。「ストレートコンバージョン」と呼ばれる方法では、COBOLやJCLなどの資産を変換します。対応する資産や変換範囲はサービスによって異なり、リホストのすべてで同じ変換を行うわけではありません。

既存ロジックを維持する利点と制約

業務ロジックの変更を抑えられれば、再開発に比べて改修やテストの範囲を絞れる場合があります。一方、移行だけでは既存の複雑な構造や業務上の課題が残ることもあるため、移行後に何を改善するかも検討します。

リプラットフォームでは、アプリケーションの主要な構造を維持しつつ、データベースをマネージドサービスに置き換えるなどの変更を加えます。変更箇所の互換性や性能を検証し、運用負荷の軽減などの効果と対応工数を比較します。

データ・アプリケーションマイグレーション

データマイグレーションとアプリケーションマイグレーションは、移行対象による分類です。システム全体を移す場合にも、一部の機能を段階的に移す場合にも含まれます。

データマイグレーションの特徴と適用場面

データマイグレーションは、特定のデータをあるストレージやデータベースから別のものへ移動させるプロセスです。例えば、メインフレーム上のデータベースからオープン系のSQLデータベースへデータを移行するといったケースが該当します。

移行先で正しく使えるよう、データ形式の変換、整合性の確認、移行中のセキュリティ対策を計画します。移行件数だけでなく、内容の一致や、切り替え直前までに更新されたデータの扱いも確認します。

アプリケーションマイグレーションの実施方法

アプリケーションマイグレーションは、既存のプログラムを新しい実行環境へ移すことです。基盤を移すリホストに加え、言語を書き換えるリライトや、内部構造を整えるリファクタリングなどを検討する場合があります。

  • リライト:プログラム言語自体を書き換える(例:COBOLからJavaへ)
  • リファクタリング:外部から見える動作を保ちながら、コードの内部構造を改善する。クラウド移行の戦略では、再設計を含めた意味で用いられることもある

クラウドマイグレーション

クラウドマイグレーションは、システムやデータをクラウド環境へ移すことです。必要な資源を調整しやすくなる一方、利用料金や運用設計は構成によって変わるため、移行後の使い方まで含めて判断します。

オンプレミスからクラウドへの移行パターン

AWSは、クラウドへの移行戦略を「7つのR」で整理しています。移す方法に加え、現状を維持する「リテイン」や、不要なシステムを廃止する「リタイア」も含まれます。すべての資産を同じ方法で移す前提にはなっていません。

移行パターン 内容 適用場面
リホスト(Rehost) そのままクラウドへ移行 迅速な移行が必要な場合
リプラットフォーム(Replatform) 部分的に最適化して移行 クラウドメリットを活用したい場合
リパーチェス(Repurchase) SaaS製品を新たに導入 既存システムを廃止して刷新する場合
リファクタリング(Refactor) クラウドネイティブに再構築 構造の変更を伴う最適化が必要な場合
リロケート(Relocate) 仮想化基盤などを同等の環境へ移す 既存環境の構成を維持して移行したい場合
リテイン(Retain) 現状のまま維持 移行の必要性が低い、または将来移行予定の場合
リタイア(Retire) システムを廃止 不要になったシステムを削除する場合

AWSやAzureへの移行サービス活用

主要なクラウドプロバイダーは、サーバーやデータベースの移行を支援するサービスを提供しています。利用できる機能や対応環境は異なるため、自社の移行元・移行先との適合を確認します。

サーバーの移行やデータベースの移行を自動化するサービスを活用しても、対象資産の把握、互換性の確認、テスト、本番切り替えの判断は必要です。サービスの機能と、導入を支援する企業の担当範囲を分けて確認すると、作業の抜けを防ぎやすくなります。

レガシーマイグレーション

レガシーマイグレーションは、既存システムの資産を引き継ぎながら、新しい環境へ移す取り組みです。メインフレームからオープン系システムへの移行も、その一つに含まれます。

メインフレームからオープンシステムへの移行

移行先では、ハードウェアやソフトウェアの選択肢が広がる場合があります。ただし、ライセンスや運用費が必ず下がるとは限らず、新たな製品・サービスへの依存も生じます。保守性、費用、将来の変更のしやすさを比較して選ぶ必要があります。

COBOLなど旧言語資産の変換と活用

長年使われているプログラムには、業務のルールや処理手順が組み込まれています。言語を変換する際も、何を維持する必要があるかを確認し、処理結果を検証します。

資産の引き継ぎ方には、COBOLを利用できる環境へ移す方法や、Javaなどへ言語を変換する方法があります。使い続けたい業務ロジックと、移行後に保守する人材・体制を踏まえて選びます。

