非破壊検査装置メーカー・取扱会社おすすめ比較!検査方式別の選び方と導入ポイント

公開日:2026年06月19日

非破壊検査装置は、製品や構造物を壊さずに内部欠陥、表面きず、減肉、接合不良、異物混入などを調べるための設備です。メーカーや取扱会社を比較するときは、社名や装置名だけでなく、検査対象、欠陥の種類、材料、厚み、ライン条件、検査資格者の運用まで整理する必要があります。

非破壊検査装置の比較では、X線・CT、超音波探傷、渦流、磁粉、浸透、赤外線など、検査目的に合う方式を選ぶことが重要です。装置購入だけでなく、受託検査や検査サービス委託も含めて検討しましょう。

目次

非破壊検査装置メーカー・取扱会社16社の比較表

検査対象、検査方式、向いている用途をもとに、非破壊検査装置メーカー・取扱会社を比較できるよう整理しています。実際の検査可否は、対象ワーク、欠陥サンプル、材料、厚み、検査基準によって変わります。

会社名 サービスの特徴 得意な検査対象 検査方式・対応範囲 向いている用途

Evident

超音波探傷・フェーズドアレイ・渦流探傷を幅広く扱うNDT機器ブランド

溶接部、配管、鋳造品、複合材、航空・エネルギー関連部品など
超音波探傷、フェーズドアレイUT、渦流探傷、厚さ測定、インライン検査機器
現場検査、設備保全、製造ライン検査、複数方式を使い分けたい検査部門

Waygate Technologies

X線、超音波、渦流、遠隔目視まで扱う産業用NDTソリューション

航空、エネルギー、石油・ガス、自動車、鋳造品、構造部材など
X線撮影、産業用CT、超音波、渦流、遠隔目視、検査データ活用
大型部品や重要部品の検査、海外拠点を含むNDT運用を標準化したい企業

株式会社島津製作所

X線透視・X線CTを中心に非破壊検査機器を展開

樹脂成形品、アルミダイカスト、電子部品、電池、金属・複合材料など
マイクロフォーカスX線、X線透視、X線CT、内部構造観察、欠陥解析
研究開発、品質保証、故障解析、オフラインで内部観察したい検査室

株式会社ニコン

X線CT検査装置で小型から中型ワークの内部解析・計測に対応

アルミ鋳造品、樹脂成形品、電子部品、複合材料、小型から中型サンプル
マイクロフォーカスX線、X線CT、透過型X線検査、計測用CT
内部欠陥の解析、寸法計測、故障解析、品質保証を同じ装置で扱いたい部門

テスコ株式会社

産業用X線CT装置の設計・製造と受託CTスキャンに対応

大型金属部品、鋳造品、樹脂部品、複合材料、研究開発サンプルなど
産業用X線CT、X線スキャン装置、受託CTスキャン、内部解析、3D計測
自社導入と受託検査を比較しながらX線CTを検討したい企業

ソフテックス株式会社

軟X線を用いたX線TV検査装置・X線撮影検査装置を展開

電子部品、樹脂部品、小型部品、包装品、低密度ワークなど
X線TV検査、X線撮影、携帯式X線、CT、画像処理計測ソフト
低密度ワークや小型部品の内部観察、オフライン検査を進めたい現場

電子磁気工業株式会社

磁粉探傷・渦流探傷を中心に自動型から携帯型まで展開

鉄鋼、自動車部品、焼入れ部品、溶接部、軸物、量産部品など
磁粉探傷、渦流探傷、焼入れ深さ判定、磁気計測、自動検査装置
強磁性体や導電性材料の表面・表層欠陥を量産ラインで検査したい現場

株式会社KJTD

フェーズドアレイ超音波探傷装置を中心に赤外線・漏れ試験も扱う

溶接部、鋼材、配管、複合材、コンクリート、各種製造ライン
フェーズドアレイUT、超音波探傷、赤外線検査、超音波漏れ試験、探触子
超音波探傷を中心に、検査方法や検査対象から装置を選びたい企業

