欠席連絡の取りこぼし、講師のシフト調整、月謝請求の手作業…。こうした日常業務を「もっと早くラクにできないか」と感じたことはありませんか?
学習塾管理システムを導入すれば、これらの課題を解決できます。とはいえ、導入コストを抑えたいのか、保護者との連絡を強化したいのか、重視するポイントは塾によって異なります。
本記事では、厳選した11製品を徹底比較。具体的にどのシステムがどんな課題を解決し、いくらで始められるのかを、実例とともに分かりやすくご紹介します。
紹介している掲載企業のうち、一部の資料は下記よりダウンロードが可能です。比較検討の参考にご活用ください。
| 会社名 | サービスの特徴 | 料金 | こんな塾におすすめ | 主な連携 |
|---|---|---|---|---|
Grow(グロー) |
初期費用0円、月額7,500円~、規模に合わせて柔軟に対応
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初期費用:無料
月額使用料:7,500円~/ 1教室 ※利用機能によって異なります。 ※税不明 |
集団指導
個別指導 自学型 どんな形態でも◎ |
自動で月謝請求
入退室通知 一斉連絡 成績管理 |
Comiru |
コミュニケーション強化と業務改善が同時に叶う!生徒獲得に向けた機能も搭載
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要問い合わせ
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保護者連絡の強化
業務効率化を重視する塾 |
決済機能
LINE連携 成績管理 面談予約 |
wagaco |
チャットの送信回数に制限なし!生徒数無制限の定額制 |
初期費用:0円
月額:7,980円~ ※税不明 |
大人数の塾や
習い事教室 |
月謝請求
入退室管理 スケジュール管理 |
スコラプラス |
運用環境に合わせた対応が可能 |
初期費用:0円
月額:12,000円~ |
休席・振替連絡を
IT化したい |
キャッシュレス連携
会員専用アプリ ICカード入退館管理 |
School Manager |
生徒の個人情報保護を強化した安全性の高いシステム |
月額:100円~ / 1人
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セキュリティ重視の塾
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決済機能
入退室管理 複数校舎管理 |
Platinum School |
スクール、生徒、講師の3者が使用可能なオールインワンパッケージ |
ライトプラン:10,000円〜 / 月
※税不明 |
多拠点展開している塾
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LINE公式アカウント連携
月謝自動引落し Webフォーム連携 |
スクパス |
必要な機能だけをカスタマイズしてコストダウン |
月額:190円~ / 1人
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小~中規模塾
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成績管理
集金機能 入退室管理 |
TechnoSMS |
スクールIT専門集団が提供するオールインワンシステム |
要問い合わせ
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大規模塾
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標準APIで他システムや
既存マイページとの連携可 |
MyClass |
最短で当日から導入が可能!システム連携で機能の幅が広がる |
要問い合わせ
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複数校舎の本部管理もしたい
|
スケジュール管理
請求・給与計算 お知らせ配信 |
OneRead |
必要な機能を備えたシンプル・低価格なシステム |
基本料金:1,100円
フルプラン:6,600円 |
最低限の機能だけで
安く始めたい小規模塾 |
保護者向けスマホアプリ
月謝管理 連絡帳・メール |
BitCampusEX |
Web学習機能で家庭学習の進捗管理までサポート |
初期費用:110,000円
月額:要問い合わせ |
混在運用の塾
(個別指導+一斉指導) |
入退館通知
Web学習機能 スマホアプリ |
学習塾管理システムとは?

