パワー半導体製造装置メーカー17社比較!SiC・GaN対応と工程別の選び方

公開日:2026年07月13日

パワー半導体の製造装置は、Si、SiC、GaNといった材料や、エピ成長、イオン注入、熱処理、成膜、エッチング、研削、封止、検査などの工程によって候補が変わります。

装置メーカーを比較するときは、対応材料とウェーハ径だけでなく、処理温度、スループット、薄ウェーハ搬送、量産実績、前後工程との接続まで確認することが重要です。

目次

パワー半導体製造装置メーカー17社の比較表

主な対応工程、代表装置・技術、対応材料・用途をもとに比較しています。実際の対応可否はデバイス構造、ウェーハ径、前後工程、処理量、要求品質によって変わるため、同じ仕様書と評価サンプルを用いて各社へ確認してください。

会社名 サービスの特徴 主な対応工程 代表装置・技術 対応材料・用途

東京エレクトロン

SiCパワーデバイスの前工程を複数装置でカバー

エピ成長、熱処理成膜、塗布現像、エッチング、ALD、洗浄
Probus-SiC、ALPHA-8SE i、CLEAN TRACK ACT 8Z、UNITY Me+
SiC、Si、GaN、75~200mm、研究開発・量産

Applied Materials

Si・SiC・GaN向けの材料形成工程を幅広く展開

エピ成長、イオン注入、CMP、絶縁膜・金属膜形成、エッチング
SiC・GaN向け専用プロセス装置、Endura PVDなど
Si、SiC、GaN、パワーMOSFET、IGBT、量産ライン

AIXTRON

SiC・GaNパワーエレクトロニクス向けMOCVD装置を展開

SiC・GaNエピタキシャル成長、MOCVD
G10-SiC、G10-GaNなどの化合物半導体成膜装置
150・200mm SiC、GaN、パワーエレクトロニクス量産

ASM・LPE

SiC専用エピタキシャルリアクターを研究開発から量産まで展開

SiCエピタキシャル成長、単枚・マルチウェーハ処理
PE1O6などのSiCエピタキシャルリアクター
150mm SiC、研究開発、パイロット、量産エピ工程

KOKUSAI ELECTRIC

SiC・GaN向けのバッチ成膜・表面処理装置を展開

バッチ成膜、酸化・拡散、アニール、表面処理
縦型バッチ成膜装置、トリートメント装置
SiC・GaN、150・200mm移行、パワーデバイス量産

SCREENセミコンダクターソリューションズ

洗浄・塗布・熱処理・検査を200mm以下の市場にも展開

ウェーハ洗浄、塗布現像、スプレーコート、熱処理、外観検査
SUシリーズ、FCシリーズ、SC-80EX、LA-3100、ZIシリーズ
Si・パワーデバイス、100~200mm、量産・少量多品種

アルバック

Si・SiC・GaNのパワーデバイス工程に真空装置を幅広く展開

イオン注入、スパッタ、蒸着、エッチング、アッシング、GaNエピ成長
IHシリーズ、SOPHI、SME・SRH、NE、Luminous NA、SEGul-200
Si IGBT、SiC、GaN、50~200mm、試作・量産

サムコ

SiC・GaN向けの低ダメージエッチングと成膜装置を展開

ICPエッチング、ALE、プラズマCVD、ALD、ドライ洗浄
RIE-800iP、RIE-800iPC-ALE、PD-270STLC、AL-1、AD-800LP
SiC・GaN、200mmまで、研究開発・生産

ジェイテクトサーモシステム

SiC特有の高温活性化・酸窒化・コンタクトアニールをカバー

活性化アニール、酸窒化、コンタクト・裏面アニール
VF-5300HLP、VF-5300H、RLA-4200-Vなど
SiC・Si・GaN・Ga2O3、200mmまで、研究開発・量産