ダイヤ電子応用株式会社

超音波、X線、渦電流などを使った非破壊検査機器を提案

自動車部品、溶接部、肉厚測定、大型構造物、鉄道・非鉄金属など
超音波探傷、X線透過、渦電流、TOFD、肉厚測定、自動検査装置
工場のインライン検査から大型構造物の保全検査まで相談したい企業

菱電湘南エレクトロニクス株式会社

超音波探傷器を中心に検査計測機器を展開

溶接部、鋼材、橋梁、鉄骨、教育訓練、現場検査など
超音波探傷器、JSNDI対応機能、TOFD、Bモード、自動探傷、LANリモート
現場検査や資格教育、超音波探傷器の標準化を進めたい検査部門

マークテック株式会社

浸透探傷・磁粉探傷・渦電流探傷の薬剤と装置を展開

表面きず、溶接部、鋳鍛造品、航空機部品、金属部品、量産部品など
浸透探傷、蛍光浸透探傷、磁粉探傷、渦電流探傷、ブラックライト、関連装置
表面欠陥検査を薬剤・装置・照明まで含めて整えたい現場

ダコタ・ジャパン株式会社

超音波厚さ計・超音波探傷器・軸力計などを扱う計測機器会社

鋳鋼品、溶接部、配管、タンク、接着・剥離検査、厚さ測定など
超音波探傷器、超音波厚さ計、電磁超音波厚さ計、ボルト軸力計、膜厚計
現場での厚さ測定、腐食検査、溶接部探傷を行う保全・検査部門

日本アビオニクス株式会社

赤外線サーモグラフィによる試験・評価・非破壊検査に対応

電子部品、接合部、複合材、製造設備、インフラ、熱異常のある対象物
赤外線サーモグラフィ、熱画像、温度変化解析、監視システム、ソフトウェア
非接触で温度変化や内部異常の兆候を見たい研究開発・保全部門

株式会社ケン・オートメーション

サーモグラフィ、渦流、空中超音波、テラヘルツなどの検査・計測を扱う

自動車、半導体、電池、高機能材料、複合材、インフラ、接着・嵌合部など
アクティブサーモグラフィ、渦流検査、空中超音波、テラヘルツ、赤外線カメラ
接触しにくいワークや複合材、接着部などを複数方式で検討したい企業

株式会社NDTアドヴァンス

渦流探傷器、超音波探傷器、磁粉・浸透探傷、X線検査機材を扱う取扱会社

溶接部、鋼材、配管、航空関連部品、現場検査、教育訓練など
渦流探傷、超音波探傷、磁粉・浸透探傷、ブラックライト、X線検査機材
複数メーカーのNDT機器を比較し、用途別に調達したい検査部門

非破壊検査株式会社

プラント・インフラ向けに非破壊検査サービスと独自技術を展開

発電設備、石油・化学プラント、ガス設備、土木・建築、配管、タンクなど
放射線透過、超音波、磁粉、浸透、渦流、赤外線、CT、常設モニタリング
装置購入だけでなく、検査業務や技術適用まで相談したい設備保全部門

非破壊検査装置メーカー・取扱会社16社の特徴

Evident

超音波探傷・フェーズドアレイ・渦流探傷を幅広く扱うNDT機器ブランド

Evidentは、超音波探傷、フェーズドアレイUT、渦流探傷、厚さ測定などのNDT機器を展開しています。製造現場の品質検査だけでなく、配管、溶接部、構造物、航空・エネルギー関連部品などの保全検査でも比較されます。

ポータブル機器からインライン検査機器まで検討できるため、現場作業と設備導入の両方を見たい企業に向いています。検査方式がまだ固まっていない場合でも、超音波と渦流の使い分けを相談しやすい候補です。

Evidentの会社概要

会社名Evident
主な対応領域非破壊検査機器・超音波探傷・渦流探傷
公式URLhttps://ims.evidentscientific.com/ja/ndt-instrumentation

