半導体向けガラス基板メーカー11社を比較!ガラスコア・TGVの選び方

公開日:2026年07月12日

半導体向けガラス基板には、パッケージを支えるガラスコア、チップ間を接続するガラスインターポーザ、製造工程で使うキャリア、MEMSを封止するキャップ基板などがあります。

メーカーを比較するときは、ガラス材料だけを購入するのか、TGV加工、金属化、配線形成、ビルドアップ基板化まで依頼するのかを先に決める必要があります。

目次

半導体向けガラス基板メーカー11社の比較表

基板・製品の種類、TGV・配線などの対応範囲、供給段階と向いている用途をもとに比較しています。販売中の材料・加工品と、サンプル提供・研究開発段階の基板を区別して確認してください。

会社名 サービスの特徴 基板・製品の種類 TGV・配線などの対応範囲 供給段階と向いている用途

AGC

ウェハ・大型パネルの微細孔付きガラス基板を提供

TGVガラス基板、ガラスインターポーザ、ウェハ・パネル
EN-A1など、貫通・ブラインドビア、φ150~300mm、510×515mm
材料とTGV加工を一社へ相談し、3D実装・CPO・RF用途を試作したい企業

AGCテクノグラス

MEMS・センサー向けにCTEを選べるガラス基板を製造

半導体・MEMSパッケージ用ガラス、キャップ・支持基板
SWガラス基板、CTEラインアップ、陽極接合、平坦・平滑加工
MEMSの封止やシリコンとの接合に適したガラス材料を選びたい企業

日本電気硝子

大型ガラスコアとガラスセラミックスコアをサンプル供給

ガラスコア、ガラスセラミックスコア、大型パネル
GCコア GCC-1・2・3、CO2レーザー・改質エッチングTGV、515×510mm
材料特性とTGV加工方法を合わせ、大型パッケージを評価したい企業

Corning

キャリアとTGV向けの半導体用ガラスウェハを展開

半導体用ガラスウェハ、キャリア、TGV基板
CTE 3.2~12.4ppm/℃の材料群、低反り・低TTV、RF・Fan-out・MEMS
仮接合キャリアや用途に合うCTEのガラスウェハを選びたい企業

SCHOTT

CTE・厚みを選べる大型ガラスパネルとTGV加工を提供

ガラスパネル、TGV・キャビティ、先端パッケージ
FLEXINITY connect、D 263 T eco、BOROFLOAT 33、AF 35 G、515×510mm級
大型パネルでガラス材料・TGV・金属化を組み合わせたい企業

大日本印刷

FC-BGA向けTGVガラスコアをサンプル提供

TGVガラスコア、配線付きガラスコア、510×515mm
高アスペクト・狭ピッチTGV、Cu充填・コンフォーマル、パイロットライン
AI・HPC向け大型パッケージを量産前に共同評価したい企業

TOPPAN

TGV・キャビティ・配線を組み合わせた大型ガラス基板を開発

ガラスパネル、ガラスコアFC-BGA、ガラスキャリア
TGV、異なる深さのキャビティ、配線形成、有機RDLインターポーザ
チップ・受動部品の埋め込みを含む次世代基板を共同開発したい企業

新光電気工業

TGVとビルドアップ層を一体化したガラスコア基板を研究開発

ガラスコアビルドアップ基板、TGV、RDL
Cu充填TGV、エッジコーティング、実装・リフロー信頼性評価
材料単体ではなくパッケージ基板としての信頼性を共同評価したい企業

PLANOPTIK

ガラスウェハの構造加工から金属化までカスタム対応

ガラスウェハ・パネル、MEMS・フォトニクス・WLP
TGV、キャビティ、ブラインドホール、流路、研磨、コーティング、接合
研究開発から量産まで複数のガラス微細加工をまとめて依頼したい企業

テクニスコ

金属ロッドを用いたTGV基板をMEMS・高周波用途へ提供

TGV・キャビティ・キャップガラス、200mm以下
Si・W貫通配線、陽極接合、メタライズ、バンプ、ダイシング
MEMS・RF・センサー向けのウェハレベルパッケージを小型化したい企業

