半導体パッケージ基板メーカー15社を比較 FC-BGA・IC基板の選び方

公開日:2026年07月13日

半導体パッケージ基板は、半導体チップとマザーボードの間で信号と電力を伝え、チップを支持する基板です。

メーカーによって、FC-BGA、FC-CSP、ワイヤーボンディング用基板、SiP、セラミックパッケージなどの対応領域が異なります。用途、配線仕様、サイズ、材料、試作・量産条件を整理したうえで候補を比較することが重要です。

目次

半導体パッケージ基板メーカー15社の比較表

完成した半導体パッケージ基板を製造する国内外15社を、対応基板、主な技術・用途、向いている調達案件で比較しています。公開仕様は適用サイズや量産条件で変わるため、自社の要求仕様を提示して確認してください。

会社名 サービスの特徴 対応基板・パッケージ 主な技術・用途 向いている調達案件

イビデン

AI・データセンター向けを含む高密度Flip Chip PKG基板を展開

Flip Chip PKG ICパッケージ基板、ビルドアップ基板
SAP、微細配線、レーザー加工・めっきによるマイクロビア
MPU・GPUなど高性能ロジック向けの高密度基板を量産調達したい企業

新光電気工業

FC基板からBGA基板、2.3次元基板、IC組立まで幅広く対応

フリップチップ用基板、プラスチックBGA基板、2.3次元基板
薄型BGA、光導波路付き基板、リードフレーム、IC組立
基板単体だけでなく半導体パッケージ全体を相談したい企業

TOPPAN

フォトリソグラフィーとビルドアップ技術でFC-BGA基板を製造

FC-BGAサブストレート、次世代パッケージ用サブストレート
微細配線、ビルドアップ、フォトリソグラフィー、大型・高多層化
高性能LSIや次世代パッケージ向け基板を共同開発したい企業

京セラ

有機FC-BGAとセラミックパッケージの双方を扱う

有機FC-BGA、FC-CSP、セラミックパッケージ
高多層ビルドアップ、微細配線、小径ビア、複数表面処理
サーバ・ネットワーク・車載など高信頼用途の材料と構造を相談したい企業

FICT

100mm角より大きい大型FC-BGAを設計から少量・短納期で対応

大型FC-BGA基板 GigaModule-2、厚銅コア基板
100mm角より大きい基板、多段ビルドアップ、厚銅、高周波・大電流設計
HPC・ASIC・FPGA向け大型基板を少量試作から進めたい企業

メイコー

MSAP・SAP・ABF・コアレスに対応するパッケージ基板を展開

メモリー・CPU向けパッケージ基板、コアレス基板
MSAP、SAP、ABF、L/S 10/10μm対応例、設計・製造・EMS
試作相談から基板・実装まで一貫した供給体制を検討する企業

プリンテック

高耐熱・低反り材料を用いた特殊パッケージ基板を製造

高耐熱・低反り半導体パッケージ基板、特殊樹脂基板
Tg 300℃材料、ハロゲンフリー、低CTE・低誘電樹脂
一般的なFC-BGA量産品では満たせない耐熱・反り要求を相談したい企業

日本ミクロン

フリップチップ実装基板など多様な特殊基板を設計・製造

フリップチップ実装基板、薄型・厚型、キャビティ・高放熱基板
ビルドアップ、穴埋め、キャビティ、貼り合わせ、ピン立て
センサー・LED・産業機器などの特殊構造基板を個別設計したい企業

Samsung Electro-Mechanics

FC-BGA・FC-CSP・WB-CSP・SiPを幅広く量産

FC-BGA、FC-CSP、WB-CSP、SiP
大型・高多層、コアレス、部品内蔵、微細回路、複数表面処理
AI・サーバ・ネットワーク・車載向けのグローバル量産供給を検討する企業

Unimicron Technology

PCBからICキャリアまで幅広く供給する台湾の基板メーカー

ICキャリア、FC-BGA・FC-CSP系基板、HDI・高密度PCB
ABF・BT系IC基板、高密度配線、グローバル生産
量産規模と製品ポートフォリオを重視して海外調達先を探す企業