Waygate Technologies

X線、超音波、渦流、遠隔目視まで扱う産業用NDTソリューション

Waygate Technologiesは、産業用の非破壊検査製品を展開しています。X線撮影、産業用CT、超音波、渦流、遠隔目視など複数の方式を扱い、製造・保全・検査サービスの現場で比較されます。

部品単体の検査だけでなく、検査プロセス全体やデータ活用まで含めて考えたい場合に候補になります。グローバル拠点で検査設備や運用をそろえたい企業にも向いています。

Waygate Technologiesの会社概要

会社名Waygate Technologies
主な対応領域産業用非破壊検査ソリューション
公式URLhttps://www.bakerhughes.com/jp/waygate-technologies/non-destructive-testing

株式会社島津製作所

X線透視・X線CTを中心に非破壊検査機器を展開

株式会社島津製作所は、X線透視やX線CTを中心とした非破壊検査機器を展開しています。樹脂成形品、アルミダイカスト、電子部品、電池、複合材料など、外観では判断しにくい内部構造の観察で候補になります。

研究開発や故障解析、品質保証で、内部欠陥や接合状態を詳細に見たい企業に向いています。量産ラインへの直接組み込みよりも、検査室や評価部門での解析用途から検討しやすいメーカーです。

株式会社島津製作所の会社概要

会社名株式会社島津製作所
主な対応領域X線非破壊検査機器・産業用CT
公式URLhttps://www.an.shimadzu.co.jp/products/non-destructive-testing/index.html

株式会社ニコン

X線CT検査装置で小型から中型ワークの内部解析・計測に対応

株式会社ニコンは、X線CT検査装置を展開しています。小型から中型サンプルの内部構造観察、欠陥解析、計測用途で比較されるメーカーです。

内部欠陥の有無だけでなく、部品内部の形状や寸法を把握したい研究開発・品質保証部門に向いています。樹脂成形品、アルミ鋳造品、電子部品など、外観検査だけでは原因を追いにくい対象で検討しやすい候補です。

株式会社ニコンの会社概要

会社名株式会社ニコン
主な対応領域X線CT検査装置
公式URLhttps://industry.nikon.com/ja-jp/products/x-ray-ct/

テスコ株式会社

産業用X線CT装置の設計・製造と受託CTスキャンに対応

テスコ株式会社は、産業用X線CTや非破壊検査分野で、装置の提供と受託CTスキャンを扱っています。対象物や検査基準に合わせたX線スキャン装置を検討できます。

装置をすぐ導入する前に、受託スキャンで検査可否や画像の見え方を確認したい企業に向いています。大型部品や金属部品など、透過条件を丁寧に検討する必要がある対象でも候補になります。

テスコ株式会社の会社概要

会社名テスコ株式会社
主な対応領域産業用X線CT装置・受託CTスキャン
公式URLhttps://www.tesco-ndt.co.jp/

ソフテックス株式会社

軟X線を用いたX線TV検査装置・X線撮影検査装置を展開

ソフテックス株式会社は、軟X線を使用したX線TV検査装置、X線撮影検査装置、携帯式X線、CTなどを展開しています。小型部品や低密度ワークの内部観察で比較されます。

電子部品、樹脂部品、包装品など、X線で内部を確認したいが大型CTまでは必要ない場合に候補になります。画像処理計測ソフトまで含めて、検査後の確認作業を整えたい企業に向いています。

ソフテックス株式会社の会社概要

会社名ソフテックス株式会社
主な対応領域X線検査装置・非破壊検査装置
公式URLhttps://www.softex-kk.co.jp/products.html

電子磁気工業株式会社

磁粉探傷・渦流探傷を中心に自動型から携帯型まで展開

電子磁気工業株式会社は、磁粉探傷や渦流探傷を中心に、非破壊検査装置を展開しています。自動型、携帯型、大量検査用など、検査対象と生産量に合わせた候補を比較できます。

鉄鋼、自動車部品、焼入れ部品、溶接部など、磁気や渦流を使った表面・表層欠陥検査を行いたい企業に向いています。量産ラインでの全数検査や自動化を視野に入れる場合にも候補になります。