EBINAX

ガラス調達からTGV・めっき・仕上げまで一貫対応

TGV基板、100mm~510×515mm、複数ガラス材
LIDE微細孔、シード層・めっき、研磨、ダイシング、検査
材料選定から金属化済みTGVの試作・量産立ち上げまで任せたい企業

半導体向けガラス基板メーカー11社の詳細

AGC

ウェハ・大型パネルの微細孔付きガラス基板を提供

AGCは、無アルカリガラスを基材とする微細孔付きガラス基板を提供しています。ウェハだけでなくパネルサイズにも対応し、ガラスコア、インターポーザ、3DガラスIPD、MEMSなどの用途を相談できます。

主な製品・基板

  • 微細孔付きガラス基板: 顧客のパターンに合わせて貫通孔やブラインドビアを形成するTGV基板です。ストレート、テーパー、砂時計形状に対応します。
  • EN-A1: シリコンに近い熱膨張係数を持つ無アルカリガラス。半導体パッケージで熱応力を抑えたい場合の基材候補です。
  • ウェハ・パネル基板: φ150・200・300mmウェハと510×515mmパネルの対応例があり、板厚0.1~1.0mm、孔径20~150μmの仕様が公開されています。

AGCの会社概要

会社名AGC株式会社
主な対応領域ガラス材料、TGV・ブラインドビア、ウェハ・パネル基板
公式URLAGC公式サイト

AGCテクノグラス

MEMS・センサー向けにCTEを選べるガラス基板を製造

AGCテクノグラスは、AGC電子カンパニーの開発・製造会社として、半導体・MEMSパッケージ向けの特殊ガラス基板を製造しています。TGV加工済み基板だけでなく、シリコンとの接合や封止に使う材料を探す場合に候補になります。販売・問い合わせ窓口はAGCです。

主な製品・基板

  • 半導体パッケージ用ガラス基板: 複数の熱膨張係数から選べるガラス基板。カバーガラスや製造工程のサポート基板に使用します。
  • SWガラス基板: 広い温度範囲でシリコンに近い熱膨張挙動を示し、陽極接合によるMEMSウェハレベルパッケージに使用されます。
  • MEMS用支持・キャップ基板: 圧力センサーや加速度センサーの微細構造を支持・封止する用途のガラスです。

AGCテクノグラスの会社概要

会社名AGCテクノグラス株式会社
主な対応領域半導体・MEMS用特殊ガラス、陽極接合、支持・キャップ基板
公式URLAGCテクノグラス公式サイト

日本電気硝子

大型ガラスコアとガラスセラミックスコアをサンプル供給

日本電気硝子は、次世代半導体パッケージ向けにガラスコア基板とガラスセラミックスコア基板を開発・供給しています。TGV加工済みの大型基板と未加工原板の両方をサンプル提供しており、材料段階から相談できます。

主な製品・基板

  • GCコア: CO2レーザーで高速にビア加工できるガラスセラミックス基板。低誘電、高CTE、高強度の3系統としてGCC-1・GCC-2・GCC-3が案内されています。
  • ガラスコア基板: オーバーフロー成形による平坦・平滑な大型ガラス基板。レーザー改質・エッチングとCO2レーザーの両方式に対応します。
  • 515×510mm TGV基板: 自社でTGVを形成した加工済み基板と、顧客側で加工する未加工原板をサンプル供給しています。

日本電気硝子の会社概要

会社名日本電気硝子株式会社
主な対応領域ガラスコア、ガラスセラミックスコア、TGV加工・原板供給
公式URL日本電気硝子公式サイト

Corning

キャリアとTGV向けの半導体用ガラスウェハを展開

Corningは、半導体製造・パッケージ向けのガラスウェハを展開しています。仮接合キャリアとTGVの両用途が案内されており、プロセスに合わせて熱膨張係数を選びたい場合に候補になります。

主な製品・基板

  • Semiconductor Glass Wafers: 半導体パッケージ向けのガラスウェハ群。低い反りと面内厚みばらつきを重視する用途に使用します。
  • Carrier Glass: Fan-outや薄ウェハ工程で、デバイスウェハを一時的に支持する仮接合キャリアです。
  • Through Glass Via基板: RF配線、再配線、ガラス上のインダクタ、MEMSなどに用いるTGV対応ガラスです。
  • CTEポートフォリオ: 3.2~12.4ppm/℃の熱膨張係数が案内され、接合する材料や工程温度に合わせて選定できます。