Nan Ya PCB

AI・HPC・サーバ向けの大型・高多層ICキャリアを展開

ICキャリア、ABF系高密度基板、PCB・HDI
大型・高多層、CPU・GPU・ネットワーク・AI/HPC用途
高性能コンピューティング向け基板の台湾供給先を検討する企業

Kinsus

マイクロプロセッサ・GPU向けFC-BGAを含むIC基板を製造

FC-BGA、FC-CSP、SiP・モジュール用基板
微細配線、高多層、複数表面処理、フリップチップ接続
CPU・GPU・ASIC・FPGA向けの台湾基板メーカーを比較する企業

SIMMTECH

メモリー・システムIC向けにFC-CSP・Slim FC-BGA・SiPを展開

FC-CSP、Slim FC-BGA、SiP、CSP、メモリー用基板
BT材料、MSAP・ETS・PSAP、大型・高多層、薄型化
メモリー・モバイル・車載・コンシューマーSoC向け基板を探す企業

Daeduck Electronics

FC-BGAからFC-CSP・SiP・AiPまでパッケージ基板を展開

FC-BGA、FC-CSP、CSP、SiP、AiP、FCBOC
SAP、高多層、微細回路、大型基板、アンテナ内蔵
CPU・ASIC・通信・車載向けの韓国量産メーカーを検討する企業

AT&S

AI・HPC・車載向けIC基板を複数地域で生産

FC-BGA・FC-LGA系IC基板、組込み部品基板、FOPLP関連
SAP、微細配線、高多層・大型、キャビティ・組込み、設計支援
欧州・中国・東南アジアの複数拠点を含め供給網を構築したい企業

半導体パッケージ基板メーカー15社の詳細

イビデン

AI・データセンター向けを含む高密度Flip Chip PKG基板を展開

イビデンは、Flip Chip方式のICパッケージ基板を製造しています。半導体チップとマザーボード間の配線密度を高めるため、SAPによる微細配線形成、レーザー加工とめっきによる小径マイクロビア、層間位置合わせなどの技術を組み合わせています。

主な基板・用途

  • Flip Chip PKG基板: 高いI/O密度が必要な半導体チップを、はんだバンプで基板へ接続するパッケージ基板です。
  • 主な用途: パソコン・データセンター向けMPU、AI・車載向けGPUなどが公式用途として示されています。
  • 比較時のポイント: 高性能ロジック向けの量産実績を重視する場合の有力候補です。個別仕様、供給拠点、試作条件は直接確認が必要です。

イビデンの会社概要

会社名イビデン株式会社
主な対応領域Flip Chip PKG ICパッケージ基板、ビルドアップ基板
公式URLイビデン公式サイト

新光電気工業

FC基板からBGA基板、2.3次元基板、IC組立まで幅広く対応

新光電気工業は、半導体パッケージ用基板に加え、リードフレーム、IC組立、放熱部品などを展開する半導体パッケージメーカーです。基板単体の調達だけでなく、パッケージ構造や組立工程まで含めて検討する場合に候補になります。

主な基板・対応領域

  • フリップチップパッケージ用基板: 高速・多端子の半導体チップをバンプ接続するための高密度基板です。
  • プラスチックBGA用基板: 標準タイプに加えて薄型基板を展開しています。
  • 2.3次元パッケージ用基板: 複数チップの高密度接続など、先端パッケージを支える基板です。
  • 周辺領域: 光導波路付き基板、リードフレーム、IC組立なども扱います。

新光電気工業の会社概要

会社名新光電気工業株式会社
主な対応領域フリップチップ用基板、プラスチックBGA基板、2.3次元基板
公式URL新光電気工業公式サイト

TOPPAN

フォトリソグラフィーとビルドアップ技術でFC-BGA基板を製造

TOPPANは、高度なフォトリソグラフィー技術とビルドアップ配線技術を用いて、FC-BGAサブストレートと次世代パッケージ用サブストレートを開発・生産しています。高性能LSIの多端子化、大型化、高速伝送に対応する基板を検討する場合の候補です。

