半導体向けガラス基板には、パッケージを支えるガラスコア、チップ間を接続するガラスインターポーザ、製造工程で使うキャリア、MEMSを封止するキャップ基板などがあります。
メーカーを比較するときは、ガラス材料だけを購入するのか、TGV加工、金属化、配線形成、ビルドアップ基板化まで依頼するのかを先に決める必要があります。
半導体向けガラス基板メーカー11社の比較表
基板・製品の種類、TGV・配線などの対応範囲、供給段階と向いている用途をもとに比較しています。販売中の材料・加工品と、サンプル提供・研究開発段階の基板を区別して確認してください。
| 会社名 | サービスの特徴 | 基板・製品の種類 | TGV・配線などの対応範囲 | 供給段階と向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
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AGC |
ウェハ・大型パネルの微細孔付きガラス基板を提供 |
TGVガラス基板、ガラスインターポーザ、ウェハ・パネル
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EN-A1など、貫通・ブラインドビア、φ150~300mm、510×515mm
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材料とTGV加工を一社へ相談し、3D実装・CPO・RF用途を試作したい企業
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AGCテクノグラス |
MEMS・センサー向けにCTEを選べるガラス基板を製造 |
半導体・MEMSパッケージ用ガラス、キャップ・支持基板
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SWガラス基板、CTEラインアップ、陽極接合、平坦・平滑加工
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MEMSの封止やシリコンとの接合に適したガラス材料を選びたい企業
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日本電気硝子 |
大型ガラスコアとガラスセラミックスコアをサンプル供給 |
ガラスコア、ガラスセラミックスコア、大型パネル
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GCコア GCC-1・2・3、CO2レーザー・改質エッチングTGV、515×510mm
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材料特性とTGV加工方法を合わせ、大型パッケージを評価したい企業
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Corning |
キャリアとTGV向けの半導体用ガラスウェハを展開 |
半導体用ガラスウェハ、キャリア、TGV基板
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CTE 3.2~12.4ppm/℃の材料群、低反り・低TTV、RF・Fan-out・MEMS
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仮接合キャリアや用途に合うCTEのガラスウェハを選びたい企業
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SCHOTT |
CTE・厚みを選べる大型ガラスパネルとTGV加工を提供 |
ガラスパネル、TGV・キャビティ、先端パッケージ
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FLEXINITY connect、D 263 T eco、BOROFLOAT 33、AF 35 G、515×510mm級
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大型パネルでガラス材料・TGV・金属化を組み合わせたい企業
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大日本印刷 |
FC-BGA向けTGVガラスコアをサンプル提供 |
TGVガラスコア、配線付きガラスコア、510×515mm
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高アスペクト・狭ピッチTGV、Cu充填・コンフォーマル、パイロットライン
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AI・HPC向け大型パッケージを量産前に共同評価したい企業
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TOPPAN |
TGV・キャビティ・配線を組み合わせた大型ガラス基板を開発 |
ガラスパネル、ガラスコアFC-BGA、ガラスキャリア
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TGV、異なる深さのキャビティ、配線形成、有機RDLインターポーザ