Corningの会社概要

会社名Corning Incorporated
主な対応領域半導体用ガラスウェハ、仮接合キャリア、TGV
公式URLCorning公式サイト

SCHOTT

CTE・厚みを選べる大型ガラスパネルとTGV加工を提供

SCHOTTは、先端半導体パッケージ向けの大型ガラスパネルと微細加工技術を提供しています。CTE、厚み、サイズの異なるガラスから選び、TGV、部品埋め込み用開口、金属化まで組み合わせたい場合に向いています。

主な製品・基板

  • SCHOTT Glass Panels: 大型半導体パッケージ向けのガラスパネル。標準的な515×510mm級を含み、用途に応じてCTEと厚みを選択します。
  • FLEXINITY connect: 高密度TGVと、部品を埋め込む大きな開口を同一ガラスへ形成する微細加工ソリューションです。
  • D 263 T eco・BOROFLOAT 33・AF 35 G: 熱膨張、誘電特性、厚みなどが異なるガラス材料群。基板構造と実装条件に合わせて使い分けます。
  • 金属化対応: TGV側壁へのコンフォーマル金属化やビア充填を、パートナーネットワークを含めて案内しています。

SCHOTTの会社概要

会社名SCHOTT AG
主な対応領域大型ガラスパネル、TGV・キャビティ、金属化支援
公式URLSCHOTT公式サイト

大日本印刷

FC-BGA向けTGVガラスコアをサンプル提供

大日本印刷は、次世代FC-BGA向けのTGVガラスコア基板を開発し、パイロットラインでサンプルを提供しています。現時点では量産検証段階であり、量産品の一般調達というより、採用に向けた共同評価先として検討します。

主な製品・基板

  • TGVガラスコア基板: マザーボードと半導体チップを接続するFC-BGA用コア材。510×515mmの大型パネルに高密度TGVを形成します。
  • Cu充填タイプ: ガラス貫通孔の内部を銅で充填し、基板表裏を電気的に接続する構造です。
  • コンフォーマルタイプ: 貫通孔の側壁に導体層を形成する構造で、要求される電気特性や加工条件に合わせて選びます。
  • 配線付きガラスコア基板: TGVだけでなく基板表面の配線形成まで行う開発品です。2026年にサンプル提供、2028年度の量産開始に向けた計画が公表されています。

大日本印刷の会社概要

会社名大日本印刷株式会社
主な対応領域TGVガラスコア、配線形成、大型パネル、量産検証
供給段階サンプル提供・パイロットラインで量産検証中
公式URL大日本印刷公式サイト

TOPPAN

TGV・キャビティ・配線を組み合わせた大型ガラス基板を開発

TOPPANは、ディスプレイ用カラーフィルターやフォトマスクで培ったガラス加工技術を応用し、次世代半導体パッケージ向けの大型ガラスパネル基板を開発しています。公開情報は開発品が中心であるため、供給条件と評価時期を個別に確認します。

主な製品・基板

  • ガラスコアFC-BGA基板: TGVを形成した大型ガラスパネルをコア材に使い、表面へ配線層を構築する開発基板です。
  • TGV・キャビティ混在ガラス基板: 微細な貫通孔と深さの異なるキャビティを同一基板へ形成し、チップや受動部品の埋め込みを想定します。
  • ガラスキャリア対応有機RDLインターポーザ: ガラスキャリア上に微細な有機再配線層を形成し、異種チップを接続する構造です。

TOPPANの会社概要

会社名TOPPAN株式会社
主な対応領域ガラスコアFC-BGA、TGV・キャビティ、配線形成
供給段階開発・展示・顧客評価段階
公式URLTOPPAN公式サイト

新光電気工業

TGVとビルドアップ層を一体化したガラスコア基板を研究開発

新光電気工業は、ガラスコアへTGVとビルドアップ配線層を形成した次世代パッケージ基板を研究開発しています。現時点の公式情報は研究成果であり、標準製品としての供給を示すものではありません。採用検討時は開発・サンプル対応の可否を確認します。