学習塾管理システムとは塾経営の課題をITの仕組みを用いて解決するためのシステムです。学習塾管理システムを導入することで勤怠や出欠管理、講師のスケジュールなど塾経営に関する様々な業務の効率化が図れます。
学習塾管理システムの機能は様々で生徒の学習状況管理や売上管理、さらには保護者への報告といった多岐にわたります。生徒・講師を問わず様々な塾経営をサポートしてくれるため、現状の経営体制を改善したいと考えている場合は導入を検討してみると良いでしょう。
学習塾管理システムが解決する課題
スケジュール管理

学習塾の課題として多く聞かれるのがスケジュール管理。スケジュール管理には主に、生徒の履修状況や、コースの予約、受講カレンダーの確認などが含まれます。
生徒一人一人の状況を確認することは多くの時間を費やさなければならないため、講師や塾を経営する側に負担がかかってしまいます。また、このような生徒の管理に加えて空き教室の把握や現状の授業の進捗など複数のスケジュールを管理しなければならないため、混乱が生じやすくなります。
このような状況に対して、現在ではスケジュールを一括でわかりやすく管理する体制が求められています。そんな時に、スケジュール管理ツールとして学習塾管理システムを導入すると必要なスケジュールを一括管理、可視化することができます。その結果、スケジュールの確認漏れなどによるトラブル防止ができます。
講師の勤怠管理・給与明細の作成

学習塾の運営において生徒の次に考えなくてはならないのが講師の勤怠管理。講師のシフト作成や給与明細の作成といった業務を行わなくてはいけません。
綿密に記録が付けていなければ、給料支給の間違えや未払いに繋がってしまう可能性があります。こうした勤怠の管理や給与明細の作成は従来だと手間のかかる作業。例えば、エクセルでデータを一から入力し、計算した上で何度も確認するといったことが挙げられます。
また、お金周りということでミスが許されないため、ダブルチェックなどに大きな負担がかかる場合が多いようです。こうしたミスを防ぐために学習塾管理システムは役立ちます。機能の中にある月謝管理ツールを使えば、入力したデータや勤怠情報を元に自動で給与計算を行ってくれます。口座情報や入金記録を残しておくことで自動で翌月以降も使用可能なため、面倒な勤怠管理や給与計算の効率化を行えます。
生徒管理

学習塾の経営として管理が大変と言われる生徒情報。これまでのアナログ方式の管理を行っていると、どこに情報があるのかといった参照に時間を要することが多い様子。生徒の個人情報も保護する必要があるため、厳重な管理が必要です。
そんな課題に対して、役立つのが学習塾管理ツール。学習塾管理ツールの機能の中には生徒の指導状況をクラウドで管理する仕組みがあります。クラウドで情報を管理することによって生徒の成長を見ることが出来たり、生徒が他の教室に異動した場合にデータを引き継ぐことなどが可能です。これまで手間と感じていたデータを探す心配もなく効率化に繋げることができるでしょう。
また、保護者とのコミュニケーションを密に取り、生徒の特性や学習状況を網羅的に管理する必要もあります。そのためには保護者とこまめに連絡を取り合いスムーズに連携できるような機能が学習システムにあるといいですね。
こうした点を踏まえ、より生徒管理に特化した生徒管理システムを比較してみるのも選択肢の一つです。
売上管理

学習塾の経営に欠かせないのが生徒からの月謝です。この月謝を管理することが学習塾の運営には欠かせません。月謝を正確に計算し、請求書を発行するまでには何度もの見直しなど多くの時間を要します。
請求書や未入金の方への書類発送などを一括管理できる学習塾管理ツールを導入することで未然にミスを防ぐようにしてみてはいかがでしょうか。学習塾管理システムには月謝を管理する機能があり、口座情報や給与・謝礼などの一括管理が可能。面倒なお金周りをシステムに任せることで手間を省けます。
また、請求や集金に特化した月謝引き落としシステムを導入すれば、集金業務をより効率的に進められます。
タイプ別システムの特徴
学習塾管理システムには、機能や特徴が異なるさまざまなタイプがあります。自塾の目的や規模に合わせて、最適なタイプを選ぶことが大切です。
3つのタイプとその特徴
一般的に、学習塾管理システムは以下の3タイプに分けられます。