電子磁気工業株式会社の会社概要

会社名電子磁気工業株式会社
主な対応領域磁粉探傷装置・渦流探傷装置
公式URLhttps://www.emic-jp.com/

株式会社KJTD

フェーズドアレイ超音波探傷装置を中心に赤外線・漏れ試験も扱う

株式会社KJTDは、フェーズドアレイ超音波探傷装置、超音波探傷映像化装置、オンライン用探傷装置、赤外線検査装置などを扱っています。

溶接部や鋼材、配管、複合材などを対象に、超音波を中心とした非破壊検査を検討したい企業に向いています。ポータブル機器だけでなく、オンライン検査や画像化まで視野に入れる場合にも候補になります。

株式会社KJTDの会社概要

会社名株式会社KJTD
主な対応領域超音波探傷装置・赤外線検査装置
公式URLhttps://www.kjtd.co.jp/products/index.html

ダイヤ電子応用株式会社

超音波、X線、渦電流などを使った非破壊検査機器を提案

ダイヤ電子応用株式会社は、超音波探傷法、X線透過試験法、渦電流などを活用した非破壊検査機器を扱っています。自動車部品のインライン検査から、大型構造物の保全検査まで幅広い用途で比較されます。

検査方式が一つに決まっていない場合や、現場条件に合わせた非破壊検査システムを検討したい企業に向いています。超音波探傷、肉厚測定、TOFDなどを組み合わせて候補を絞りたい場合にも候補になります。

ダイヤ電子応用株式会社の会社概要

会社名ダイヤ電子応用株式会社
主な対応領域非破壊検査機器・超音波探傷器
公式URLhttps://www.dia-elec.com/technique.html

菱電湘南エレクトロニクス株式会社

超音波探傷器を中心に検査計測機器を展開

菱電湘南エレクトロニクス株式会社は、超音波探傷器などの検査計測機器を展開しています。手動探傷や自動探傷、資格教育、現場検査などで使う探傷器を比較できます。

現場検査員が扱うポータブル探傷器を整備したい企業や、社内教育・資格対応を含めて探傷器を選びたい検査部門に向いています。溶接部や鉄骨などの超音波探傷を継続的に行う場合の候補です。

菱電湘南エレクトロニクス株式会社の会社概要

会社名菱電湘南エレクトロニクス株式会社
主な対応領域超音波探傷器・検査計測機器
公式URLhttps://www.rsec.co.jp/inspection/index.html

マークテック株式会社

浸透探傷・磁粉探傷・渦電流探傷の薬剤と装置を展開

マークテック株式会社は、浸透探傷、蛍光浸透探傷、磁粉探傷、渦電流探傷の薬剤や装置を展開しています。表面きずの検査で比較されるメーカーです。

溶接部、鋳鍛造品、金属部品、航空関連部品など、表面開口きずや表層欠陥を検査したい現場に向いています。探傷剤、ブラックライト、装置、検査環境をまとめて整えたい場合に候補になります。

マークテック株式会社の会社概要

会社名マークテック株式会社
主な対応領域非破壊検査用品・磁粉探傷装置・浸透探傷装置
公式URLhttps://www.marktec.co.jp/ndt/

ダコタ・ジャパン株式会社

超音波厚さ計・超音波探傷器・軸力計などを扱う計測機器会社

ダコタ・ジャパン株式会社は、超音波厚さ計、超音波探傷器、軸力計、硬さ計、膜厚計などを扱っています。配管やタンクの残存肉厚測定、溶接部や鋳鋼品の探傷で比較されます。

製造ラインへの大型装置導入よりも、現場保全や検査員が持ち運ぶ計測機器を整えたい企業に向いています。厚さ測定と探傷を同じ検査部門で扱う場合にも候補になります。

ダコタ・ジャパン株式会社の会社概要

会社名ダコタ・ジャパン株式会社
主な対応領域超音波厚さ計・超音波探傷器
公式URLhttps://www.dakotajapan.com/product/u_f_detectors/

