LINE公式アカウント(旧:ラインアット)のメリット・デメリット【無料から使える集客ツール】

LINE公式アカウント(旧:ラインアット)のメリット・デメリット【無料から使える集客ツール】
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LINE公式アカウントは、メッセンジャーアプリ「LINE」ビジネス利用に特化したものです。集客やマーケティングに活用できる機能が数多く搭載されており、顧客とのスムーズなコミュニケーションやLINEを通じた様々な販促アプローチを実現します。小売や飲食など、個人をターゲットとする業界向けのツールです。

ここでは、LINE公式アカウントの特徴や導入メリット、さらには導入する前にチェックしておきたいデメリットと注意点も紹介しています。LINEマーケティングを始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

LINE公式アカウントの特徴とは?

iPhoneを持っている人

LINE公式アカウントとは一体どのような集客ツールなのか、まずは特徴から解説していきます。

無料から使える

LINE公式アカウントには無料プランがあるため、広告費をかけずに利用できます。

無料と言っても機能が極端に制限されているわけではないので、実際に集客効果があるのか確かめるには十分と言えます。期間制限もないため、無料プランのまま継続することも可能です。

2019年4月18日に「LINE@(ラインアット)」がLINE公式アカウントと統合され、無料プランでも全ての機能が利用できるようになりました。企業側にとっては嬉しい変化です。

なお、有料プランなら1ヶ月あたりのメッセージ配信数を増やすことができます。LINE公式アカウントの登録ユーザーが増えてきたら、さらなる訴求のため有料プランに切り替えるのも一考です。

伝えたい情報が確実に届く

ユーザーに情報を伝える手段として、以前はメルマガが主に利用されていました。しかし、今はSNSが普及しているため、電子メールの利用率もかなり低下しています。また、メルマガが迷惑メールフォルダに振り分けられるケースも多いため、ユーザーに情報が届かない可能性が高いのです。

その点、LINEは日本国内で最もポピュラーなSNSであり、あらゆる世代のユーザーに利用されています。LINEのアクティブ率(1日に1回以上利用するユーザーの割合)は8割以上と非常に高く、他のSNS(大体5~7割)と比べて高水準です。

つまり、LINEユーザーにアプローチできるLINE公式アカウントを使えば、伝えたい情報をより確実に届けることができるのです。

プッシュ通知ですぐに読んでもらえる

LINE公式アカウントでメッセージを配信すると、登録ユーザーのもとに「プッシュ通知」が届きます。これにより、ユーザーは情報が届いたことをすぐ認識できるため、メッセージの開封率も上がるのです。

メルマガは受信に気づかない可能性が高いだけではなく、開封すらされないケースもあるので、タイムリーな情報を届ける方法としては見劣りします。

実際、LINE公式アカウントのメッセージはメルマガに比べて、10~20倍ほど開封率が高いというデータも出ています。

気軽にコミュニケーションがとれる

LINE公式アカウントはメッセージ配信だけではなく、通常のLINEと同じようにユーザーと1対1でやり取りすることができます。チャットに近いのでレスポンスが早いのはもちろん、気軽にコミュニケーションがとれるため、親しみを感じてもらえるのです。

電話やメールは堅苦しい苦しい雰囲気になりやすく、レスポンスが遅くなる可能性もあるので、あまり効率的とは言えません。

LINE公式アカウントのメリット

「メリット」という文字が映っているスマホを持っている人のイラスト

これまで紹介してきた内容をもとに、LINE公式アカウントのメリットを解説していきます。

LINEユーザーに訴求できる

LINEは日本国内で最もユーザー数が多いSNSです。友だち登録しているかどうかを問わず、LINEユーザーに訴求できるということ自体が、LINE公式アカウントにおける大きなメリットと言えます。