日新イオン機器

SiC量産向けの高温イオン注入装置を専門展開

高温イオン注入、中電流・高エネルギー注入
IMPHEAT-II、BeyEXシリーズなど
SiCパワーデバイス、量産注入、EV・産業機器向け

住友重機械工業

イオン注入とレーザアニールをパワー半導体へ展開

イオン注入、レーザアニール、真空・搬送コンポーネント
高温注入対応装置、パワー半導体用レーザアニール
Si・SiCパワー半導体、裏面活性化、量産ライン

Axcelis Technologies

パワーデバイス向けに高電流・中電流・高エネルギー注入を展開

イオン注入、高電流・中電流・高エネルギー
Purion Power Series+、Purion XE Power Series+
Si・薄ウェーハ・150mm SiC、パワーデバイス量産

ディスコ

SiCのインゴット切り出しから薄化・個片化まで加工技術を展開

SiCインゴットスライス、研削、研磨、ダイシング
KABRA、DFG・DFPシリーズ、ダイシングソー、レーザソー
SiCパワーデバイス、薄化、低カーフロス、高品質個片化

東京精密

SiC・GaN難削材の研削とウェーハプロービングを展開

研削、CMP、エッジ加工、ダイシング、プロービング
高剛性グラインダ、ポリッシュグラインダ、プローバ
SiC・GaN、薄化加工、ウェーハテスト、量産工程

レーザーテック

SiC・GaNウェーハの欠陥検査とレビューを展開

SiC・GaNウェーハ欠陥検査、レビュー、膜厚・エッジ計測
SICA108、GALOISシリーズなど
SiC・GaN基板、エピウェーハ、デバイス工程の歩留まり管理

TOWA

パワーモジュール向けコンプレッションモールディングを展開

樹脂封止、コンプレッション・トランスファーモールディング
パワーモジュール対応成形装置、INNOMSなど
SiC・GaNパワーモジュール、大型・薄型パッケージ、量産封止

アドバンテスト

ウェーハから完成モジュールまでパワー半導体試験をカバー

DC・AC試験、ウェーハ・ベアダイ・モジュールテスト
MT100・MT200シリーズ、ADPアダプタ、専用フィクスチャ
IGBT、MOSFET、ダイオード、SiC・GaN、量産・評価

パワー半導体製造装置メーカー17社の詳細

東京エレクトロン

SiCパワーデバイスの前工程を複数装置でカバー

東京エレクトロンは、SiCパワーデバイスの製造工程に対して、エピタキシャル成長から成膜、塗布現像、エッチング、洗浄まで複数の装置を展開しています。単一工程だけでなく、前後工程を含むライン構成を検討したい量産企業の候補です。

主な製品・装置

  • Probus-SiC: 3・4・6インチSiC基板に対応する自動化SiCエピタキシャル成膜装置です。
  • UNITY Me+: 酸化膜やSiCトレンチのプラズマエッチングに対応します。
  • ALPHA-8SE i・ACT 8Z: 200mm以下の熱処理成膜と塗布現像工程を担います。

東京エレクトロンの会社概要

会社名東京エレクトロン株式会社
主な対応領域SiCエピ成長、成膜、塗布現像、エッチング、洗浄
公式URL東京エレクトロン公式サイト

Applied Materials

Si・SiC・GaN向けの材料形成工程を幅広く展開

Applied Materialsは、Siパワーデバイス、SiC MOSFET、GaN HEMT向けに、エピタキシー、イオン注入、CMP、絶縁膜・金属膜形成などの装置を展開しています。材料工学を軸に複数工程を検討する大規模量産ラインの候補です。

主な製品・技術

  • SiC・GaN向けプロセス: 注入、CMP、誘電体成膜、金属成膜などの専用技術を提供しています。
  • Endura PVD: パワーデバイスを含む各種デバイスの金属・機能膜形成に使われるプラットフォームです。

Applied Materialsの会社概要

会社名Applied Materials, Inc.
主な対応領域エピ成長、注入、CMP、成膜、エッチング
公式URLApplied Materials公式サイト

AIXTRON

SiC・GaNパワーエレクトロニクス向けMOCVD装置を展開

AIXTRONは、化合物半導体向けMOCVD装置を展開するドイツのメーカーです。SiCとGaNで製品プラットフォームを分け、エピ層の膜厚・ドーピング均一性と量産スループットを重視しています。

