LINEアンケートの作成手順|グループ・公式アカウント別で徹底解説
最終更新日:2025年06月11日

「Webフォームを送っても開封率が伸びない」「公式アンケート画面のどこを触ればいいの?」
そんな悩みを抱えるマーケ担当者でも、本記事を読めば今日中にLINE上でアンケートを公開し、来週の会議資料に反映できます。
- 公式リサーチ機能/外部フォーム連携/投票の違いと選び方
- スクショ付き手順で“迷わず”設定・配信・集計
- 回答率30%を実現するリマインド文例&クーポン設計
LINEでアンケートは作れる?まずは基本を確認
まず知っておきたいのは、LINEのアカウントによってアンケートの方法が異なるということです。
- LINE個人アカウント(グループ):アプリ内に「アンケート作成」機能あり。その場で即時集計。
- LINE公式アカウント:リサーチ機能を搭載。リサーチ期間終了後集計。
今回の記事では、自社が顧客に対してアンケートを取れるようLINE公式アカウントを使用する例について紹介します。
LINEアンケートの4つの方法と選び方
方法 | 特徴 | 向いているケース | 主な制限 |
---|---|---|---|
① 公式リサーチ機能 | LINEアプリ内で完結、匿名式 | 満足度調査・簡易投票 | 質問は最大10問、20件未満は結果DL不可 |
② グループ/オープンチャット投票 | 投稿欄から即作成、結果はリアルタイムで可視化 | 社内Slack的な意見集約・イベント日程調整 | 選択肢のみ、回答者の偏りに注意 |
③ 外部フォーム連携(Googleフォーム等) | 分岐・評価スケールなど高度な設問 | 定性+定量を深掘りしたいリサーチ | LINE外に遷移、入力離脱リスク |
④有料 LINEリサーチ | 国内700万人超のモニターパネルに配信・属性絞り込み可/最短当日回収・最大30問(Pro)・結果CSV納品 | 全国規模の市場調査・若年層や希少層ターゲティング・広告効果測定 | 有料(セルフ型 Quick は9,800円〜、Pro は数十万円〜)・自社友だちには限定できない・ライトコースは設問15問/回収1,000件まで |
選定の目安
・「手軽さ」優先 → ①・②
・「個別追跡・セグメント化」 → 外部MAツール(Lステップ / Liny)
・「質問が11問以上」または「分岐が必要」 → ③
・「全国規模で客観データを取りたい/若年層サンプルを大量に集めたい」 → ④ 有料 LINEリサーチ
【ケース別】設定前に決める5つのチェックポイント
- 目的:満足度?属性調査?目的が曖昧だと設問が散漫になります。
- 対象:全友だち / 新規購入者など配信セグメントを明確に。
- 質問数:公式機能は10問まで。所要時間は1分以内が理想。
- 匿名 or 記名:個別フォローが要るなら外部フォーム+タグ付けを検討。
- 回答期限:3日〜1週間で区切り、未回答者へ2回までリマインド。
「そもそも設問の設計や配信スケジュールの最適化をサポートしてほしい」、「手軽にプロのノウハウで成果を出したい」という方は、LINEでのアンケート配信を支援してくれるサービスの比較をチェックしてみましょう。
実践ステップ① 公式リサーチ機能で作成する
管理画面左メニューから > リサーチ > 「新規作成」をクリックして、アンケートを作成します。
アンケート作成画面の入力項目
アンケート配信の開始日時と終了日時を設定
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/surveys/)
紹介ページの基本設定方法
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/surveys/)
「紹介ページ」はユーザーが「回答する」をタップした直後に表示される画面です。
- アイコンの選択
6種類の中からブランドやアンケート内容に合うデザインを選びます。 - トップページ画像の設定
アンケートのテーマや目的がひと目で伝わるビジュアルをアップロードします。 - お問い合わせ先・同意表示の有効化とサンクスメッセージ設定
設定欄のチェックを入れて「お問い合わせ先」や「ユーザー同意取得」を表示させた後、完了後に表示されるサンクスメッセージを入力します。
質問設定(ユーザー属性)を設定する
>
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/surveys/)
- 属性の有効化
「ユーザー属性」欄で「性別」など取得したい項目にチェックを入れます。 - 選択肢形式の指定
プルダウンから「テンプレートを使用する」または「カスタマイズ」を選択します。 - 選択肢内容の編集
テキストエリア内に表示される「男性」「女性」「その他」などを必要に応じて追加・削除・並び替えます。
【自由形式】質問を設定する
