LINE採用とは?メリット・デメリットと始め方を解説

LINE採用とは?メリット・デメリットと始め方を解説

LINE採用は、求職者との連絡、説明会案内、面接リマインド、内定者フォローをLINE公式アカウントで行う採用手法です。メールや電話だけでは候補者と連絡が取りづらい企業にとって、選考中の接点を増やし、離脱を防ぎやすくする選択肢になります。

ただし、LINEを導入すれば応募数や内定承諾率が自動的に上がるわけではありません。配信頻度、返信体制、個人情報の扱い、候補者ごとのステータス管理を設計しないと、ブロックや対応漏れにつながります。採用広報やSNS採用の全体像を整理したい場合は、SNS採用の始め方もあわせて確認してください。

LINE採用とは

LINE採用とは、企業のLINE公式アカウントを使い、求職者に採用情報を届けたり、個別チャットで選考連絡を行ったりする採用活動です。代表的な使い方は、説明会や面接の日程案内、リマインド配信、質問対応、社員紹介コンテンツの配信、内定者フォローです。

LINEを採用に使う方法は、大きく分けると「LINE公式アカウントを候補者フォローに使う方法」と「LINE広告などで認知を広げる方法」があります。多くの企業が最初に検討すべきなのは、応募後や説明会参加後の候補者とつながるためのLINE公式アカウント運用です。

活用方法 主な目的 向いている場面
LINE公式アカウント 候補者との連絡、説明会案内、内定者フォロー 応募後の離脱を減らしたい、メールの返信率に課題がある
LINE広告 潜在層への認知拡大、採用イベント集客 地域や年齢層を絞って求人・説明会を告知したい
採用管理ツール連携 候補者情報、選考ステータス、配信履歴の一元管理 新卒採用や大量応募で個別管理が煩雑になっている

LINE採用のメリット

LINE採用のメリットは、候補者との連絡接点を日常的なコミュニケーション環境に近づけられる点です。特に、新卒採用、アルバイト採用、若手中途採用など、メールを見落とされやすい採用活動では効果を発揮しやすくなります。

連絡に気づいてもらいやすい

LINE公式アカウントからのメッセージは、スマートフォンの通知を通じて候補者に届きます。メールの受信箱に埋もれにくく、説明会前日や面接当日のリマインド、選考結果の案内など、確認してほしい連絡を届けやすくなります。

LINEヤフー for Businessでは、LINE公式アカウントからのメッセージについて、受け取ってすぐに開封する人が約2割、3から6時間以内が約5割、その日のうちに開封する人が約8割という調査結果を紹介しています。採用連絡においても、重要な連絡の見落としを減らすための接点として活用できます。

参考:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントで集客するには?」(https://www.lycbiz.com/jp/column/line-official-account/marketing/attracting-customers/)

日程調整やリマインドをしやすい

採用活動では、説明会予約、面接日程の調整、持ち物案内、会場URLの共有など、細かな連絡が多く発生します。LINEを使うと、候補者が移動中や授業・仕事の合間にも確認しやすくなり、日程変更や質問にも対応しやすくなります。

特に、電話がつながりにくい候補者や、メール返信が遅い候補者が多い場合は、LINEを選考連絡の補助チャネルとして使う価値があります。メールをなくすのではなく、重要連絡はメール、リマインドや質問対応はLINEというように役割を分けると運用しやすくなります。

質問や相談の心理的ハードルを下げられる

候補者は、メールで質問するほどではない疑問を抱えたまま、選考への参加を迷うことがあります。LINEのチャット形式であれば、説明会の服装、面接時間、選考フロー、職場の雰囲気などを質問しやすくなります。

質問に早く答えられる体制を作ると、候補者の不安を減らし、説明会参加や面接参加につなげやすくなります。採用担当者だけで対応しきれない場合は、返信テンプレートやFAQ、担当者の割り振りを用意しておくと対応品質をそろえやすくなります。

セグメント配信やデータ活用ができる

LINE公式アカウントでは、メッセージ配信やチャットだけでなく、属性や行動に応じた配信設計も可能です。採用では、学生向け、第二新卒向け、職種別、説明会参加者向け、内定者向けなど、候補者の状態に合わせて情報を出し分けることで、一方的な一斉配信になりにくくなります。