さらに、LINEユーザーはアクティブ率が高いため、メルマガや他のSNSより情報が届きやすいこともメリットです。

数多くのユーザーへ伝えたい情報を確実に届けるLINE公式アカウントは集客における極めて重要な要素を満たしているのです。

友だち登録を増やしやすい

LINE公式アカウントではQRコードを読み取るだけで、友だち登録が完了します。つまり、ユーザーにとって手間がかからないため、友だち登録も増やしやすいのです。

メルマガの場合、どんな登録方法でもメールアドレスを入力する必要があります。このひと手間が友だち登録の増減に大きく影響するのです。

タイムリーな情報を伝えられる

LINE公式アカウントはプッシュ通知により、発信した情報をすぐに読んでもらえる可能性が高いため、タイムリーな情報を伝えることができます。

例えば、店舗の混雑状況や予約の空き状況、雨の日クーポンの配布といった情報は何より鮮度が重要です。鮮度の高い情報をリアルタイムで伝えることにより、集客効果はさらに増加します。

リピート率が上がりやすい

LINEショップカード(ポイントカード)はもちろん、2回目以降の来店を促す「次回来店時〇〇無料!」といったクーポンを活用すれば、リピート率を上げることができます。

また、一度来店したユーザーと1:1トークでコミュニケーションをとれば、信頼関係を構築することも可能です。信頼が生まれることで問い合わせや予約が発生するため、最終的にはリピートへと繋がります。

ユーザーからの紹介に期待できる

LINEにはユーザー同士の「横の繋がり」があるため、魅力的な情報を伝えることにより、自社を紹介してもらえる可能性が出てきます。また、紹介キャンペーンとしてクーポンを配布したり、ギフトカードなどの特典をプレゼントしたりすることも有効です。

シームレスな集客を実現できる

LINE公式アカウントではホームページの代わりにアカウントページを、連絡フォームの代わりに1:1トークを使うことができます。お知らせの告知から問い合わせ対応、予約の受付といった集客の流れが、全てLINE上でシームレスに繋がっているのです。

ホームページや連絡フォームにいちいちアクセスしてもらう必要がないため、ユーザーもアクションを起こしやすくなります。「気軽に連絡が取れる」という状況を整えることで、追加注文や再来店のハードルを下げられます。

適切なアプローチを選択できる

より高精度のマーケティングを実行するためには、クーポンや統計情報から得られるデータが欠かせません。また、アンケートや人気投票を実施して、ユーザーのニーズを捉えることも必要です。リアルに出てくる数字や顧客情報を把握・分析することで、適切なアプローチを選択できるようになります。

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LINE公式アカウントのデメリット

「メリット」という文字が映っているスマホを持っている人のイラスト

LINE公式アカウントも万能ではありません。デメリットもしっかり押さえておきましょう。

友だち登録が少ないと効果が薄い

LINE公式アカウントで発信する情報のほとんどは、友だち登録してくれたユーザーに届きます。言い換えれば、友だち登録が少ないと情報は広がらないため、集客効果も薄くなってしまうということになります。

LINE公式アカウントは情報を受け取る側のユーザーがいなければ、集客ツールとして成立しません。そのため、まずは友だち登録を増やすことが重要となります。

スマホユーザー以外への訴求力が弱い

LINEは基本的にスマートフォンから利用されています。タブレットやパソコンでも利用可能ですが、スマートフォンに比べると圧倒的に少数派です。

LINE公式アカウントはスマホユーザー以外への訴求力が弱いということになります。スマホ利用率が低い業種や客層をターゲットとしているのであれば、LINE公式アカウントは最適な集客ツールではないかもしれません。

簡単にブロックされる

LINE公式アカウントの友だち登録は簡単ですが、それはブロックも同じことが言えます。情報の内容はもちろん、配信頻度もブロック率に影響します。ブロックされてしまうと情報が届かなくなってしまうため、執拗なメッセージ送信など不快感を与えてしまうようなアプローチを避けましょう。

LINE公式アカウントのデメリット

LINE公式アカウントの料金プラン

2019年4月18日以降、「LINE@(ラインアット)」はLINE公式アカウントと統合されるに伴い、料金プランも一新されます。どのプランでも全ての機能が利用できますが、1ヶ月あたりのメッセージ最大配信数などが異なります。

コミュニケーションプラン
(※無料プラン)
ライトプラン スタンダードプラン
月額固定費 0円 5,500円(税込) 16,500円(税込)
無料メッセージ数 200通 5,000通 30,000通
追加メッセージ料金 なし
(※追加メッセージ送信不可)
なし
(※追加メッセージ送信不可)
~3円 / 通
(※単価は配信数によって変動)