| タイプ | 主な機能 | 向いている塾 |
|---|---|---|
| 業務効率化&保護者連携バランス型 | 保護者アプリ、チャット、指導報告書、入退室通知、請求管理など | 個人塾・中小規模塾、バランス重視 |
| バックオフィス業務特化型 | 給与計算、複数拠点管理、ロイヤリティ計算、経営ダッシュボードなど | 大規模塾・フランチャイズ本部 |
| 学習管理・指導サポート特化型 | デジタル教材連携、学習進捗管理、オンライン授業機能 | 個別最適化学習やオンライン指導重視の塾 |
業務効率化&保護者連携バランス型
このタイプは、事務作業を効率化しつつ、保護者とのコミュニケーションもカバーします。代表的な製品は「Comiru」「スクパス」「wagaco」などです。講師の負担軽減と保護者満足度アップ、両方を叶えたい塾に適しています。
バックオフィス業務特化型
給与計算や複数教室の管理、ロイヤリティ自動計算など、大規模塾やフランチャイズ運営に特化したタイプです。「ExGrow」「TechnoSMS」「COMP」などが該当します。組織の標準化や全体管理を重視する場合におすすめです。
学習管理・指導サポート特化型
こちらは、LMS(Learning Management System)として、生徒一人ひとりの学習状況を細かく管理・サポートします。「Studyplus for School」や「デキタス」など、個別最適化やオンライン学習に強みを持つシステムです。
学習塾管理システムの選定ポイント4つ
学習塾管理システムを選ぶ際には、さまざまな機能やサービスが並ぶ中で「どこを重視すれば良いのか?」と迷う方も多いでしょう。ここでは、導入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、チェックすべき4つの選定ポイントを詳しく解説します。
それぞれのポイントが塾経営にどのように役立つのか、実際の活用イメージも交えてご紹介します。
1. 生徒獲得(CRM)機能の充実度
生徒の集客や問い合わせ対応を効果的に進められるかどうかは、今後の経営を左右します。
CRM(顧客管理)機能が充実しているシステムは、見込み客の情報管理からキャンペーンの効果測定まで一元化でき、「どの施策が効果的だったのか」「見込み客がどこで離脱しているのか」を、明確にすることができます。
| チェック項目 | 例 |
|---|---|
| 見込み客管理 | 体験申込や資料請求など、問い合わせごとに進捗を記録できる |
| キャンペーン管理 | 友人紹介や季節講習など、集客キャンペーンの効果を簡単に比較できる |
| 広告効果分析 | どの広告が実際の入塾につながったかが分かる |
加えて、学習塾の販売促進方法を確認し、販促手段を活用して、季節講習やエリア集客のタイミングを逃さないことが重要です。
2. 保護者・生徒向けアプリ対応
スマートフォンが当たり前になった今、専用アプリによる情報共有のスムーズさは保護者や生徒の満足度に繋がります。アプリがあることで、塾と家庭との連携が一気に加速します。
- プッシュ通知や既読確認ができ、重要な連絡を確実に届けられる
- 授業スケジュールや成績、指導報告書もアプリで手軽にチェック可能
- チャット機能により、ちょっとした質問や相談も気軽にやり取りできる
また、一部のシステムでは塾独自のデザインでアプリをカスタマイズできるものもあり、ブランド力向上や差別化にも役立ちます。
3. 講師管理機能の使いやすさ
講師の事務負担やシフト管理がスムーズにできるかどうかは、教室の運営効率や指導の質に直結します。
特に、人手不足や働き方改革が進む現代では、講師の働きやすさをシステムでサポートすることが重要です。
| 機能 | 活用イメージ |
|---|---|
| シフト管理・給与計算 | 希望シフトや勤務実績をシステム上で管理し、給与も自動計算 |
| 講師間の情報共有 | 連絡事項や生徒の指導状況を掲示板やメモで簡単に共有 |
| 報告書作成 | 授業後の日報や指導報告書もテンプレートですぐに作成・提出 |
こうした機能が揃っていると、講師は事務作業のストレスから解放され、指導や生徒サポートにしっかり時間を使うことができます。
4. フランチャイズ(FC)本部機能