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/surveys/)
- 表示モード切替
画面右上のアイコンをクリックし、リスト表示と全画面プレビューを切り替えます。 - 質問順序の変更
上下矢印ボタンを使い、設問の表示順をドラッグ操作なしで簡単に並び替えます。 - 設問の削除
「×」アイコンをクリックして、不要になった設問をワンクリックで削除できます。
単一回答形式、複数回答形式の場合も「+選択肢を追加」をクリックし、最大10個まで登録可能です。
質問の設定が完了したら、プレビューで表示崩れを確認し保存します。
質問形式を選択する
- 単一選択
ユーザーがあらかじめ設定した選択肢から一つだけを選ぶ形式。回答の集計が容易で、ユーザーの意思を明確に把握できます。 - 複数選択
複数の選択肢から同時に回答を許可する形式。多角的な意見を収集したい場合に有効です。 - 自由記述
テキストボックスに自由に回答を記入してもらう形式。具体的な意見や要望、背景情報を深掘りできます。
配信方法
- メッセージ一斉配信:友だち全員にURL付きカードを送付
- LINE VOOM投稿:タイムラインに流して追加回答を狙う
- リッチメニュー:常設ボタンでいつでも回答を促進
実践ステップ② グループ/オープンチャット投票で“その場”で投票する
投票を作成する(スマホ)
- 該当グループ/オープンチャットのトークルームで「+」→〈投票〉→〈投票を作成〉をタップ
- 質問文・選択肢を入力し、必要に応じて〝回答締切・複数選択可否・匿名投票可否〟を設定して〈完了〉
- 投稿された投票カードをメンバーがタップ→即時集計。編集や締切延長も後から可能です。
- 日付形式でスケジュール調整/匿名投票で率直な意見収集
- 未投票ユーザーは一覧で把握できるので「リマインド」しやすい
- 投票結果はリアルタイム/名前付きで表示。即決が必要な社内意思決定やイベント調整に最適
オープンチャットで作れないとき
管理者 > 設定 > 権限 > その他のトーク機能から〈投票を作成〉権限を “すべてのメンバー” に変更。
活用TIPS
実践ステップ③ GoogleフォームをLINEで配信する
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://workspace.google.com/intl/ja/products/forms/)
Googleフォームで作成したアンケートをURLで共有し、LINEの一斉配信からリンクを送るだけのシンプルな配信方法です。
- アンケート作成
Googleフォーム上で「参加可否」や「意見記入欄」など必要な質問を設定し、フォームを完成させます。 - URLの取得
フォーム右上の「送信」ボタンをクリックし、リンクをコピーします。 - LINEで配信
LINE公式アカウントの一斉配信機能を開き、メッセージ本文にコピーしたURLを貼り付けて送信します。
フォーム作成のコツ
①質問を分岐させて、必要な人にだけ詳しく聞く
たとえば、「商品を購入したことがありますか?」という質問に対して「はい」と答えた人にだけ、さらに詳しい質問を表示させることができます。これを 「セクション分岐」 といいます。
- 「購入経験のある方にだけ、使ってみた感想を聞きたい」
- 「参加希望の方にだけ、日程調整の質問を表示したい」
回答者に関係のない質問を省けるので、途中離脱も減ります。
やり方:
Googleフォームの設問作成画面で「セクションを追加」しておき、「はい」などの選択肢に「次のセクションへ進む」を設定するだけ。
②数字でも感想でも答えられる質問を入れる
アンケート結果を分析しやすくするには、数字で答える質問(定量)と自由記入のコメント(定性)をセットで入れるのが効果的です。
たとえば:
- このサービスを10点満点で評価するとしたら?(スライダー式の評価スケール)
- その評価にした理由を教えてください。(自由記述)
この2つを並べておくだけで、ユーザーの“本音”が拾いやすくなります。
やり方:
質問を追加するときに「線形尺度(スライダー式)」と「段落(長文回答)」を選ぶだけ。
③アンケートの最後にクーポンを見せる
回答を終えた人に「ありがとう!」の気持ちを込めて、LINEで使えるクーポンのURLを表示しておくと、参加率が上がります。
「回答してくれた方には、お礼として○○クーポンをプレゼント中!」
フォーム回答完了後に自動でURLが出てくるので、手間もかかりません。
やり方:
フォームの「設定」>「プレゼンテーション」>「確認メッセージ」の部分に、
「ご協力ありがとうございました!こちらからクーポンをご利用ください → https://〜」とURLを入れるだけ。
ひとことアドバイス
アンケートをつくるときは、質問をたくさん詰め込みすぎないことが大切です。
「本当に必要な情報だけ」にしぼって、回答者の負担を減らすことで、より多くの人から正直な答えをもらえるようになります。