(※上記は2025年5月時点の価格です)

統合前と比較すると機能が拡張しただけではなく、料金も安くなっているため、より使いやすい集客ツールとなりました。また、支払いはLINE Pay、クレジットカード、請求書払いから選択可能です。

LINE公式アカウントを活用するときの注意点

注意を促す道路標識

実際にLINE公式アカウントを活用する上で、いくつか注意すべき点があります。

LINE公式アカウントの利用規約は絶対に守る

LINE公式アカウントの利用規約に違反した場合、アカウントを停止される恐れがあります。これは実質的にアカウント削除と同義であり、そのアカウントは二度と利用することができなくなるのです。

また、LINE公式アカウントの運営会社は「予告なく処分できる」と規定しているため、ある日突然LINE公式アカウントが使えなくなるケースもあり得ます。このような事態を防ぐためにも、LINE公式アカウントの利用規約をよく確認した上で、絶対に守るようにしましょう。

スパム判定されないよう注意する

LINE公式アカウントではメッセージの一斉配信などを行った後、スパム判定に引っかかってしまい、アカウントを停止されたというケースが存在しています。

スパム判定の基準は公表されていませんが、スパム判定を予防するためには、まず利用規約を守ることが第一です。正しいつもりが実は違反していたというケースも見受けられるので、闇雲に運用しないよう注意しましょう。

内容とタイミングを考えて情報を伝える

休業日など事務的なお知らせや、ビジネスと関連性が薄いメッセージばかり配信するのはNGです。反応数が落ちるだけではなく、ブロックされてしまう恐れもあります。また、夜中にメッセージを配信したり、しつこく売り込みを行ったりするなど、非常識な行為も避けましょう。

スムーズな運用ができる社内体制を構築する

LINE公式アカウントを活用したマーケティングで成果を出すには、単発の施策ではなく、継続的な運用が欠かせません。「たまに思い出したかのように一斉配信をする」といった対応では、ユーザーとの関係構築や反応率の向上は期待しにくくなります。理想的なのは、それぞれの顧客の興味・行動に応じたタイミングでメッセージを届ける、パーソナライズされたフォローを重視した運用です。

ユーザー一人一人に合ったフォロー対応にはコンテンツの企画・配信、セグメントの設計、効果測定など、多くの業務が発生します。社内に十分な人的リソースやLINE運用のノウハウがない場合、負担が大きくなり、思うように運用が続かないこともあるでしょう。

そのような場合には、LINE運用代行サービスの活用も選択肢のひとつです。プロの支援を受けることで、社内の負担を減らしながら、効果的な配信設計やターゲット別のコミュニケーションが実現可能になります。

LINE公式アカウントの基本機能

色とりどりの歯車

次にLINE公式アカウントの基本機能について解説していきます。どれも集客に役立つものばかりです。

メッセージ

LINE公式アカウントでは友だち登録してくれたユーザーに対して、メッセージを一斉配信することができます。リンク付きの画像を送るリッチメッセージや、動画・音声によるメッセージなど、テキスト以外も配信可能です。

画像や動画を使うことで見栄えが良くなるのはもちろん、テキストよりダイレクトに情報を伝えられるため、効果的に訴求できるようになります。また、事前に配信時間を予約したり、地域や年齢ごとに配信先を絞り込むこともできるため、メルマガの代わりとしても使えます。

1:1トーク(チャット)

1:1トークはその名の通り、1対1のチャット形式で行うコミュニケーションです。ユーザーと個別にやり取りすることで、丁寧かつ手軽に問い合わせ対応ができるようになります。

通常のLINEと異なるのは、ユーザー側からトークが届いた場合のみ利用できることです。一度トークしたユーザーは友だちとして追加できるため、以降は企業側からトークを送ることもできます。
また、1:1トークでは自動応答メッセージを設定することもできます。ユーザーは早い返信を求めていますが、企業側もすぐ対応できない可能性があるため、あらかじめ設定しておくと安心です。