主な製品・装置

  • G10-SiC: 150mm・200mmのSiCパワーエレクトロニクス向け高スループットエピタキシー装置です。
  • G10-GaN: GaNパワー・RFデバイス向けの量産用MOCVDプラットフォームです。

AIXTRONの会社概要

会社名AIXTRON SE
主な対応領域SiC・GaN MOCVD、150・200mm、量産エピ成長
公式URLAIXTRON公式サイト

ASM・LPE

SiC専用エピタキシャルリアクターを研究開発から量産まで展開

LPEはSiCエピタキシャル成長装置を専門に扱い、ASMグループのSiCエピタキシー事業を担っています。研究用の条件開発から量産ラインへの移行を同じ技術領域で検討したい企業に向いています。

主な製品・装置

  • PE1O6: 150mm SiCウェーハを対象とする単枚式エピタキシャルリアクターです。
  • 量産用SiCエピ装置: 膜厚、ドーピング、欠陥、成長速度を管理しながら複数ウェーハを処理する製品群を展開しています。

ASM・LPEの会社概要

会社名ASM International N.V./LPE S.p.A.
主な対応領域SiCエピタキシャル成長、研究開発・量産
公式URLLPE公式サイト

KOKUSAI ELECTRIC

SiC・GaN向けのバッチ成膜・表面処理装置を展開

KOKUSAI ELECTRICは、バッチ式の成膜・熱処理装置を主力とする半導体製造装置メーカーです。SiCパワーデバイスでは、150mmから200mmへの移行を見据えたバッチ成膜装置と処理装置を展開しています。

主な装置領域

  • バッチ成膜装置: 複数枚のウェーハをまとめて処理し、膜厚均一性と生産性を両立する量産向け装置です。
  • トリートメント装置: 成膜前後の表面改質や膜質改善を行う工程に対応します。

KOKUSAI ELECTRICの会社概要

会社名株式会社KOKUSAI ELECTRIC
主な対応領域SiC・GaN、バッチ成膜、熱処理、表面処理
公式URLKOKUSAI ELECTRIC公式サイト

SCREENセミコンダクターソリューションズ

洗浄・塗布・熱処理・検査を200mm以下の市場にも展開

SCREENセミコンダクターソリューションズは、ウェーハ洗浄を中心に、塗布現像、スプレーコート、熱処理、検査装置を展開しています。パワーデバイスで多用される200mm以下のウェーハや立体構造への処理を検討する場合の候補です。

主な製品・装置

  • SU・FCシリーズ: 枚葉式・バッチ式のウェーハ洗浄装置です。
  • SC-80EX: トレンチなど凹凸を持つパワーデバイス基板へのレジスト・保護膜塗布に対応します。
  • LA-3100・ZIシリーズ: フラッシュランプアニールとパターン付きウェーハ外観検査を担います。

SCREENセミコンダクターソリューションズの会社概要

会社名株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ
主な対応領域洗浄、塗布現像、熱処理、外観検査
公式URLSCREEN公式サイト

アルバック

Si・SiC・GaNのパワーデバイス工程に真空装置を幅広く展開

アルバックは、Si IGBTからSiC・GaNまで、イオン注入、成膜、エッチング、アッシングを含む真空装置を展開しています。複数工程を国内メーカーへ相談し、研究開発から量産へ拡張したい企業に向いています。

主な製品・装置

  • IH-860PSIC・IH-1200PSIC: 150mm・200mm SiCに対応する高温・常温イオン注入装置です。
  • SEGul-200: 50~200mm基板へGaNエピタキシャル膜を形成するスパッタ装置です。
  • SRH・SMEシリーズ: 裏面電極や各種金属・機能膜の量産成膜に対応します。

アルバックの会社概要

会社名株式会社アルバック
主な対応領域Si・SiC・GaN、注入、成膜、エッチング、アッシング
公式URLアルバック公式サイト

サムコ

SiC・GaN向けの低ダメージエッチングと成膜装置を展開

サムコは、SiC・GaNなど化合物半導体向けのドライエッチング、CVD、ALD装置を展開しています。硬いSiCのトレンチ加工や、GaNの低ダメージ加工、ゲート絶縁膜形成を検討する企業に適しています。