実践ステップ④ 有料 LINEリサーチ(Quick/Pro)で全国モニターにリーチ
画像引用元:LINEヤフー for Business公式サイト(https://www.lycbiz.com/jp/service/line-research/)
-
アカウント申請
Quick/Pro 共通:専用サイトから“無料アカウント申請”→審査・取引登録。通常 1–7 営業日で発行。
-
アンケート画面作成
Quick:最大15問・100〜1,000サンプル/Pro:最大30問・100〜50万サンプル。
テンプレート/ページ分岐/設問ランダマイズ対応で本格調査もノーコード。
-
審査と配信
作成後、LINEヤフーによる表現・設計チェックを経て公開。
性別・年代・地域・職業などでモニターを属性絞り込み。Quickなら最短6時間で初回結果が反映。
-
回収・データ納品
単純集計グラフ・性年代クロス・ローデータ(CSV/Excel)をダウンロード。
Webダッシュボード(Tableau連携)でリアルタイム確認・可視化も可能。
-
料金早見&選び方
コース 基本料金(税抜) 設問上限 サンプル上限 想定シーン Quick 9,800円〜(1–3問100s) 15問 1,000 急ぎの定量把握、A/Bテスト Pro 85,000円〜(15問100s) 30問 50万 広域ブランド調査、希少層調査
ポイント
- “友だち限定”調査は不可 → 自社顧客深掘りには①公式リサーチ or ③外部フォームが適合
- 1問スクリーニング(Quickオプション)で条件合致者だけ本調査に誘導
- 公開前・公表前には LINE社への確認手続き が必要(利用規約に準拠)
回答率30%を目指すリマインド&インセンティブ術
- 初回送信24時間後:「まだ回答していない方へ、30秒で終わります!」
- 最終日前日:「締切は明日23:59まで。ご協力で100円OFFクーポンがもらえます」
- クーポンは最低購入金額を設定し、景品表示法の上限(取引価額の20% or 10,000円未満)を守る
所要時間を明記し、回答完了後のサンクスページで「集計後にハイライトを共有します」と約束してエンゲージメントを高める。
アンケート結果を活用するための「20件ルール」と分析の実践法
1. 「回答20件以上」で結果のダウンロードが可能に
LINE公式アカウントのリサーチ機能では、アンケートの回答数が20件以上に達すると、結果をExcel形式でダウンロードできます。
反対に、回答数が19件以下の場合は、結果のダウンロードができません。そのため、アンケート実施時には回答のハードルを下げたり、リマインド配信を行ったりして、20件以上の回収を目指すことが重要です。
2. ダウンロードデータをExcelで「クロス集計」しよう
ダウンロードしたExcelファイルには、回答者の属性(例:性別・年代)と各設問への回答内容が記録されています。これを基にExcelのピボットテーブル機能を活用すれば、以下のような分析が可能です。
- 性別×回答内容:「男性はA案を好む傾向がある」
- 年代別の傾向:「20代はBサービスに関心が高い」
こうしたクロス集計により、セグメントごとのニーズや関心の差異を具体的に把握することができます。仮説検証やペルソナの具体化にも有効です。
3. 回答数が20件未満の場合の対応策
回答数が20件に満たない場合、結果のダウンロードができないため、外部のフォームツールやマーケティングオートメーション(MA)ツールを活用して、リアルタイムでの集計や分析を検討することが推奨されます。
4. インサイトは「サマリー」で社内共有を
分析後は、得られたインサイトを簡潔なサマリーとして社内チャットなどで共有することで、関係者の理解を深め、迅速な意思決定を促進することができます。
よくある失敗とトラブルシューティング
症状 | 原因 | 対処 |
---|---|---|
結果がDLできない | 回答19件以下 | リマインドで20件達成後にDL |
フォームが開かない | URLが無効/LINE側の一時障害 | 予備URLを用意&事前テスト実施 |
回答が偏る | 質問順序/選択肢が誘導的 | 無作為順序・回答必須制御を見直す |
まとめ:最短で成果につなげる実装フロー
LINEを使ったアンケート作成は、目的に応じて使い分けるのがポイントです。
- 手軽に済ませたいならLINEリサーチ機能
- 深堀りするならGoogleフォーム+URL送信
- 全国的なアンケートなら「有料のLINEリサーチ」サービスがおすすめ
「スマホだけで完結」「無料で使える」「顧客対応にも優しい」LINEアンケートを、ぜひ明日から活用してみてください!
「とりあえず試したいけど設計や配信で失敗したくない」「最短で成果につなげたい」という方は、LINEアンケート施策を支援してくれるサービスの導入もおすすめです。目的に合った支援会社を比較してみましょう。