主な開発基板・技術

  • ガラスコアビルドアップ基板: TGVを備えたガラスコアの両面にビルドアップ配線層を形成する次世代パッケージ基板です。
  • Cu充填TGV・RDL接続: ガラス貫通孔へ銅を充填し、再配線層と接続する構造について電気的信頼性を評価しています。
  • エッジコーティング: ダイシング時のガラス内部割れを抑えるため、基板端部の応力を低減する技術です。

新光電気工業の会社概要

会社名新光電気工業株式会社
主な対応領域ガラスコアビルドアップ基板、TGV・RDL、信頼性評価
供給段階研究開発段階
公式URL新光電気工業公式サイト

PLANOPTIK

ガラスウェハの構造加工から金属化までカスタム対応

PLANOPTIKは、MEMS、センサー、フォトニクス、ウェハレベルパッケージ向けのガラスウェハ・パネルを製造しています。ガラス材料の切断・研磨から微細構造、金属化、接合まで、用途に合わせてカスタムしたい場合に候補になります。

主な製品・基板

  • Wafer-Level Packaging用ガラスウェハ: MEMSや光学センサーの保護・封止に用いるカバー、キャップ、機能性ガラスウェハです。
  • Through Glass Vias: 基板表裏を接続する貫通孔を形成し、用途に応じて金属化します。
  • キャビティ・ブラインドホール・流路: センサー空間、部品埋め込み、マイクロ流路などの立体構造をガラスへ加工します。
  • VLISプロセス: レーザー改質とエッチングを用いて高密度TGVを形成し、後工程の金属化につなげる製造技術です。

PLANOPTIKの会社概要

会社名PLANOPTIK AG
主な対応領域ガラスウェハ・パネル、TGV、キャビティ、金属化・接合
公式URLPLANOPTIK公式サイト

テクニスコ

金属ロッドを用いたTGV基板をMEMS・高周波用途へ提供

テクニスコは、ガラス内へシリコンまたはタングステンの金属ロッドを埋め込んだTGV基板を提供しています。MEMS、RFデバイス、イメージセンサーなど、200mm以下のウェハレベルパッケージを検討する場合に候補になります。

主な製品・基板

  • ガラス貫通配線基板: テンパックスなどのガラスへSiまたはWの貫通配線を形成するTGV基板。φ200mmまでの標準仕様が案内されています。
  • キャビティ・キャップガラス: MEMSの可動空間やセンサーを封止するため、ガラス内部へ高精度な凹部を形成します。
  • メタライズ・バンプ形成: TGV基板表面へ配線や接続端子を形成し、半導体ウェハとの実装へつなげます。
  • 陽極接合対応: シリコンウェハと接着剤を使わずに接合し、アウトガスを抑えた封止構造を構築できます。

テクニスコの会社概要

会社名株式会社テクニスコ
主な対応領域TGV、MEMSキャップ、陽極接合、メタライズ・バンプ
公式URLテクニスコ公式サイト

EBINAX

ガラス調達からTGV・めっき・仕上げまで一貫対応

EBINAXは、ガラス材料の調達、微細貫通孔加工、シード層、めっき、研磨、ダイシング、検査までTGV基板の工程を一貫して対応しています。TGV穴だけでなく、導電性を持つ電極・配線まで依頼したい場合に候補になります。

主な製品・基板

  • TGV微細電極基板: レーザー改質とエッチングで貫通孔を形成し、シード層とめっきによって基板表裏を導通させる基板です。
  • LIDE微細加工: Eagle XG、TEMPAX、合成石英、ホウケイ酸ガラスなどへ、20μm以上の穴を形成します。
  • 大型パネル対応: 100mmの角・丸基板から510×515mmまでの対応範囲が案内されています。
  • 金属化・仕上げ加工: TGV内壁のめっき、表面配線、研磨、ダイシング、寸法・外観・電気検査まで一貫管理します。