主な製品・装置

  • RIE-800iP: SiCトレンチやマスク加工に対応するICPエッチング装置です。
  • RIE-800iPC-ALE: 8インチまで対応し、SiC・GaNを原子層レベルで加工するALE装置です。
  • AL-1・AD-800LP: SiC・GaNパワーデバイスのゲート酸化膜形成向けALD装置です。

サムコの会社概要

会社名サムコ株式会社
主な対応領域SiC・GaN、エッチング、CVD、ALD、洗浄
公式URLサムコ公式サイト

ジェイテクトサーモシステム

SiC特有の高温活性化・酸窒化・コンタクトアニールをカバー

ジェイテクトサーモシステムは、パワー半導体向け熱処理装置を工程別に展開しています。SiCの高温活性化、ゲート酸窒化、金属配線後のコンタクトアニールまで、一連の熱処理を国内で相談できます。

主な製品・装置

  • VF-5300HLP: 常用1900℃、8インチ100枚バッチに対応するSiC活性化アニール装置です。
  • VF-5300H: ゲート絶縁膜形成用の酸窒化処理に対応します。
  • RLA-4200-V: 200mm対応の2チャンバー式コンタクトアニール装置です。

ジェイテクトサーモシステムの会社概要

会社名株式会社ジェイテクトサーモシステム
主な対応領域SiC高温活性化、酸窒化、コンタクトアニール
公式URLジェイテクトサーモシステム公式サイト

日新イオン機器

SiC量産向けの高温イオン注入装置を専門展開

日新イオン機器は、半導体製造用イオン注入装置を専門に扱うメーカーです。パワーデバイス向けでは、SiCウェーハを加熱しながら注入する量産用高温イオン注入装置を展開しています。

主な製品・装置

  • IMPHEAT-II: SiCパワー半導体の量産を対象とする高温イオン注入装置です。
  • BeyEXシリーズ: 中電流領域を含む半導体製造用イオン注入装置で、要求エネルギーとドーズに応じて選定します。

日新イオン機器の会社概要

会社名日新イオン機器株式会社
主な対応領域SiC、高温イオン注入、量産装置
公式URL日新イオン機器公式サイト

住友重機械工業

イオン注入とレーザアニールをパワー半導体へ展開

住友重機械工業は、半導体向けイオン注入装置とレーザアニール装置を重点領域として展開しています。SiC高温注入と、IGBT裏面活性化・SiCオーミックコンタクト形成を含む熱処理を一社で検討できる点が特徴です。

主な装置領域

  • 高温注入機能搭載イオン注入装置: SiCパワーデバイスのドーピング工程に対応します。
  • レーザアニール装置: Si IGBTの裏面活性化やSiCのオーミックコンタクト形成に用います。

住友重機械工業の会社概要

会社名住友重機械工業株式会社
主な対応領域Si・SiC、イオン注入、レーザアニール
公式URL住友重機械工業公式資料

Axcelis Technologies

パワーデバイス向けに高電流・中電流・高エネルギー注入を展開

Axcelis Technologiesは、イオン注入装置を専門に展開する米国メーカーです。Purionプラットフォーム上で、パワーデバイスに必要な高電流、中電流、高エネルギーの注入条件をカバーします。

主な製品・装置

  • Purion Power Series+: SiCを含む次世代パワーデバイス向けの注入プラットフォームです。
  • Purion XE Power Series+: 150mm SiCや200mm薄ウェーハの高エネルギーAl注入に対応します。

Axcelis Technologiesの会社概要

会社名Axcelis Technologies, Inc.
主な対応領域Si・SiC、パワーデバイス向けイオン注入
公式URLAxcelis公式サイト

ディスコ

SiCのインゴット切り出しから薄化・個片化まで加工技術を展開

ディスコは、SiCインゴットのウェーハ化から、デバイスウェーハの薄化、研磨、個片化までを扱う精密加工装置メーカーです。硬く加工が難しいSiCで、装置・砥石・ブレード・加工条件をまとめて検討できます。