保守期限への対応を先に行い、その後に業務やアプリケーションを見直す段階的な進め方もあります。現行資産を残す範囲と改修する範囲を決め、各段階の目的を明確にしておくことが大切です。

*参照元:Martin Fowler|Refactoring(https://refactoring.com/)
*参照元:AWS|移行戦略(7つのR)(https://docs.aws.amazon.com/prescriptive-guidance/latest/large-migration-guide/migration-strategies.html)

マイグレーションサービスに期待できる5つの効果

マイグレーションで期待できる効果には、コストの適正化、保守性の改善、セキュリティ対策の見直しなどがあります。効果は移行方式や設計によって変わるため、導入前に評価項目を決めておきます。

コスト削減効果

費用を比較するときは、移行にかかる初期費用と、移行後の運用費を合わせた総コストで考えます。移行前と同じ機能・性能・可用性の条件をそろえて試算することが重要です。

ランニングコストの削減

ハードウェア保守、ソフトウェアのライセンス、運用作業などの見直しによって、継続的な費用を抑えられる場合があります。クラウドでは利用資源や通信などの料金も確認し、想定する利用量で比較します。

ハードウェア更新費用の抑制

クラウドを利用する範囲では、自社でサーバーを購入・更新する負担を減らせます。一方、利用料金は継続して発生するため、機器購入費だけを比べて削減効果を判断しないことが大切です。

業務効率とシステム品質の向上

既存機能を引き継ぎながら、保守や運用のしやすさを見直せます。業務変更も行う場合は、システムの移行と業務改善の範囲を分けて計画します。

既存資産を活かした機能維持

使い慣れた画面や業務ロジックを継承できる場合は、利用者への影響を抑えられます。ただし、操作や運用手順が変わる箇所は残るため、変更点の周知や教育が必要かを確認します。

移行後の処理性能と品質の確認

新しい基盤で処理性能が改善する場合もありますが、構成やデータ量、プログラムの特性によって結果は変わります。新旧の処理結果の比較に加え、応答時間、バッチ処理時間、負荷が高いときの動作をテストし、要求を満たすかを評価します。

セキュリティリスクの低減

サポートが続く環境への移行は、セキュリティ対策を見直す機会になります。移行後も、パッチの適用、アクセス権限の管理、監視などを継続する必要があります。

サポートが続く環境への移行

保守が終了したOSやミドルウェアを使っている場合、移行先で修正パッチの提供を受けられる状態にすることが対策の一つです。ただし、アプリケーション自体の脆弱性や設定の問題まで、自動的に解消されるわけではありません。

移行後のセキュリティ運用

クラウドでは、基盤を提供する事業者と利用企業でセキュリティの責任を分担します。利用するサービスに応じて、自社が担当するOSやアプリケーションの更新、権限設定、データ保護などの範囲を確認します。

保守を担う人材・体制の見直し

移行先の技術を見直すことで、保守を担当できる人材の選択肢を広げられる場合があります。言語や基盤の変更に加え、業務知識の引き継ぎも必要です。

レガシー技術者の高齢化対策

技術者の確保に課題がある場合は、現行環境と移行先の両方について、社内外で確保できる人材や育成の負担を調べます。新しい言語へ変換するだけで、保守人材の不足が解消するとは限りません。

仕様と運用知識の引き継ぎ

仕様、データの流れ、障害対応などを文書化し、担当者以外でも参照できるようにすると、属人化の改善につながります。現行システムの調査結果を、移行後の設計書や運用手順に引き継ぐことが重要です。

ビジネス変化への柔軟な対応

移行後に追加したい機能や外部サービスとの連携がある場合は、必要な変更を事前に整理します。既存環境をそのまま移すだけでは、業務や開発の進め方まで変わるとは限りません。

DX推進による競争力強化

API連携やデータ活用を進めたい場合は、その目的を移行先の設計や業務要件に反映させます。既存機能の維持と、新たな機能の開発を同時に行うか、段階を分けるかも検討します。

外部との連携や分析に使うデータは、形式や意味が分かるように整理する必要があります。移行で得られる調査結果を活用し、データを継続して管理する担当や運用方法も検討します。

システムの拡張性・柔軟性の向上

クラウドでは、需要に応じて資源を増減できるサービスを選べます。ただし、アプリケーション側の対応や監視・制御の設定が必要になる場合があるため、拡張方法と費用を含めて設計します。