EBINAXの会社概要

会社名EBINAX株式会社
主な対応領域TGV微細加工、シード・めっき、研磨・ダイシング、試作・量産
公式URLEBINAX公式サイト

半導体向けガラス基板メーカーの選び方

必要な納品状態からメーカーを分ける

必要なものメーカーへ依頼する範囲主な用途
ガラス原板・ウェハ材料組成、CTE、板厚、平坦・平滑加工自社でTGVや配線を形成する開発ライン
穴付きガラス貫通孔、ブラインドビア、キャビティ形成ガラスコア、インターポーザ、MEMS
金属化TGV基板シード層、めっき、ビア充填、表面配線RF、光通信、3D実装、センサー
ビルドアップ基板TGV、RDL、絶縁層、接続端子、信頼性評価AI・HPC向けFC-BGA、チップレット
キャリア・キャップ仮接合、陽極接合、キャビティ、ダイシングFan-out、薄ウェハ、MEMS封止

供給段階を確認する

半導体向けガラス基板は、標準仕様として問い合わせできる材料・加工品がある一方、サンプル提供や研究開発段階のガラスコア基板もあります。量産開始予定が公表されていても、自社仕様でのサンプル時期、月産能力、歩留まり、品質保証条件が確定しているとは限りません。

比較時は「販売中」「サンプル供給」「パイロットライン」「共同開発」「研究成果」のどれに該当するかを確認し、採用スケジュールと合わせます。

用途に合うガラス基板を選ぶ

  • ガラスコア基板: FC-BGAなどのパッケージ基板で、剛性と寸法安定性を確保する
  • ガラスインターポーザ: チップや基板間を微細配線で接続する
  • ガラスキャリア: 薄ウェハやFan-out工程でワークを一時的に支持する
  • MEMSキャップ基板: センサーの可動部や空間をウェハレベルで封止する
  • RF・光通信用基板: 低誘電損失、絶縁性、透明性を利用する

材料特性と加工性を両方見る

誘電率や誘電正接が低いガラスは高速伝送に向きますが、パッケージ内のシリコン、銅、樹脂との熱膨張係数差が大きいと、実装やリフロー時の応力が増えます。CTE、ヤング率、曲げ強度、耐熱性、耐薬品性を実装構造に合わせて選びます。

材料特性が適していても、微細なTGVをクラックなく形成できなければ量産できません。ガラス材料とレーザー・エッチング条件、孔形状、側壁粗さ、後工程の金属密着性まで一続きで評価します。

半導体パッケージでガラス基板が使われる理由

大型基板の反りを抑えやすい

AI・HPC向けパッケージでは、複数のチップレットやHBMを載せるため基板が大型化します。ガラスは剛性、平坦性、寸法安定性を確保しやすく、微細配線の位置合わせやチップ実装時の反りを抑える材料として検討されています。

高速信号に適した電気特性を持つ

ガラスは絶縁性が高く、材料を選べば誘電率・誘電正接を抑えられます。高周波回路、アンテナ、RFデバイス、CPOなどで、伝送損失や寄生成分を抑えたい用途に使われます。

微細なTGVと配線を形成できる

TGVはガラスを貫通する導体で、基板表裏を短い距離で接続します。レーザー改質・エッチング、CO2レーザー、ドリルなどで孔を形成し、シード層、無電解めっき、電解めっきによって内壁または孔全体を金属化します。

ガラスコア・インターポーザ・キャリアの違い

種類パッケージ内での役割選定時の重点
ガラスコアパッケージ基板の中心材として構造を支える剛性、CTE、TGV密度、ビルドアップ層との密着
ガラスインターポーザ複数チップ間の信号を微細配線で接続する配線幅・間隔、ビア抵抗、高周波特性
ガラスキャリア製造途中の薄ウェハや再配線層を一時支持する平坦度、TTV、仮接合・剥離、CTE
MEMSキャップセンサーや可動構造を封止・保護する陽極接合、気密性、キャビティ、透明性