日本アビオニクス株式会社

赤外線サーモグラフィによる試験・評価・非破壊検査に対応

日本アビオニクス株式会社は、赤外線サーモグラフィカメラや関連ソフトウェアを展開しています。試験・評価や非破壊検査の用途で、温度変化や熱画像を使った検査を検討できます。

電子部品、接合部、複合材、設備保全など、接触せずに温度分布や異常の兆候を見たい場合に候補になります。X線や超音波とは異なる切り口で、熱の変化を検査に使いたい企業に向いています。

日本アビオニクス株式会社の会社概要

会社名日本アビオニクス株式会社
主な対応領域赤外線サーモグラフィ・赤外線センシング
公式URLhttps://www.avio.co.jp/products/infrared/

株式会社ケン・オートメーション

サーモグラフィ、渦流、空中超音波、テラヘルツなどの検査・計測を扱う

株式会社ケン・オートメーションは、サーモグラフィ非破壊検査をはじめ、渦流検査、空中超音波検査、テラヘルツ非破壊検査などを扱っています。複合材や接着部、内部欠陥の可視化で比較されます。

X線や接触式超音波だけでは対応しにくい対象で、赤外線や非接触計測を検討したい企業に向いています。研究開発段階からインライン検査まで、検査対象に合わせた方式を相談したい場合の候補です。

株式会社ケン・オートメーションの会社概要

会社名株式会社ケン・オートメーション
主な対応領域サーモグラフィ非破壊検査・検査計測装置
公式URLhttps://www.kenautomation.com/products/thermography/

株式会社NDTアドヴァンス

渦流探傷器、超音波探傷器、磁粉・浸透探傷、X線検査機材を扱う取扱会社

株式会社NDTアドヴァンスは、渦流探傷器、超音波探傷器、ブラックライト、磁粉・浸透探傷、X線検査機材などの非破壊検査機器を扱う取扱会社です。

特定メーカーに限定せず、複数の検査方式や関連用品をまとめて比較したい企業に向いています。現場検査、教育訓練、補助機材の整備まで含めて調達先を探している検査部門で候補になります。

株式会社NDTアドヴァンスの会社概要

会社名株式会社NDTアドヴァンス
主な対応領域非破壊検査機器の販売・取扱
公式URLhttps://www.ndtadvance.com/

非破壊検査株式会社

プラント・インフラ向けに非破壊検査サービスと独自技術を展開

非破壊検査株式会社は、発電設備、石油・化学プラント、ガス設備、土木・建築などを対象に、非破壊検査サービスや検査技術を展開しています。放射線透過、超音波、磁粉、浸透、渦流、赤外線など幅広い方式を扱います。

装置を自社で購入する前に、どの検査方法を適用すべきか、検査業務として外部委託すべきかを検討したい企業に向いています。設備保全やインフラ点検で、技術者の運用まで含めて考えたい場合の候補です。

非破壊検査株式会社の会社概要

会社名非破壊検査株式会社
主な対応領域非破壊検査サービス・検査技術
公式URLhttps://www.hihakaikensa.co.jp/

非破壊検査装置の選び方

非破壊検査装置は、対象物を壊さずに内部欠陥、表面きず、減肉、接合不良、異物混入などを調べる設備です。ただし、X線、CT、超音波、渦流、磁粉、浸透、赤外線のどれを選べばよいかは、対象物と欠陥の種類によって変わります。

メーカーや取扱会社を比較する前に、検査対象、材料、厚み、欠陥種類、検査場所、ライン速度、検査資格者の有無を整理しましょう。装置だけを比較すると、実ワークで必要な分解能、検査時間、作業手順、データ保存の条件が抜けやすくなります。

検査対象と欠陥の位置で方式を絞る

非破壊検査は、内部欠陥を見たいのか、表面きずを見たいのか、減肉を測りたいのかで選ぶ方式が変わります。対象物の材質、厚み、形状、塗装や保温材の有無も判断材料になります。