主な基板・対応領域

  • FC-BGAサブストレート: 高速LSIとマザーボードを高密度に接続する有機パッケージ基板です。
  • 次世代パッケージ用サブストレート: チップレットや大型パッケージを見据えた基板技術を開発しています。
  • 生産体制: FC-BGAの生産能力拡大を進めており、2026年には新潟工場の新製造ライン稼働を公表しています。

TOPPANの会社概要

会社名TOPPAN株式会社
主な対応領域FC-BGAサブストレート、次世代パッケージ用サブストレート
公式URLTOPPAN公式サイト

京セラ

有機FC-BGAとセラミックパッケージの双方を扱う

京セラは、有機パッケージ基板とセラミックパッケージを展開しています。有機FC-BGAでは、微細配線、高多層ビルドアップ、小径ビア、複数の表面処理に対応し、サーバ、ネットワーク、車載SoC、FPGA、GPUなどの用途を示しています。

主な基板・技術

  • 有機FC-BGA: 高ピン数のLSIに対応する高密度ビルドアップ基板です。
  • 公開仕様例: 公式ページでは配線幅・間隔、ビアランド径、バンプピッチ、積層構成などの設計ルールが示されています。
  • セラミック領域: 耐熱性、気密性、放熱性が必要なパッケージについても材料と構造を相談できます。

京セラの会社概要

会社名京セラ株式会社
主な対応領域有機FC-BGA、FC-CSP、セラミックパッケージ
公式URL京セラ公式サイト

FICT

100mm角より大きい大型FC-BGAを設計から少量・短納期で対応

FICTは、大型FC-BGA基板「GigaModule-2」を展開しています。大型ダイやマルチチップ実装を想定し、100mm角より大きい基板、多段ビルドアップ、厚銅コア、高周波・大電流用途へ対応します。

主な基板・対応領域

  • GigaModule-2: サーバ・HPC用MPU、ASIC、ロジック、グラフィックス、FPGA向けの大型FC-BGA基板です。
  • 設計から製造まで: 電気・物理シミュレーションを含む基板設計から製造まで一貫して対応します。
  • 少量・短納期: 大手量産メーカーでは合わせにくい開発初期の少量多品種案件を相談しやすい点が特徴です。

FICTの会社概要

会社名FICT株式会社
主な対応領域大型FC-BGA基板 GigaModule-2、厚銅コア基板
公式URLFICT公式サイト

メイコー

MSAP・SAP・ABF・コアレスに対応するパッケージ基板を展開

メイコーは、半導体パッケージ基板の設計・製造を行っています。サブトラクティブ工法に加えてMSAP・SAPを導入し、微細回路形成、ABF材料、コアレス構造へ対応しています。

主な基板・対応領域

  • 半導体パッケージ基板: メモリーやCPU向けの実績があり、車載、IoT・AI、パソコン、通信モジュールなどの用途を示しています。
  • 微細配線: 公式ページではL/S 10/10μmの対応例が示されています。量産条件と適用材料は個別確認が必要です。
  • 相談範囲: 大手企業だけでなく、大学・研究所・ベンチャー、単発注文の技術相談にも対応しています。

メイコーの会社概要

会社名株式会社メイコー
主な対応領域メモリー・CPU向けパッケージ基板、コアレス基板
公式URLメイコー公式サイト

プリンテック

高耐熱・低反り材料を用いた特殊パッケージ基板を製造

プリンテックは、独自の熱硬化性樹脂技術を活用し、高耐熱・低反りの半導体パッケージ基板を製造しています。一般的な大規模FC-BGA量産メーカーとは位置づけが異なり、耐熱性や材料特性を重視する特殊用途の相談先です。