1:1トークとメッセージと使い分けることで、より柔軟に対応できるようになるのです。

アカウントページ

アカウントページはLINE内で作成できる、ホームページのようなものです。

登録ユーザーの中には「実はどんな企業なのかよく知らない」という人がいる可能性もあります。そんな時にアカウントページがあれば、ユーザーはすぐ企業情報を調べることができるため、予約や問い合わせの増加などプラス方向に働くのです。

アカウントページはプラグイン機能を使うことで、簡単にカスタマイズできます。お知らせ、店内や商品の写真、予約ボタンなど、どんなコンテンツを掲載するかは自由です。

タイムライン・ホーム

LINE公式アカウントのタイムライン・ホームは通常のLINEと異なり、不特定多数のユーザーに情報を届けることが可能です。

例えば、登録ユーザーのAさんが企業のタイムラインの投稿に「いいね」か「シェア」をしたと仮定します。すると、その投稿内容がAさんのタイムラインにも表示されて、Aさんの友だちが閲覧する可能性が出てくるのです。

企業側にしてみれば、本来は接点がないAさんの友だちにも訴求できることになります。つまり、タイムライン・ホームの機能を使えば、LINE上で情報を拡散させることができるのです。

また、LINE公式アカウントではメッセージ配信時、その内容をタイムライン・ホームで同時投稿することも可能です。

クーポン機能

LINE公式アカウントではクーポンを配布することもできます。割引、FREE、プレゼント、キャッシュバック、その他と全部で5種類あるため、用途によって使い分けることが重要です。

配布対象や使用回数を細かく設定することもできます。例えば「友だち登録してくれたユーザーに1回だけ割引する」といった感じで、様々なクーポンを作成できるのです。

また、LINE公式アカウントの管理画面からクーポンの開封率や使用数、共有数を確認することも可能です。反応を確かめることで、クーポンの見直しや改善を図ることができます。

クーポンはユーザーの購買意欲にも直結するため、上手に活用して集客や売上を増やしましょう。

リサーチページ

リサーチページとはアンケートや人気投票など、ユーザー参加型のコンテンツを作成・配信する機能です。

この機能を利用することで、どんな商品やサービスが求められているのか、年齢層や性別比がどのように分かれているのかなど、ユーザーに関する情報を調査できます。

集めた情報をもとに改善を図ることもできるため、より効果的な集客対策を検討するなら欠かせない機能です。

LINEショップカード

この機能を使えば、LINE上でポイントカードを発行することができます。紙製のポイントカードと違って紛失リスクがない上、何枚でも無料で発行できるのが大きなポイントです。

また、ポイント消失前にユーザーへ自動通知が届くので、来店を促すきっかけにもなり得ます。リピート率向上にも繋がるため、高い集客効果に期待できます。

カードのデザインや特典、有効期限は自由に設定できます。ユーザーが「ポイントを貯めたい!」と思うよう、魅力的なポイントカードを作成しましょう。

統計情報

統計情報では登録ユーザー数の推移やブロックされた数、メッセージの反応数といったデータを詳しく確認することができます。地域や年齢などユーザーが登録している個人情報も確認可能です。

また、期間を指定してデータを表示させることもできます。メッセージやクーポンは内容だけではなく、配信するタイミングも重要ですが、その辺りも統計情報からしっかり捉えられます。

【まとめ】LINE公式アカウントの導入メリット

スマホを持っている人

LINE公式アカウントは小売や飲食店、サービス業など、個人を集客ターゲットとするBtoC業界向けの集客ツールです。無料で始められるので、まだ開業したばかりのビジネスでも気軽に活用できます。LINE公式アカウントの機能を活用することで、リピート訪問やリピート購入、信頼度アップ、認知度(マインドシェア)向上など、様々な効果が得られます。

なお、LINEの集客力をさらに高めるツールも数多く存在しています。「LINE公式アカウントを使ってみたが、期待していたほど使いやすくなかった」といった方は、他のツールもチェックしてみてください。専任プランナーによるサポートが付いていたり、特定の業界に特定していたりするサービスを選ぶことで、LINE集客の効果を高めることが可能です。

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