検査したい内容候補になる方式向いている対象
内部構造・巣・異物・接合不良を見たいX線透視、X線CT樹脂、金属、電子部品、鋳造品、電池、複合材料
溶接部や材料内部のきずを探したい超音波探傷、フェーズドアレイUT、TOFD鋼材、溶接部、配管、厚板、複合材
表面・表層のきずを見たい磁粉探傷、浸透探傷、渦流探傷鉄鋼、鋳鍛造品、金属部品、航空関連部品、量産部品
配管やタンクの減肉を測りたい超音波厚さ測定、EMAT、パルス渦流配管、タンク、圧力容器、保温配管、腐食が懸念される設備
温度変化や内部の剥離を見たい赤外線サーモグラフィ、アクティブサーモグラフィ複合材、接着部、電子部品、設備保全、インフラ点検
人が入りにくい場所を点検したい遠隔目視、内視鏡、検査ロボット、常設モニタリング配管内部、タンク、橋梁、プラント、狭隘部、高所

X線・CT検査装置が向いている対象

X線・CT検査装置は、外側から見えない内部構造を画像化したい場合に候補になります。鋳造品の巣、樹脂成形品の内部欠陥、電子部品の接合状態、電池内部、複合材料の内部構造などを調べる用途で使われます。

一方で、ワークサイズ、材質、密度、厚み、必要な分解能によって装置構成が変わります。大型金属部品は透過条件が厳しくなるため、サンプルテストで画像の見え方を確認することが重要です。

超音波探傷・フェーズドアレイUTが向いている対象

超音波探傷は、材料内部や溶接部のきず、厚さ測定、減肉検査などで使われます。フェーズドアレイUTやTOFDを使うと、探傷結果の画像化や溶接部検査の効率化を検討できます。

超音波は、探触子、接触媒質、表面状態、材料の減衰、検査員の技能に影響を受けます。装置選定だけでなく、検査手順、校正、試験片、技量者の運用までセットで考える必要があります。

渦流・磁粉・浸透探傷が向いている対象

渦流探傷は、導電性材料の表面・表層欠陥や熱処理状態の確認で候補になります。磁粉探傷は強磁性体の表面・表層きず、浸透探傷は表面に開口したきずを見つける用途で使われます。

量産部品の全数検査では自動化しやすい方式か、検査後の洗浄や乾燥が必要か、検査液や粉末の管理をどうするかを確認します。表面処理や塗装がある場合は、検査前後の工程も含めて判断しましょう。

赤外線・非接触検査・ロボット検査の使いどころ

赤外線サーモグラフィやアクティブサーモグラフィは、温度変化を利用して内部欠陥や接着不良、剥離などを見る用途で検討されます。空中超音波やテラヘルツなど、接触しにくいワーク向けの方式もあります。

プラントやインフラでは、人が入りにくい場所や高所、狭隘部を検査するために、遠隔目視やロボット検査、常設モニタリングを組み合わせることがあります。装置を買うだけでなく、検査サービスとして委託する選択肢も比較しましょう。

サンプルテストで見るべき項目

非破壊検査装置は、カタログ上の方式名だけでは判断できません。実ワーク、良品、不良品、境界品、欠陥位置が分かるサンプルを用意し、検査方式ごとに見え方を比較します。

テスト項目見るべき内容
検出可否見逃せない欠陥を対象ワークで検出できるか
欠陥の位置・深さ表面、表層、内部のどこまで見えるか
分解能必要な欠陥サイズを判別できるか
検査時間ライン速度、検査点数、作業人数に合うか
再現性同じサンプルを複数回測定して結果が大きくぶれないか
作業性探触子の当て方、ワーク固定、前処理・後処理、データ保存が現場で回るか
判定基準合否判定、画像判定、波形判定、レポート出力を社内基準に合わせられるか

導入費用が変わる要素

非破壊検査装置の費用は、方式名だけでは比較できません。X線CTのように装置本体と遮蔽設備が必要なもの、超音波探傷器のように探触子や試験片、教育が重要なもの、浸透・磁粉探傷のように薬剤や洗浄工程を含めて考えるものがあります。