たとえば、説明会参加前の候補者には会社紹介や当日の流れを送り、一次選考後の候補者には社員インタビューや働き方の情報を送り、内定者には入社前の不安を解消する情報を届ける、といった使い分けができます。

LINE採用のデメリットと対策

LINE採用は便利ですが、候補者との距離が近い分、配信内容や運用体制の粗さが見えやすい施策です。導入前にデメリットを把握し、運用ルールに落とし込む必要があります。

デメリット 起こりやすい問題 対策
個人LINE利用への抵抗 企業とLINEでつながりたくない候補者がいる メールや電話も選べるようにする
配信頻度によるブロック 不要な連絡が多いと通知を嫌がられる 配信目的、頻度、対象者を事前に決める
無料プランの通数上限 友だち数や配信回数が増えると上限に達する 月間配信数を試算し、必要に応じて有料プランを検討する
個人情報管理の負荷 誰がどの候補者に返信したか分からなくなる 管理権限、返信ルール、採用管理ツール連携を整える

個人LINE利用に抵抗がある求職者もいる

LINEはプライベートな連絡手段として使われることが多いため、企業とのやり取りに使いたくない候補者もいます。LINE登録を強制すると、企業への印象を下げる可能性があります。

対策として、LINEは便利な連絡手段の一つとして提示し、メールや電話でも連絡を受け取れる状態にしておきましょう。説明会や応募フォームでは「選考連絡を受け取りやすくするためのLINE登録」と目的を明確に伝えることが重要です。

配信頻度や内容次第でブロックされる

LINEは通知が届きやすい分、関係のない情報や頻度の高すぎる配信はブロックにつながります。採用活動では、候補者が知りたい情報と企業が伝えたい情報を分け、候補者の検討段階に合わせて配信する必要があります。

たとえば、説明会前は参加方法や当日の流れ、選考中は面接準備や会社理解につながる情報、内定後は入社前の不安を減らす情報を中心にします。求人情報を何度も送るだけの運用は避けましょう。

無料プランは配信通数に上限がある

LINE公式アカウントの料金は、配信数に応じて考える必要があります。LINEヤフー for Businessの料金プランでは、コミュニケーションプランは月額固定費0円で無料メッセージ200通、ライトプランは月額5,500円相当で5,000通、スタンダードプランは月額16,500円相当で30,000通と案内されています。2026年6月時点の公開情報をもとに、消費税10%で換算しています。

採用で使う場合は、友だち数だけでなく「何回配信するか」まで試算しましょう。たとえば友だちが100人いて月3回一斉配信する場合、300通としてカウントされるため、無料プランでは足りません。説明会期や内定者フォローの時期に配信が増える場合は、月ごとの通数を見てプランを選ぶ必要があります。

参考:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント 料金プラン」(https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/plan/)

個人情報・権限管理のルールが必要になる

採用活動では、氏名、連絡先、選考状況、志望職種、面接評価などの個人情報を扱います。LINEで候補者とやり取りする場合も、誰が管理画面に入れるのか、どこまで返信してよいのか、採用管理システムへどの情報を転記するのかを決めておく必要があります。

LINE公式アカウントは複数人で管理できますが、権限を増やすほど情報管理のルールが重要になります。LINEヤフー for Businessでは、1アカウントあたり100名まで権限を持つメンバーを追加できると説明されています。採用では、閲覧権限、返信権限、配信作成権限を分け、退職者や異動者の権限削除も運用に含めましょう。

参考:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントで集客するには?」(https://www.lycbiz.com/jp/column/line-official-account/marketing/attracting-customers/)

LINE採用が向いている企業

LINE採用が向いているのは、応募後の連絡、説明会集客、選考中フォロー、内定者フォローに課題がある企業です。特に、応募数を増やす施策というより、応募後の離脱を減らす施策として捉えると導入判断をしやすくなります。

  • 新卒採用で説明会参加率や面接参加率を改善したい企業
  • アルバイト・パート採用で応募後の連絡不通を減らしたい企業
  • 若手中途採用でメール返信率に課題がある企業
  • 内定承諾までのフォローを強化したい企業
  • 採用サイト、Instagram、TikTokなどからLINE登録へつなげたい企業