*参照元:AWS|移行費を含めた総コストの比較(https://docs.aws.amazon.com/prescriptive-guidance/latest/application-portfolio-assessment-guide/directional-business-case.html)
*参照元:AWS|責任共有モデル(https://aws.amazon.com/compliance/shared-responsibility-model/)

マイグレーション実施の4ステップと必要期間

必要な期間は、資産の量、仕様の把握状況、テスト範囲、停止できる時間などで変わります。小規模な移行と大規模な基幹システムの刷新では条件が異なるため、以下の工程をもとに、自社の対象範囲に応じた日程を確認します。

アセスメント・移行性診断フェーズ

最初に、現行システムの資産と制約を調査します。資料の有無や資産の量によって調査に必要な期間が変わるため、診断の対象と成果物を確認します。

現状システムの調査と評価

まず、移行対象となる現行システムの詳細な調査から始めます。以下の項目について網羅的に洗い出し、資産として棚卸しを行います。

  • アプリケーションのソースコード
  • データ構造
  • システム間の依存関係
  • 利用されているミドルウェア
  • システムが支えている業務プロセス

仕様書だけで把握できない箇所は、ソースコードや稼働状況、担当者への確認などで補います。利用部門とも照合し、廃止できる機能や残すべき業務を整理します。

移行可能性とリスク分析

調査結果に基づき、技術的な移行の実現可能性を評価します。サポート対象外のソフトウェアの有無、複雑なデータ連携、品質の低いデータなど、移行の障壁となりうる課題を特定し、潜在的なリスクを分析します。

多くの専門ベンダーは、このフェーズに特化した「移行性診断サービス」や「アセスメントサービス」を提供しており、客観的な評価を得るために活用することが有効です。

設計・移行方式決定フェーズ

調査で判明した課題と、業務上の目標や制約を踏まえ、移行方式と移行先を決めます。

移行方式の設計と選定

予算、保守期限、停止可能な時間、必要な性能を踏まえて方式を比較します。互換性や性能に不確実な点があれば、方式を確定する前に検証する範囲も決めます。

移行計画とロードマップ策定

対象資産、工程、人員、テスト、利用部門への周知、運用引き継ぎを計画に含めます。本番への切り替え条件と、問題が発生した場合に旧環境へ戻す条件・判断者も決めておきます。

段階的に移せるかは、システム間の依存関係やデータ連携によって変わります。分割する場合は各段階の接続や運用を確認し、一括で移す必要がある場合は本番前の検証を計画します。

パイロット移行・検証フェーズ

選定した方式や変換ツールが自社の資産に適合するか、代表的な機能やデータを使って試験します。

小規模での試験移行実施

システム全体を移行するリスクを避けるため、まず代表的な機能やデータの一部を抽出し、PoC(Proof of Concept:概念実証)やパイロットテストとして試験的に移行を実施します。

移行方式の検証と調整

機能や処理結果だけでなく、性能、外部連携、運用手順も確認します。検証に使うデータや負荷が本番と異なる場合は、結果をどこまで適用できるかも整理します。

見つかった問題を計画や変換ツールに反映し、修正後に再検証します。本番移行へ進むための判定基準を決め、未解決の課題と対応方針を共有しておきます。

本番移行・運用開始フェーズ

本番への切り替えと、切り替え後の稼働確認、運用引き継ぎを行います。切り替え作業の時間と、移行全体に必要な期間は分けて確認します。

本番切り替えとデータ同期

切り替え前にデータをバックアップし、更新停止や最終同期などの手順を実施します。停止時間は業務への影響と技術上の制約を踏まえて設定し、作業のリハーサルで所要時間を確認します。

並行稼働と運用引き継ぎ

移行方式によっては新旧システムを並行稼働させ、処理結果を比較します。データの更新先や同期方法を定め、双方の内容に不整合が起きないようにする必要があります。

利用部門による確認や性能・監視の評価を経て、安定稼働を判断します。運用手順と担当範囲を引き継ぎ、旧システムの停止時期やデータの保管方法を決めます。

工程ごとの期間は、診断結果と必要な検証量に基づいて見積もります。保守期限だけでなく、決算などの業務日程や利用部門の確認時間も含め、無理のない計画を立てることが大切です。

移行リスクを抑える3つの対策方法

移行中の停止やデータの不整合、性能の低下などに備え、予防策と問題が発生した場合の対応を計画します。

自動化ツールの活用と出力の検証

コード変換や繰り返しのテストなど、自動化に適した作業があります。ツールが対応できる範囲と、人が確認する範囲を分けて設計します。

手作業削減による人的ミスの防止

大量のコードやデータを扱う場合、手作業を減らすことで作業負担や転記ミスを抑えられます。ただし、変換ルール自体が誤っていれば結果にも影響するため、ツールの出力を検証する必要があります。