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チップ・受動部品の埋め込みを含む次世代基板を共同開発したい企業
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新光電気工業 |
TGVとビルドアップ層を一体化したガラスコア基板を研究開発 |
ガラスコアビルドアップ基板、TGV、RDL
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Cu充填TGV、エッジコーティング、実装・リフロー信頼性評価
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材料単体ではなくパッケージ基板としての信頼性を共同評価したい企業
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PLANOPTIK |
ガラスウェハの構造加工から金属化までカスタム対応 |
ガラスウェハ・パネル、MEMS・フォトニクス・WLP
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TGV、キャビティ、ブラインドホール、流路、研磨、コーティング、接合
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研究開発から量産まで複数のガラス微細加工をまとめて依頼したい企業
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テクニスコ |
金属ロッドを用いたTGV基板をMEMS・高周波用途へ提供 |
TGV・キャビティ・キャップガラス、200mm以下
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Si・W貫通配線、陽極接合、メタライズ、バンプ、ダイシング
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MEMS・RF・センサー向けのウェハレベルパッケージを小型化したい企業
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EBINAX |
ガラス調達からTGV・めっき・仕上げまで一貫対応 |
TGV基板、100mm~510×515mm、複数ガラス材
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LIDE微細孔、シード層・めっき、研磨、ダイシング、検査
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材料選定から金属化済みTGVの試作・量産立ち上げまで任せたい企業
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半導体向けガラス基板メーカー11社の詳細
半導体向けガラス基板メーカーの選び方
必要な納品状態からメーカーを分ける
| 必要なもの | メーカーへ依頼する範囲 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ガラス原板・ウェハ | 材料組成、CTE、板厚、平坦・平滑加工 | 自社でTGVや配線を形成する開発ライン |
| 穴付きガラス | 貫通孔、ブラインドビア、キャビティ形成 | ガラスコア、インターポーザ、MEMS |
| 金属化TGV基板 | シード層、めっき、ビア充填、表面配線 | RF、光通信、3D実装、センサー |
| ビルドアップ基板 | TGV、RDL、絶縁層、接続端子、信頼性評価 | AI・HPC向けFC-BGA、チップレット |
| キャリア・キャップ | 仮接合、陽極接合、キャビティ、ダイシング | Fan-out、薄ウェハ、MEMS封止 |
供給段階を確認する
半導体向けガラス基板は、標準仕様として問い合わせできる材料・加工品がある一方、サンプル提供や研究開発段階のガラスコア基板もあります。量産開始予定が公表されていても、自社仕様でのサンプル時期、月産能力、歩留まり、品質保証条件が確定しているとは限りません。
比較時は「販売中」「サンプル供給」「パイロットライン」「共同開発」「研究成果」のどれに該当するかを確認し、採用スケジュールと合わせます。
用途に合うガラス基板を選ぶ
- ガラスコア基板: FC-BGAなどのパッケージ基板で、剛性と寸法安定性を確保する
- ガラスインターポーザ: チップや基板間を微細配線で接続する
- ガラスキャリア: 薄ウェハやFan-out工程でワークを一時的に支持する
- MEMSキャップ基板: センサーの可動部や空間をウェハレベルで封止する
- RF・光通信用基板: 低誘電損失、絶縁性、透明性を利用する
材料特性と加工性を両方見る
誘電率や誘電正接が低いガラスは高速伝送に向きますが、パッケージ内のシリコン、銅、樹脂との熱膨張係数差が大きいと、実装やリフロー時の応力が増えます。CTE、ヤング率、曲げ強度、耐熱性、耐薬品性を実装構造に合わせて選びます。
材料特性が適していても、微細なTGVをクラックなく形成できなければ量産できません。ガラス材料とレーザー・エッチング条件、孔形状、側壁粗さ、後工程の金属密着性まで一続きで評価します。
半導体パッケージでガラス基板が使われる理由
大型基板の反りを抑えやすい
AI・HPC向けパッケージでは、複数のチップレットやHBMを載せるため基板が大型化します。ガラスは剛性、平坦性、寸法安定性を確保しやすく、微細配線の位置合わせやチップ実装時の反りを抑える材料として検討されています。