主な製品・技術

  • KABRA: レーザでSiCインゴット内部に分離層を形成し、ウェーハを切り出す技術です。
  • DFG・DFPシリーズ: SiCウェーハの粗研削、仕上げ研削、ドライ・ウェット研磨に対応します。
  • ダイシングソー・レーザソー: SiCデバイスの個片化工程を担います。

ディスコの会社概要

会社名株式会社ディスコ
主な対応領域SiC、スライス、研削、研磨、ダイシング
公式URLディスコ公式サイト

東京精密

SiC・GaN難削材の研削とウェーハプロービングを展開

東京精密は、ACCRETECHブランドで半導体加工装置と検査装置を展開しています。SiC・GaNの難削材加工と、温度制御を伴うウェーハプロービングを同じメーカーの製品群から検討できます。

主な装置領域

  • 高剛性グラインダ・CMP: SiCなど硬い化合物半導体基板の薄化と表面仕上げに対応します。
  • ウェーハプローバ: パワー半導体の電気特性試験で、ウェーハ搬送、コンタクト、温度制御を行います。

東京精密の会社概要

会社名株式会社東京精密
主な対応領域SiC・GaN、研削、CMP、プロービング
公式URL東京精密公式サイト

レーザーテック

SiC・GaNウェーハの欠陥検査とレビューを展開

レーザーテックは、光応用技術を使ったウェーハ検査・計測装置を展開しています。SiCとGaNで専用シリーズを持ち、基板・エピ層・デバイス工程に起因する欠陥の検出とレビューに対応します。

主な製品・装置

  • SICA108: SiCウェーハの表面欠陥とフォトルミネッセンス欠陥を検査・レビューする装置です。
  • GALOISシリーズ: GaNウェーハの欠陥を検出し、高解像度で観察する検査装置です。

レーザーテックの会社概要

会社名レーザーテック株式会社
主な対応領域SiC・GaN、ウェーハ欠陥検査・レビュー
公式URLレーザーテック公式サイト

TOWA

パワーモジュール向けコンプレッションモールディングを展開

TOWAは、半導体後工程のモールディング装置と精密金型を展開しています。SiC・GaNパワー半導体では、発熱と大電流に対応するパッケージを、ボイドや反りを抑えながら封止する工程の候補です。

主な製品・技術

  • コンプレッションモールディング: 樹脂流動によるチップ・ワイヤへの負荷を抑え、大型・薄型パッケージを封止します。
  • INNOMS: 高生産性、省エネルギー、省スペースを狙った次世代コンプレッションモールディング装置です。

TOWAの会社概要

会社名TOWA株式会社
主な対応領域パワーモジュール、樹脂封止、モールディング、金型
公式URLTOWA公式サイト

アドバンテスト

ウェーハから完成モジュールまでパワー半導体試験をカバー

アドバンテストは、グループのCREA社を通じてパワー半導体専用テストシステムを展開しています。ウェーハ、ベアダイ、基板、ディスクリート、完成モジュールまで、製造段階に応じたDC・AC試験を構成できます。

主な製品・装置

  • MT100・MT200シリーズ: IGBT、MOSFET、ダイオード、SiC・GaNを対象とするパワー半導体テストシステムです。
  • ADP・フィクスチャ: 温度制御と低寄生インダクタンスを考慮し、評価・量産用の接続環境を構成します。

アドバンテストの会社概要

会社名株式会社アドバンテスト
主な対応領域Si・SiC・GaN、ウェーハ・モジュール試験
公式URLアドバンテスト公式サイト

パワー半導体製造装置の基礎と選び方

パワー半導体は、電力を変換・制御するための半導体です。Siを使うIGBTやMOSFETに加え、SiCやGaNを用いる次世代パワーデバイスの量産が進み、製造装置にも材料ごとの対応が求められています。

SiCでは高温処理と難削材加工、GaNではエピ層と低ダメージ加工が重要です。装置メーカーの知名度だけで判断せず、自社の材料、デバイス構造、対象工程、ウェーハ径、生産量を揃えて比較しましょう。