  • 検査方式、装置本体、探触子、X線源、検出器、照明、カメラなどの構成
  • ワークサイズ、重量、材質、厚み、検査箇所数
  • オフライン検査か、インライン検査か、現場持ち込み検査か
  • 遮蔽、治具、搬送、ロボット、前処理・後処理設備の有無
  • 検査データ保存、帳票、画像解析、上位システム連携
  • 校正、点検、消耗品、教育、技量認定、保守契約
  • 装置購入、レンタル、受託検査、検査サービス委託の使い分け

初期費用だけでなく、検査員の教育、校正、消耗品、検査手順書、監査対応、データ保管まで含めて比較すると、導入後の運用負荷を見誤りにくくなります。

メーカーへ相談する前に準備する情報

非破壊検査装置メーカーへ相談する前に、対象ワークと検査目的を整理しておくと、候補方式を絞りやすくなります。特に、欠陥の位置、サイズ、材質、検査基準が曖昧なままでは、X線、超音波、渦流などの比較が難しくなります。

  • 検査対象の材質、寸法、厚み、重量、表面状態
  • 検出したい欠陥の種類、位置、サイズ、発生工程
  • 良品、不良品、境界品、欠陥位置が分かるサンプル
  • 検査目的が受入検査、工程内検査、出荷検査、保全検査、解析のどれか
  • 必要な検査時間、検査点数、作業人数、設置場所
  • 検査資格者、手順書、校正、監査対応、データ保管の要件
  • 装置購入、レンタル、受託検査、外部委託のどれを検討するか

非破壊検査は、装置だけでなく検査手順と技量者の運用が結果に影響します。品質保証、生産技術、設備保全、研究開発、調達の担当者を早めに巻き込み、サンプルテストの評価基準をそろえておきましょう。

非破壊検査装置導入に関するFAQ

X線CTと超音波探傷はどちらを選ぶべきですか?

内部構造を3次元的に見たい場合はX線CTが候補になります。溶接部や配管、厚板などの内部きずや減肉を現場で検査したい場合は超音波探傷が候補になります。対象物の材質、厚み、検査場所、必要な記録形式で判断します。

装置を購入する前に受託検査で試すべきですか?

初めての方式や高額な装置を検討する場合は、受託検査やサンプルテストで画像や波形の見え方を確認した方が判断しやすくなります。検査可否だけでなく、検査時間、判定基準、レポート形式まで確認しましょう。

非破壊検査装置は誰でも扱えますか?

方式によって必要な知識や資格、教育が異なります。超音波探傷や放射線透過、磁粉・浸透探傷などでは、検査手順、校正、判定基準、記録管理が重要です。装置導入と同時に、社内運用体制も整える必要があります。

インライン検査とオフライン検査はどう分けますか?

量産品を全数検査したい場合はインライン検査、研究開発や故障解析、抜き取り検査ではオフライン検査が候補になります。インライン化する場合は、検査速度、搬送、排出、データ保存、設備停止時の運用まで確認します。

関連する製造業向け記事

非破壊検査は、外観検査や表面欠陥検査と役割が重なる部分もあります。表面きずや外観不良が主な課題であれば、関連する検査装置記事も合わせて確認すると候補を絞りやすくなります。

非破壊検査装置は方式名ではなく検査目的で比較する

非破壊検査装置メーカー・取扱会社を比較するときは、X線、CT、超音波、渦流、磁粉、浸透、赤外線といった方式名だけで判断しないことが重要です。検査対象、欠陥の位置、必要な分解能、検査時間、資格者の運用、データ保管まで分解すると、自社に合う候補が見えやすくなります。

装置購入、レンタル、受託検査、検査サービス委託のどれが適しているかも、検査頻度や社内体制によって変わります。まずはサンプルと検査基準を整理し、方式別に比較できる状態を作りましょう。

免責事項

掲載内容は2026年6月時点で確認した公式サイト、製品ページ、関連資料をもとにしています。対応ワーク、検査方式、装置仕様、サンプルテスト、費用、保守範囲は変更される場合があります。詳細は各社公式サイトまたは問い合わせで確認してください。