主な基板・材料

  • 高耐熱パッケージ基板: 公式製品情報ではTg 300℃の高耐熱材料を用いた基板が示されています。
  • 低反り基板: パッケージ大型化や実装時の熱履歴で生じる反りを抑えたい案件に対応します。
  • 樹脂材料: ビスマレイミド系を含む、低CTE・低誘電・高密着性の材料を展開しています。

プリンテックの会社概要

会社名株式会社プリンテック
主な対応領域高耐熱・低反り半導体パッケージ基板、特殊樹脂基板
公式URLプリンテック公式サイト

日本ミクロン

フリップチップ実装基板など多様な特殊基板を設計・製造

日本ミクロンは、半導体・電子部品向けのプリント基板を設計・製造しています。フリップチップ実装基板に加え、薄型・厚型、高剛性・低熱膨張、キャビティ、部品内蔵、高放熱など、多様な特殊構造を扱います。

主な基板・対応領域

  • フリップチップ実装基板: ワイヤーを使わず、チップ側のバンプと基板を接続する実装向け基板です。
  • 特殊構造基板: キャビティ形成、穴埋め、貼り合わせ、ピン立てなどを組み合わせられます。
  • 主な用途: 情報通信、LED、センサー、FA・産業機器、医療、航空・宇宙、IoT、車載などが示されています。

日本ミクロンの会社概要

会社名日本ミクロン株式会社
主な対応領域フリップチップ実装基板、薄型・厚型、キャビティ・高放熱基板
公式URL日本ミクロン公式サイト

Samsung Electro-Mechanics

FC-BGA・FC-CSP・WB-CSP・SiPを幅広く量産

Samsung Electro-Mechanicsは、FC-BGA、FC-CSP、WB-CSP、SiPなどのパッケージ基板を製造しています。モバイル向け薄型基板から、AI・サーバ・ネットワーク向けの大型・高多層FC-BGAまで幅広い製品群を持ちます。

主な基板・技術

  • FC-BGA: PC、サーバ、ネットワーク、車載、SSD向けの高密度パッケージ基板です。
  • FC-CSP: モバイル・車載向けに微細配線と薄型化を進めたフリップチップ基板です。
  • WB-CSP・SiP: メモリー向けワイヤーボンディング基板と、複数IC・受動部品を一体化するシステム基板を展開しています。
  • 供給拠点: 韓国とベトナムの生産拠点が公式情報で示されています。

Samsung Electro-Mechanicsの会社概要

会社名Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd.
主な対応領域FC-BGA、FC-CSP、WB-CSP、SiP
公式URLSamsung Electro-Mechanics公式サイト

Unimicron Technology

PCBからICキャリアまで幅広く供給する台湾の基板メーカー

Unimicron Technologyは、プリント基板、HDI基板、フレキシブル基板、ICキャリアを展開する台湾の基板メーカーです。半導体パッケージ基板では、高性能ロジックからモバイル・通信向けまで幅広い用途の供給候補になります。

比較時の確認事項

  • 対象製品: ICキャリアの製品群が広いため、FC-BGA、FC-CSP、ワイヤーボンディング系など必要な基板種を指定します。
  • 量産拠点: 製品ごとの製造拠点、認定ライン、バックアップ拠点を確認します。
  • 取引条件: 大手量産メーカーでは、試作数量、年間需要、認定期間、供給予約などの条件が選定に影響します。

Unimicron Technologyの会社概要

会社名Unimicron Technology Corporation
主な対応領域ICキャリア、FC-BGA・FC-CSP系基板、HDI・高密度PCB
公式URLUnimicron Technology公式サイト

Nan Ya PCB

AI・HPC・サーバ向けの大型・高多層ICキャリアを展開

Nan Ya PCBは、ICキャリアとプリント基板を製造する台湾メーカーです。高性能サーバ、スイッチ、通信、AI、HPC向けの大型・高多層ICキャリアを開発し、CPU・GPUなど高性能ロジック向けの供給を進めています。

主な基板・用途

  • 高密度ICキャリア: 半導体チップとシステム基板を接続する微細配線基板です。
  • 主な用途: CPU、GPU、ネットワーク通信、車載、AI、HPCなどが公式企業情報で示されています。
  • 材料連携: グループ内に銅箔、銅張積層板、ガラス繊維などの電子材料事業を持つ点も供給体制を確認する材料になります。