一方で、候補者数が少なく個別対応で十分な企業や、返信体制を確保できない企業では、LINE導入よりも採用サイト、求人票、スカウト文面、面接体験の改善を優先した方がよい場合があります。採用SNS全体の使い分けは、Instagram採用の始め方TikTok採用の始め方も参考にしてください。

LINE採用の始め方

LINE採用は、アカウントを作って配信を始めるだけでは成果につながりません。候補者をどこからLINEへ誘導し、登録後にどんな情報を届け、選考管理とどうつなげるかを先に決めることが重要です。

1. LINEを使う目的を決める

最初に、LINEを応募獲得に使うのか、説明会参加率の改善に使うのか、選考辞退の防止に使うのかを決めます。目的が曖昧なまま運用すると、会社紹介、求人告知、面接案内、内定者フォローが混ざり、候補者にとって必要な情報が分かりにくくなります。

初期段階では、KPIを「友だち追加数」だけにしないことが重要です。説明会予約率、説明会参加率、面接参加率、選考移行率、内定承諾率、ブロック率など、採用プロセスに近い指標を設定しましょう。

2. LINE公式アカウントを開設し、プロフィールを整える

アカウント名、プロフィール画像、説明文、リッチメニュー、あいさつメッセージを採用向けに整えます。求職者が友だち追加した直後に「何が届くのか」「どんな質問ができるのか」「選考連絡に使われるのか」が分かる状態にしておきましょう。

あいさつメッセージには、選考情報、イベント案内、社員インタビュー、よくある質問へのリンクなどを入れると、登録直後の不安を減らしやすくなります。

3. 求職者が登録する導線を作る

LINE公式アカウントを開設しても、求職者が登録しなければ採用活動には使えません。採用サイト、求人ページ、説明会スライド、イベント配布資料、面接案内メール、Instagramプロフィール、TikTokプロフィールなどに友だち追加の導線を置きます。

登録を促す際は、「選考情報を受け取れます」だけでなく、「説明会日程を早く確認できる」「社員インタビューを受け取れる」「質問を個別に送れる」など、候補者側のメリットを明確にしましょう。

4. 配信内容と返信ルールを決める

配信内容は、候補者の状態ごとに分けます。登録直後、説明会前、説明会後、一次選考前、内定後など、候補者の不安や知りたい情報は変わります。すべての候補者に同じ情報を送るのではなく、状態に合わせた情報設計が必要です。

返信ルールでは、対応時間、返信期限、担当者、個人情報を含む質問への対応、回答できない質問のエスカレーション先を決めます。候補者からの質問に対して担当者ごとに回答が変わると、不信感につながります。

5. 採用管理と連携して改善する

LINE上でのやり取りだけで採用状況を管理すると、候補者情報が分散します。応募者数が増える場合は、採用管理システムやLINE対応ツールと連携し、選考ステータス、流入経路、配信履歴、返信履歴を一元管理できるようにしましょう。

LINE対応の採用管理システムを比較したい場合は、LINE対応の採用管理システム比較を確認してください。LINE公式アカウントの構築や運用を外部に相談したい場合は、LINE公式アカウント構築代行会社の比較も参考になります。

LINE採用で配信する内容例

LINE採用では、候補者が次の行動を取りやすくなる情報を配信します。企業が伝えたい情報を一方的に送るのではなく、候補者が不安を感じやすいタイミングに合わせることが重要です。

タイミング 配信内容 目的
友だち追加直後 採用アカウントの使い方、質問方法、選考情報の受け取り方 登録後の不安を減らす
説明会前 開催日時、参加URL、服装、当日の流れ 参加忘れや不安を減らす
説明会後 選考案内、社員インタビュー、職場紹介コンテンツ 選考移行を促す
面接前 面接場所、接続URL、持ち物、よくある質問 面接参加率を高める
内定後 入社準備、内定者イベント、先輩社員の声 内定辞退を防ぐ

配信ネタに困る場合は、採用サイトやSNSのコンテンツを再利用できます。Instagramでは職場の雰囲気や社員紹介、TikTokでは短尺動画による仕事紹介、LINEでは選考に近い連絡やフォローというように役割を分けると、SNS採用全体の導線が整理しやすくなります。

LINE採用管理ツールや拡張ツールを使うべきケース

候補者が少ないうちは、LINE公式アカウント単体でも運用できます。しかし、応募者数が増えたり、職種や拠点が複数になったりすると、候補者管理が複雑になります。その場合は、採用管理ツールやLINE拡張ツールの導入を検討します。