自動変換ツールは、移行元の言語や独自仕様、移行先の環境によって対応範囲が変わります。自動化率を見る際は、対象となる資産や工程、手修正・テストを含むかを確認します。

再変換可能な環境構築

変換ルールを修正して再変換できる場合は、個別に修正する作業を減らせます。元の資産、変換ルール、生成物のバージョンを管理し、同じ条件で変換や検証をやり直せるようにします。

生成AIを使い、コードの解析、文書の生成、業務ロジックの抽出などを支援するサービスもあります。例えばAWS Transformは、メインフレームのモダナイゼーションにこうした機能を提供しています。対応言語や利用できる機能を確認し、出力の正しさは業務を把握した担当者やテストで検証します。

段階的移行とテスト戦略

一括切り替えと段階的な切り替えのどちらが適するかは、システムの構造と業務上の条件によって変わります。分割できる場合は影響範囲を抑えて検証できる一方、分割に伴うデータ連携や並行運用の設計が必要です。

パイロット移行による検証

代表的な資産を選んで試験移行し、変換の精度や性能、作業時間を確認します。簡単な機能だけを選ばず、重要な処理や独自仕様を含めて評価することが大切です。

並行稼働期間の設定

並行稼働は、新旧の処理結果を比較するための方法の一つです。必ず最も安全な方式になるわけではなく、データ同期や運用負担、両方の環境を維持する費用を考慮して選びます。

旧システムへ切り戻す場合は、切り替え後に新システムで更新したデータをどう扱うかが課題になります。判断基準、判断者、データの戻し方、必要な時間を計画し、停止可能な時間内に実行できるかを確認します。

専門家による移行支援の活用

現行環境と移行先の両方に詳しい支援企業を選ぶと、調査や方式選定、検証を進めやすくなります。自社と支援企業それぞれの役割を明確にして依頼します。

経験豊富なマイグレーション専門チームの起用

移行元の技術、業務要件、移行先の設計や運用に関する経験を確認します。社内でも仕様の確認や受け入れ判断を担う担当者を決め、利用部門と連携できる体制を整えます。

総実績数だけで判断せず、自社と同じ移行元・移行先、資産の規模、制約条件に近い案件の経験を確認します。調査やテストでどのような課題が生じ、どう対応したかを聞くと、支援内容を具体的に比較できます。

必要な時間帯のサポート体制

本番切り替えの日時に合わせ、障害の連絡先、対応担当者、判断を行う責任者を決めます。利用部門や関連システムの担当者も含め、必要な人員が対応できる日程を設定します。

24時間365日の対応が必要かは、システムの利用時間や停止時の影響に応じて判断します。移行中の支援と移行後の保守を分け、対応時間、初動、復旧支援、追加費用を契約前に確認します。

ツール、検証工程、担当者の役割を一緒に確認すると、対応の抜けを見つけやすくなります。特に、本番へ進む判断と問題発生時の切り戻し判断を、誰が何に基づいて行うかを明確にしておきます。

*参照元:AWS|AWS Transformによるメインフレームのモダナイゼーション(https://docs.aws.amazon.com/transform/latest/userguide/transform-app-mainframe.html)
*参照元:AWS|本番切り替えとロールバック(https://docs.aws.amazon.com/prescriptive-guidance/latest/best-practices-migration-cutover/cutover-stage.html)

マイグレーションサービスの費用の考え方と選び方

見積もりを比較するときは、金額に加え、調査・変換・テスト・切り替え・運用支援のどこまで含まれているかを確認します。同じ移行先でも、依頼する範囲によって費用は変わります。

費用を左右する要因と見積もりの確認事項

移行費用は、資産量、仕様の把握状況、移行方式、データ量、テストや停止時間の条件によって変わります。システム開発全体の相場をそのまま当てはめず、対象資産と作業範囲を整理して見積もりを依頼します。

部門単位のシステムで確認する範囲

部門単位のアプリケーションでも、連携先が多い場合や仕様が不明な場合は、調査やテストの工数が増えます。画面数だけでなく、プログラム、データ、連携、運用の変更範囲を伝えます。

全社の基幹システムで確認する範囲

全社の基幹システムでは、データの整合性、性能、権限、業務を継続するための検証が必要です。移行作業に加え、利用部門の確認や教育、新旧環境の並行運用を含むかを確認します。