Nan Ya PCBの会社概要

会社名Nan Ya Printed Circuit Board Corporation
主な対応領域ICキャリア、ABF系高密度基板、PCB・HDI
公式URLNan Ya PCB公式サイト

Kinsus

マイクロプロセッサ・GPU向けFC-BGAを含むIC基板を製造

Kinsusは、FC-BGAを含む半導体パッケージ基板を製造する台湾メーカーです。高ピン数のマイクロプロセッサやグラフィックスプロセッサなど、ワイヤーボンディングでは配線密度と性能を確保しにくい用途へFC-BGAを提供します。

主な基板・用途

  • FC-BGA: 微細配線、高多層、複数表面処理に対応するフリップチップパッケージ基板です。
  • 主な用途: マイクロプロセッサ、GPU、ASIC、FPGAが公式ページで示されています。
  • 選定時の確認: 必要なボディサイズ、層数、バンプピッチ、表面処理、量産拠点を要求仕様に合わせて確認します。

Kinsusの会社概要

会社名Kinsus Interconnect Technology Corp.
主な対応領域FC-BGA、FC-CSP、SiP・モジュール用基板
公式URLKinsus公式サイト

SIMMTECH

メモリー・システムIC向けにFC-CSP・Slim FC-BGA・SiPを展開

SIMMTECHは、メモリーおよびシステムIC向けの半導体パッケージ基板を製造する韓国メーカーです。FC-CSP、Slim FC-BGA、SiP、CSPなどを展開し、薄型モバイル基板から高性能コンピューティング向けの大型・高多層基板まで扱います。

主な基板・技術

  • Slim FC-BGA: BT系材料を用いた薄型FC-BGAで、コンシューマーSoCなどの用途を示しています。
  • FC-CSP・SiP: モバイル、車載、各種システムIC向けに小型・高密度実装を支えます。
  • 回路形成: MSAP、ETS、PSAPなどのプロセスと、大型化・高多層化への対応仕様が公開されています。

SIMMTECHの会社概要

会社名SIMMTECH Co., Ltd.
主な対応領域FC-CSP、Slim FC-BGA、SiP、CSP、メモリー用基板
公式URLSIMMTECH公式サイト

Daeduck Electronics

FC-BGAからFC-CSP・SiP・AiPまでパッケージ基板を展開

Daeduck Electronicsは、FC-BGA、FC-CSP、CSP、SiP、AiPなどの半導体パッケージ基板を製造する韓国メーカーです。CPU・ASIC向けの高性能基板に加え、モバイル・通信向けの小型パッケージ基板を展開しています。

主な基板・技術

  • FC-BGA: SAPと多層ビルドアップを用いる高密度基板で、CPU、ASIC、車載MPU、通信、データセンター用途を想定しています。
  • FC-CSP: モバイルAPや高周波通信など、小型化と電気特性を重視する用途向けです。
  • SiP・AiP: 複数部品の一体化やアンテナ機能の内蔵に対応するパッケージ基板です。

Daeduck Electronicsの会社概要

会社名Daeduck Electronics Co., Ltd.
主な対応領域FC-BGA、FC-CSP、CSP、SiP、AiP、FCBOC
公式URLDaeduck Electronics公式サイト

AT&S

AI・HPC・車載向けIC基板を複数地域で生産

AT&Sは、高性能半導体向けのIC基板と高密度プリント基板を製造するオーストリア企業です。AI、HPC、データセンター、クラウド、5G、車載などを対象に、微細配線、高多層、大型パッケージ、組込み構造を展開しています。

主な基板・供給体制

  • Flip Chip IC基板: SAPを用いた高密度ビルドアップ構造で、高性能プロセッサとシステム基板を接続します。
  • 先端構造: Embedded Cavity、組込み部品、Fan-out Panel Level Packagingなどの開発領域を示しています。
  • 生産・開発拠点: オーストリア、中国、マレーシアにIC基板の研究開発・生産ネットワークを持ちます。