パワー半導体製造装置メーカーを比較するときの基準

比較項目確認する内容
対応材料Si、SiC、GaN、Ga2O3など、対象材料での実績と専用機能
対象工程エピ成長、注入、熱処理、成膜、エッチング、加工、封止、検査
ウェーハ径100mm、150mm、200mm、300mmと将来の口径移行
生産段階研究開発、パイロット、少量生産、全自動量産
量産性能処理枚数、均一性、装置間マッチング、稼働率、品種切替
ライン統合自動搬送、ホスト通信、付帯設備、前後工程との接続
保守体制国内拠点、部品供給、プロセス支援、予防保全、教育

パワー半導体の製造工程と必要な装置

工程主な装置管理する品質
結晶・ウェーハ形成結晶成長炉、スライサ、研削・研磨装置結晶欠陥、厚さ、平坦度、表面粗さ、材料ロス
エピタキシャル成長CVD・MOCVD・エピタキシャルリアクター膜厚、ドーピング、均一性、欠陥密度
パターン形成塗布現像、露光、ドライ・ウェットエッチング線幅、深さ、側壁形状、表面ダメージ
ドーピング・熱処理イオン注入、高温炉、RTA、レーザアニールドーズ、深さ、活性化率、接触抵抗、表面荒れ
絶縁膜・電極形成CVD、ALD、PVD、蒸着、めっき膜質、密着性、界面準位、膜厚、抵抗
薄化・個片化グラインダ、ポリッシャ、ダイシングソー、レーザソー厚さ、反り、チッピング、加工ダメージ
実装・封止ダイボンダ、焼結装置、ワイヤボンダ、モールディング装置接合強度、放熱、ボイド、反り、絶縁性
検査・テスト欠陥検査、プローバ、パワーテスタ、信頼性試験装置外観欠陥、耐圧、オン抵抗、リーク、短絡耐量

Si・SiC・GaNで異なる装置要件

Siパワー半導体

Si IGBTやMOSFETは成熟した製造基盤を利用しやすい一方、縦型デバイスでは裏面薄化、裏面注入、電極形成、レーザアニールが重要です。薄ウェーハを割らずに搬送できるか、既存200mmラインのレシピやカセットと互換性があるかを確認します。

SiCパワー半導体

SiCでは、エピ層の欠陥低減、高温イオン注入、1500℃以上の活性化アニール、硬いウェーハの薄化・個片化が課題になります。200mm化を検討する場合は、対応径だけでなく、反り、温度均一性、搬送安定性、消耗工具、スループットを実ウェーハで評価します。

GaNパワー半導体

GaNでは、GaN-on-Si、GaN-on-SiCなど基板構成によってエピ成長と後工程の条件が変わります。MOCVD・スパッタエピの選択、低ダメージエッチング、ゲート絶縁膜形成、金属電極、ウェーハ反りへの対応を確認します。

材料・デバイス構造・工程を固定して候補を絞る

装置メーカーへ問い合わせる前に、Si・SiC・GaNの区分、MOSFET・IGBT・ダイオード・HEMTの構造、対象工程を明確にします。同じSiCでも、基板製造、エピ成長、トレンチMOSFET、裏面電極、モジュール封止では候補メーカーが異なります。

ウェーハ径と量産移行を確認する

研究用4インチ、量産6インチ、次期8インチでは、搬送、温度均一性、処理枚数、装置面積、付帯設備が変わります。将来の200mm化を想定する場合は、装置本体の改造で対応できるのか、別機種が必要なのか、既存レシピをどこまで移管できるのかを確認します。

仕様値ではなく実サンプルの結果を比較する

膜厚均一性、エッチングレート、注入スループット、温度均一性、研削速度などの仕様値は、サンプルとレシピによって変わります。候補メーカーへ同じウェーハ、膜構成、パターン、評価方法を提示し、欠陥、電気特性、歩留まりに直結する指標で比較します。

前後工程・自動搬送・工場設備を含める

装置単体で処理できても、FOUP・SMIF、OHT・AGV、MES、ホスト通信、薬液・ガス供給、排気・除害、冷却水が既存工場と合わなければ導入できません。装置本体、付帯設備、搬送、工場側工事の責任分界を見積もり前に整理します。