見積もりには、診断、設計、変換・改修、データ移行、テスト、本番切り替え、運用引き継ぎなどの内訳を求めます。ライセンスやクラウド利用料、保守費、二重稼働の費用が別料金かも確認しておきます。

複数社に同じ対象範囲と要件を提示し、前提条件と除外事項をそろえて比較します。調査後の増額条件や仕様変更時の費用も確認すると、当初の見積もりとの差を把握しやすくなります。

サービス提供企業を選ぶ際のポイント

支援企業を選ぶ際は、自社の移行対象への対応力、調査・テストの内容、体制、見積もりの前提を比較します。

移行対象に近い実績と専門性

自社と同じ業界の経験に加え、移行対象の言語、データベース、ジョブ、帳票などへの対応を確認します。対応可能という説明だけでなく、どの部分をツールで処理し、どの部分を改修・検証するのかを聞きます。

実績数は経験を知る参考になりますが、一定の件数だけで品質を判断することはできません。類似案件の範囲、担当チームの経験、テストでの確認事項、移行後の支援内容を合わせて比較することが大切です。

サポート体制(24時間365日対応の有無)

移行後の運用を誰が担当するか、障害の切り分けや改修をどこまで依頼できるかを確認します。移行を担当する企業と保守する企業が異なる場合は、引き継ぐ資料や責任範囲も決めておきます。

必要な対応時間に加え、SLA(サービスレベルアグリーメント)の内容、連絡経路、初動の目安、復旧支援の範囲を確認します。24時間受付と24時間の復旧対応は、同じ意味とは限りません。

見積もりの比較では、価格とともに、実施する作業や受け入れ条件を確認します。テストや運用支援を含む提案と含まない提案を、同じ条件として比較しないことが重要です。

仕様が不明な箇所や対応範囲を確定できない箇所は、診断後に判断する条件として整理します。想定外の改修が生じた際の協議方法や、追加費用の扱いも契約前に確認しておきます。

保守期限までに必要な調査と検証ができるか、移行後に維持・改善できる体制があるかを見極め、自社の要件と予算に合う企業を選びます。

マイグレーション成功事例から学ぶ導入効果

導入事例を読む際は、移行元・移行先、採用した方式、事前検証の内容を確認します。過去の成功事例を参考にしつつ、自社にも同じ効果が得られるかは個別に検証する必要があります。

基幹システムの移行事例

以下は、ソフトロードが公開している社名非公開の事例です。過去の移行実績として、対象資産や対応工程を比較する参考になります。

ソフトロード:COBOL/SからJavaへの移行と基盤の更新

基幹系システムで、COBOL/SからJava、ADABASからOracle10g、ACOS4からHP Unixへ移行した事例です。

棚卸や移行設計に加え、仕様書再生、ソース移行・移行テスト、総合・運用テスト支援を実施しています。開発期間は12か月と紹介されています。

参照元:ソフトロード公式HP「ホスト系 実績抜粋」(No.14)

ソフトロード:言語・データベース・稼働環境をまとめて更新

基幹システムで、VB6からVB.NET2015、Oracle10からOracle12c、Solaris9からWindows Server 2012へ移行した事例です。

棚卸・移行設計からソース移行・総合テスト、運用テスト支援、本番支援までを対象とし、開発期間は7か月と紹介されています。

参照元:ソフトロード公式HP「ホスト系 実績抜粋」(No.7)

マイグレーションサービスのまとめ

マイグレーションを検討するときは、まず利用中の資産、保守期限、担当者への依存、業務への影響を整理します。残す機能と見直す機能を分けることで、移行方式や依頼する範囲を決めやすくなります。

コスト削減、性能改善、セキュリティ強化などの効果は、移行先の設計や運用次第です。移行前に評価基準を決め、調査とテストで確認しながら進めることが重要です。

支援企業は、総実績数や自動化率だけでなく、自社に近い案件の経験、検証の方法、見積もりの範囲、移行後の体制で比較します。保守期限から逆算し、資産の棚卸しや移行性診断から相談すると、必要な工程を検討しやすくなります。

この記事でご紹介した選定ポイントを参考に、貴社に最適なマイグレーションサービス選びにお役立てください。

免責事項
本記事は、2026年10月にリード文・基礎解説および掲載企業情報の一部を確認・更新しています。実績数や事例は、それぞれに記載した集計時点・公表時点の情報です。サービス内容、料金、保守期限や適用条件は変更される場合があるため、検討・契約の際は各提供元の最新情報をご確認ください。