半導体向けガラス基板の仕様書に入れる項目

項目整理する内容
用途と構造ガラスコア、インターポーザ、キャリア、キャップ、完成パッケージ断面
ガラス材料無アルカリ、ホウケイ酸、石英、ガラスセラミックス、材料指定の有無
外形ウェハ径、パネル縦横寸法、板厚、エッジ形状、個片サイズ
材料特性CTE、誘電率、誘電正接、ヤング率、曲げ強度、耐熱温度
形状精度TTV、反り、平坦度、表面粗さ、寸法公差
TGV孔径、ピッチ、アスペクト比、形状、位置精度、ブラインド・貫通
金属化シード層、Cu充填・側壁形成、膜厚、ビア抵抗、表面配線
供給条件試作枚数、量産数量、検査項目、トレーサビリティ、納期

サンプル評価で確認すること

  • ガラス表面・内部のクラック、欠け、傷、異物
  • TGVの孔径、位置、テーパー、側壁粗さ、貫通状態
  • Cu充填のボイド、シーム、めっき膜の密着性
  • ウェハ・パネル全体のTTV、反り、平坦度
  • リフロー、温度サイクル、高温高湿後の割れと剥離
  • TGV抵抗、絶縁抵抗、高周波損失、接続信頼性
  • ダイシング後のエッジ欠けとガラス内部割れ
  • ビルドアップ樹脂、銅配線、接着材との界面状態

半導体向けガラス基板の費用が変わる要素

ガラス基板の費用は、材料単価だけでなく、TGV加工、金属化、検査、歩留まりによって大きく変わります。開発段階では、初期設計、マスク、治具、加工条件出し、評価費用を含めて比較します。

  • ガラス材料、サイズ、板厚、表面品質
  • TGVの穴数、孔径、ピッチ、アスペクト比
  • レーザー、エッチング、研磨などの加工工程
  • シード層、Cu充填、コンフォーマルめっき、表面配線
  • キャビティ、ブラインドビア、部品埋め込み用開口
  • ウェハ・パネル状態での検査と個片化
  • 試作数量、量産数量、材料・加工歩留まり
  • 信頼性試験、電気測定、断面解析

半導体向けガラス基板に関するFAQ

TGV基板とガラスコア基板は同じものですか?

同じとは限りません。TGV基板はガラスに貫通電極を形成した基板の総称で、インターポーザ、MEMS、RF部品などにも使われます。ガラスコア基板はパッケージ基板のコア材として使うガラス基板で、通常はTGVとビルドアップ配線層を組み合わせます。

ガラス原板と加工済みTGV基板のどちらを購入すべきですか?

自社または委託先にTGV・金属化プロセスがある場合は、材料特性を指定して原板を調達できます。加工技術がない場合や、孔加工からめっきまでの責任範囲を一本化したい場合は、加工済みTGV基板が向いています。

ガラス基板はすでに量産されていますか?

キャリア、MEMS、センサー用など、すでに供給されているガラス基板があります。一方、AI・HPC向けの大型ガラスコアFC-BGAは、サンプル供給、パイロットライン、顧客評価、研究開発段階の企業もあります。用途と企業ごとに供給段階を確認してください。

メーカーへ最初に渡すべき情報は何ですか?

用途、基板外形、板厚、CTE、TGV径・ピッチ、金属化の有無、試作枚数を共有します。可能であればパッケージ断面、接続するチップ・基板材料、工程温度、信頼性試験条件も提示すると、材料と加工方法を比較しやすくなります。

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半導体向けガラス基板メーカーのまとめ

半導体向けガラス基板メーカーは、ガラス材料を供給する会社、TGVやキャビティを加工する会社、金属化・配線まで行う会社、ガラスコアのビルドアップ基板を開発する会社に分かれます。

まずは自社が必要とする納品状態と採用時期を決め、材料特性、基板サイズ、TGV、金属化、供給段階から候補を絞りましょう。半導体材料メーカーが自社技術を必要とする企業へ届けるには、材料名だけでなく、対応構造、加工範囲、設計ルール、評価データを具体的に示すことが重要です。

免責事項

掲載内容は2026年7月時点で確認した各社公式サイト、製品ページ、ニュースリリースをもとにしています。製品仕様、対応サイズ、加工範囲、サンプル提供、量産計画は変更される場合があります。調達・共同開発を検討する際は、各社へ最新の供給条件を確認してください。