国内保守と部品供給を確認する

量産設備では、故障時の初動、フィールドサービス拠点、予備部品、消耗品、プロセスサポート、ソフトウェア更新が稼働率を左右します。海外メーカーを含めて比較する場合は、日本語対応、国内在庫、リモート支援、保守契約の範囲を確認します。

パワー半導体製造装置の費用を左右する項目

パワー半導体製造装置は個別見積もりが中心で、工程横断の一律な価格相場は示せません。装置本体だけでなく、プロセスチャンバー、自動搬送、ガス・薬液・排気・除害、検査機器、レシピ開発、据付・検収、保守契約まで含めて総所有コストを比較します。

費用項目金額が変わる条件
装置本体工程、チャンバー数、ウェーハ径、処理枚数、温度・真空性能
自動化手動・半自動・全自動、FOUP・SMIF、OHT・AGV、MES連携
付帯設備電源、冷却水、ガス、薬液、排気、除害、安全設備
立ち上げ搬入、据付、プロセス開発、サンプル評価、教育、検収
維持管理保守契約、予備部品、消耗工具、薬液、ガス、校正、定期点検

装置メーカーへ提示する仕様

  • 材料、デバイス構造、対象工程、前後工程
  • ウェーハ径・厚さ・反り、裏面状態、キャリアの有無
  • 膜種、膜厚、パターン、トレンチ深さ、アスペクト比
  • 温度、圧力、ガス・薬液、許容汚染、クリーン度
  • 目標処理枚数、タクト、稼働率、品種切替頻度
  • 評価指標、サンプル試験方法、受入・検収条件
  • 自動搬送、ホスト通信、トレーサビリティ、セキュリティ
  • 設置面積、搬入経路、電源、冷却水、排気・除害
  • 保守体制、部品供給、教育、レシピ移管、増産計画

パワー半導体製造装置に関するFAQ

パワー半導体メーカーと製造装置メーカーの違いは何ですか?

パワー半導体メーカーはMOSFET、IGBT、ダイオード、パワーモジュールなどのデバイスを設計・製造します。製造装置メーカーは、それらを作るための成膜、加工、熱処理、封止、検査装置を提供します。発注先を探す場合は両者を混同しないことが重要です。

SiC製造装置はSi用装置をそのまま使えますか?

塗布現像や洗浄など共用しやすい工程もありますが、高温イオン注入、高温活性化アニール、SiCエッチング、難削材の研削・ダイシングでは専用機能が必要です。共用可否は汚染区分、温度、搬送、材料へのダメージを含めて確認します。

200mm対応装置を選べば将来の量産へ対応できますか?

ウェーハ径の対応だけでは不十分です。200mmでの処理均一性、反り・薄ウェーハ搬送、処理枚数、稼働率、前後工程の対応径、消耗品供給、検査能力まで揃っているかを確認します。

中古装置は選択肢になりますか?

成熟したSiパワーデバイス工程では候補になりますが、SiC・GaNの専用プロセスでは温度、材料、搬送、制御仕様が不足する場合があります。処理履歴、汚染、改造可否、部品供給、メーカー保守、再立ち上げ費用を確認してください。

関連する半導体製造装置の記事

個別工程の装置を詳しく比較する場合は、半導体エッチング装置、半導体向け熱処理装置、半導体洗浄装置、半導体検査装置、半導体モールディング装置の比較記事も確認してください。関連記事の公開後に相互リンクを整備します。

パワー半導体製造装置メーカーのまとめ

パワー半導体製造装置メーカーを比較するときは、会社規模や製品数ではなく、材料、デバイス構造、対象工程、ウェーハ径、研究開発・量産の区分を先に整理することが重要です。

SiCではエピ成長、高温注入、高温アニール、難削材加工、欠陥検査が重要になり、GaNではエピ層、低ダメージ加工、絶縁膜・電極形成が選定を左右します。候補メーカーへ同じ仕様書と評価サンプルを提示し、処理結果、量産性、前後工程との接続、総所有コスト、保守体制を比較して選定しましょう。

免責事項

掲載内容は2026年7月12日時点で各社の公式サイトおよび公式資料から確認した情報です。装置の仕様、対応材料、ウェーハ径、販売状況は変更される場合があるため、導入時は各メーカーへ現行情報をご確認ください。