LINE公式アカウント単体でよいケース

  • 候補者数が少なく、採用担当者が個別管理できる
  • 説明会案内や面接リマインドが中心
  • 職種や拠点が少なく、配信対象を細かく分ける必要がない
  • まずは小さく試し、登録率や返信率を確認したい

ツール連携を検討すべきケース

  • 新卒採用などで候補者数が多い
  • 職種別、地域別、選考ステータス別に配信したい
  • 説明会予約、面接予約、リマインドを自動化したい
  • 採用管理システムとLINEの履歴を紐づけたい
  • 複数担当者で返信や配信を分担したい

LINE運用を採用だけでなく集客や顧客管理にも広げたい場合は、LINE拡張ツールの比較も確認しておくと、将来的な運用範囲を見据えて選びやすくなります。

LINE採用を成功させるポイント

LINE採用を成功させるには、登録者を増やすことよりも、候補者の不安を減らし、次の行動につなげることが重要です。採用担当者の都合だけで配信すると、候補者にとって不要な通知になり、ブロックや離脱につながります。

候補者の状態ごとに情報を分ける

説明会前の候補者、選考中の候補者、内定者では必要な情報が違います。配信前に「誰に」「何を」「どの行動につなげるために」送るのかを決めましょう。候補者の状態に合わない一斉配信は、情報過多になりやすくなります。

返信品質をそろえる

LINEは気軽に質問できる反面、返信が遅い、回答が曖昧、担当者によって回答が違うと不安が大きくなります。よくある質問への回答テンプレート、返信期限、担当者の役割分担を決め、候補者への対応品質をそろえることが重要です。

SNS採用全体の導線に組み込む

LINEだけで企業理解を深めるのは難しいため、InstagramやTikTok、採用サイト、社員インタビュー記事と組み合わせます。SNSで興味を持ってもらい、LINEで説明会や選考へつなげ、採用サイトで詳細情報を確認してもらう流れを作ると、候補者の行動が途切れにくくなります。

SNS採用の運用を自社だけで進めるのが難しい場合は、SNS採用代行会社の比較も確認してください。投稿企画、採用広報、応募導線、候補者フォローまで外部パートナーに相談できるケースがあります。

LINE採用に関するよくある質問

LINE採用は無料で始められますか?

LINE公式アカウントは無料プランから始められます。ただし、無料プランには月間の無料メッセージ通数の上限があります。候補者数や配信回数が増える場合は、有料プランや採用管理ツールの費用も含めて検討しましょう。

個人LINEで候補者とやり取りしてもよいですか?

採用活動では、担当者個人のLINEではなく、企業のLINE公式アカウントを使う方が管理しやすくなります。担当者の異動や退職、個人情報管理、返信履歴の共有を考えると、企業管理のアカウントで運用する方が安全です。

LINE採用は新卒採用だけに向いていますか?

新卒採用との相性は高いですが、アルバイト採用、パート採用、若手中途採用、内定者フォローにも使えます。重要なのは対象者の属性ではなく、候補者がLINEで連絡を受け取ることに抵抗が少なく、企業側が返信体制を作れるかです。

LINE採用とInstagram採用の違いは何ですか?

Instagram採用は、職場の雰囲気、社員の姿、企業文化を見せて興味を高める施策です。LINE採用は、興味を持った候補者と連絡を取り、説明会や選考、内定者フォローにつなげる施策です。認知・興味づけはInstagram、個別フォローはLINEという役割分担にすると運用しやすくなります。

LINE採用は連絡手段ではなく候補者フォローの設計が重要

LINE採用は、候補者とつながりやすい連絡手段である一方、運用ルールがないまま導入すると、配信過多、対応漏れ、個人情報管理の不安につながります。導入前に、目的、配信内容、返信体制、KPI、採用管理との連携を決めておきましょう。

採用SNS全体で見ると、InstagramやTikTokで企業理解を広げ、LINEで候補者をフォローし、採用サイトや説明会へつなげる設計が重要です。自社の採用ターゲットに合わせたSNS導線やコンテンツ設計を見直したい場合は、キャククルの採用マーケティング支援をご相談ください。

採用マーケティングの相談をする

ページトップへ