教室の多店舗展開やフランチャイズ化を目指す場合は、本部機能の有無が将来の経営に大きく関わります。 本部機能があることで、複数拠点の経営状況や生徒情報をリアルタイムで把握でき、全体の品質管理やガバナンスが簡単に行えます。
なお、実際にフランチャイズ展開を検討する際には、学習塾フランチャイズの仕組みも参考になるでしょう。
- 全教室の売上や生徒数、進捗状況を本部ダッシュボードで一括管理
- 各教室へのロイヤリティ自動計算・請求
- スタッフごとにアクセス権限を設定し、情報の管理や操作範囲をコントロールできる
この機能を活用すれば、事業規模が大きくなっても「品質のばらつき」や「情報の遅れ」が起きにくくなります。
失敗しない塾システム導入の進め方
高機能なシステムを導入しても、現場で使われなければ意味がありません。成功のカギは「どのように導入するか」というプロセスにあります。ここでは導入を失敗させないための具体的な進め方を紹介します。
導入前の準備と要件整理
システム選びの8割は準備で決まると言われます。まずは現状の業務フローを洗い出し、どの作業に時間がかかっているのか、どこでミスが多いのかを具体的に整理しましょう。
そのうえで「入退室管理を効率化したい」「請求作業のミスをなくしたい」など、導入の目的を明確にすることが大切です。また、この段階では現場の講師や事務スタッフを巻き込み、日々の課題を共有することも効果的です。現場の声を取り入れることで、導入後の定着がスムーズになります。
小規模テストと改善サイクル
いきなり全校導入するのではなく、小規模な範囲で試験的に運用することをおすすめします。例えば、1教室や一部学年だけに導入して試してみる方法です。
このテスト運用期間中に「画面が分かりにくい」「機能の使い方を工夫した方が良い」などのフィードバックを集め、改善サイクルを回しましょう。こうした試行錯誤を経ることで、本格導入の際の混乱を防ぎやすくなります。
スタッフ研修で定着を促す
システムを導入しても、使いこなせなければ意味がありません。研修の冒頭で「なぜ導入するのか」「業務がどう楽になるのか」を経営者がしっかり伝え、共通理解を作ることが大切です。
研修では、実際の業務シナリオに沿って操作を体験する形式を取り入れると効果的です。また、わかりやすいマニュアルやFAQを用意し、導入後に質問できる担当者を決めておくと安心です。
塾システム導入の成功とは、単に新しい技術を入れることではなく、組織全体の働き方を変えることです。その主役はシステムではなく人です。リーダーシップと丁寧なコミュニケーションが、導入を成功に導くもっとも大切な要素と言えるでしょう。
学習塾管理システムに関するよくある質問
Q1.学習塾管理システムとは、どんなシステムのことなのでしょうか?
学習塾管理システムとは、塾の運営・経営をITの仕組みを用いて解決するためのシステムです。特に生徒の出席管理、先生のシフト管理や給与管理、月謝集金など、複数の業務管理を1つのシステムを操作するだけで処理することが可能です。
特に月謝集金は学習塾の経営に欠かせず、月謝を正確に計算し請求書発行までには多くの時間がかかっていました。しかし、塾管理システムを活用すれば、面倒な計算や請求書の発行までの業務がスムーズになるだけでなく、講師の給与支払いなど、収支管理も同時に行えます。
Q2.学習塾管理システムには、どんな機能があるのでしょうか?
学習塾管理システムには様々な機能がありますが、主な機能として「出欠管理」「成績管理」「月謝徴収」「保護者連絡」「講師スケジュール管理」などがあります。より詳しくは「学習塾管理システムとは」をご覧ください。
本記事のまとめ

学習塾管理システムは、塾経営の効率化やオンライン授業の普及などで欠かせないツールとなっています。塾経営の効率化と、塾講師の働き方改革が進む中でも積極的な導入が進められています。
今後、塾経営の業務効率化は益々注目されるでしょう。無理な負担なく、塾経営を行う場合には、必要な施策として今回ご紹介したような学習塾管理システムを導入してみてはいかがでしょうか。
- 免責事項
- 本記事は、2024年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。
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