高速信号に適した電気特性を持つ
ガラスは絶縁性が高く、材料を選べば誘電率・誘電正接を抑えられます。高周波回路、アンテナ、RFデバイス、CPOなどで、伝送損失や寄生成分を抑えたい用途に使われます。
微細なTGVと配線を形成できる
TGVはガラスを貫通する導体で、基板表裏を短い距離で接続します。レーザー改質・エッチング、CO2レーザー、ドリルなどで孔を形成し、シード層、無電解めっき、電解めっきによって内壁または孔全体を金属化します。
ガラスコア・インターポーザ・キャリアの違い
| 種類 | パッケージ内での役割 | 選定時の重点 |
|---|---|---|
| ガラスコア | パッケージ基板の中心材として構造を支える | 剛性、CTE、TGV密度、ビルドアップ層との密着 |
| ガラスインターポーザ | 複数チップ間の信号を微細配線で接続する | 配線幅・間隔、ビア抵抗、高周波特性 |
| ガラスキャリア | 製造途中の薄ウェハや再配線層を一時支持する | 平坦度、TTV、仮接合・剥離、CTE |
| MEMSキャップ | センサーや可動構造を封止・保護する | 陽極接合、気密性、キャビティ、透明性 |
半導体向けガラス基板の仕様書に入れる項目
| 項目 | 整理する内容 |
|---|---|
| 用途と構造 | ガラスコア、インターポーザ、キャリア、キャップ、完成パッケージ断面 |
| ガラス材料 | 無アルカリ、ホウケイ酸、石英、ガラスセラミックス、材料指定の有無 |
| 外形 | ウェハ径、パネル縦横寸法、板厚、エッジ形状、個片サイズ |
| 材料特性 | CTE、誘電率、誘電正接、ヤング率、曲げ強度、耐熱温度 |
| 形状精度 | TTV、反り、平坦度、表面粗さ、寸法公差 |
| TGV | 孔径、ピッチ、アスペクト比、形状、位置精度、ブラインド・貫通 |
| 金属化 | シード層、Cu充填・側壁形成、膜厚、ビア抵抗、表面配線 |
| 供給条件 | 試作枚数、量産数量、検査項目、トレーサビリティ、納期 |
サンプル評価で確認すること
- ガラス表面・内部のクラック、欠け、傷、異物
- TGVの孔径、位置、テーパー、側壁粗さ、貫通状態
- Cu充填のボイド、シーム、めっき膜の密着性
- ウェハ・パネル全体のTTV、反り、平坦度
- リフロー、温度サイクル、高温高湿後の割れと剥離
- TGV抵抗、絶縁抵抗、高周波損失、接続信頼性
- ダイシング後のエッジ欠けとガラス内部割れ
- ビルドアップ樹脂、銅配線、接着材との界面状態
半導体向けガラス基板の費用が変わる要素
ガラス基板の費用は、材料単価だけでなく、TGV加工、金属化、検査、歩留まりによって大きく変わります。開発段階では、初期設計、マスク、治具、加工条件出し、評価費用を含めて比較します。
- ガラス材料、サイズ、板厚、表面品質
- TGVの穴数、孔径、ピッチ、アスペクト比
- レーザー、エッチング、研磨などの加工工程
- シード層、Cu充填、コンフォーマルめっき、表面配線
- キャビティ、ブラインドビア、部品埋め込み用開口
- ウェハ・パネル状態での検査と個片化
- 試作数量、量産数量、材料・加工歩留まり
- 信頼性試験、電気測定、断面解析
半導体向けガラス基板に関するFAQ
TGV基板とガラスコア基板は同じものですか?
同じとは限りません。TGV基板はガラスに貫通電極を形成した基板の総称で、インターポーザ、MEMS、RF部品などにも使われます。ガラスコア基板はパッケージ基板のコア材として使うガラス基板で、通常はTGVとビルドアップ配線層を組み合わせます。
ガラス原板と加工済みTGV基板のどちらを購入すべきですか?
自社または委託先にTGV・金属化プロセスがある場合は、材料特性を指定して原板を調達できます。加工技術がない場合や、孔加工からめっきまでの責任範囲を一本化したい場合は、加工済みTGV基板が向いています。
ガラス基板はすでに量産されていますか?
キャリア、MEMS、センサー用など、すでに供給されているガラス基板があります。一方、AI・HPC向けの大型ガラスコアFC-BGAは、サンプル供給、パイロットライン、顧客評価、研究開発段階の企業もあります。用途と企業ごとに供給段階を確認してください。
メーカーへ最初に渡すべき情報は何ですか?
用途、基板外形、板厚、CTE、TGV径・ピッチ、金属化の有無、試作枚数を共有します。可能であればパッケージ断面、接続するチップ・基板材料、工程温度、信頼性試験条件も提示すると、材料と加工方法を比較しやすくなります。
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半導体向けガラス基板メーカーのまとめ
半導体向けガラス基板メーカーは、ガラス材料を供給する会社、TGVやキャビティを加工する会社、金属化・配線まで行う会社、ガラスコアのビルドアップ基板を開発する会社に分かれます。
まずは自社が必要とする納品状態と採用時期を決め、材料特性、基板サイズ、TGV、金属化、供給段階から候補を絞りましょう。半導体材料メーカーが自社技術を必要とする企業へ届けるには、材料名だけでなく、対応構造、加工範囲、設計ルール、評価データを具体的に示すことが重要です。
- 免責事項
掲載内容は2026年7月時点で確認した各社公式サイト、製品ページ、ニュースリリースをもとにしています。製品仕様、対応サイズ、加工範囲、サンプル提供、量産計画は変更される場合があります。調達・共同開発を検討する際は、各社へ最新の供給条件を確認してください。