AT&Sの会社概要

会社名AT&S Austria Technologie & Systemtechnik AG
主な対応領域FC-BGA・FC-LGA系IC基板、組込み部品基板、FOPLP関連
公式URLAT&S公式サイト

半導体パッケージ基板メーカーの選び方

最初に必要なパッケージ方式を決める

半導体パッケージ基板メーカーを探す前に、搭載するチップ、接続方式、端子数、信号速度、消費電力、実装先を整理します。同じ「IC基板」でも、高性能CPU向けの大型FC-BGA、スマートフォン向けFC-CSP、メモリー向けワイヤーボンディング基板、複数部品をまとめるSiPでは、必要な材料と製造工程が異なります。

基板・パッケージ接続・構造主な用途
FC-BGAチップを反転し、バンプで高密度接続CPU、GPU、ASIC、FPGA、AIアクセラレーター
FC-CSPチップサイズに近い小型基板へフリップチップ接続モバイルAP、コントローラー、車載SoC
WB-BGA・WB-CSPチップと基板を金線・銅線で接続メモリー、汎用IC、各種コントローラー
SiP・モジュール基板複数ICや受動部品を一つのパッケージに実装通信モジュール、ウェアラブル、車載、IoT
セラミックパッケージセラミックの耐熱・気密・絶縁特性を活用高信頼、パワー、光、航空宇宙、産業用途

量産メーカーと試作・特殊基板メーカーを分ける

AIサーバ向けFC-BGAを大量生産するメーカーと、研究開発向けの少量基板や特殊耐熱基板を製造するメーカーでは、得意な案件が異なります。年間需要が大きい案件では生産能力、認定ライン、BCPを重視します。一方、開発初期では設計支援、少量対応、仕様変更への柔軟性、評価用サンプルの納期が重要です。

メーカーへ同じ要求仕様を提示する

候補企業ごとに異なる質問をすると、比較できません。パッケージ方式、ボディサイズ、層構成、配線、ビア、バンプ、表面処理、信頼性試験、数量、日程を同じ様式へまとめます。公開仕様は標準能力や開発値である場合があるため、自社製品で保証される量産仕様とは分けて確認します。

案件の種類から候補群を分ける

案件優先して確認する能力候補の分け方
AI・HPC向け大型FC-BGA大型・高多層、ABF、電源・高速信号、反り大型FC-BGAの量産実績を持つメーカー
モバイル・車載向けFC-CSP薄型、微細配線、小径ビア、量産品質FC-CSP・コアレスを展開するメーカー
メモリー用基板WB・FC方式、薄型、多個取り、量産能力メモリー用パッケージ基板の供給企業
研究開発・試作設計支援、少量、短納期、仕様変更少量多品種と共同設計に対応するメーカー
高耐熱・高信頼用途材料、気密、放熱、熱サイクル、特殊構造セラミック・特殊樹脂・高耐熱基板メーカー

半導体パッケージ基板とは

半導体パッケージ基板は、半導体チップの微細な電極を、マザーボードへ実装できる端子間隔へ変換する高密度配線基板です。信号と電力を伝えるだけでなく、チップを機械的に支持し、熱や応力を受け止める役割があります。

一般的なプリント基板よりも配線とビアが微細で、層間位置合わせ、表面平坦性、反り、絶縁信頼性などに厳しい管理が必要です。高性能半導体では、チップ単体の性能だけでなく、パッケージ基板の電気特性、電源供給、放熱、サイズがシステム性能を左右します。

プリント基板・インターポーザー・基板材料との違い

区分主な役割比較対象
半導体パッケージ基板チップとマザーボードを接続し、パッケージを構成FC-BGA、FC-CSP、BGA、SiP基板メーカー
プリント基板完成した半導体や電子部品を実装して機器回路を構成多層PCB、HDI、FPCメーカー
インターポーザー複数チップ間を高密度に接続シリコン、有機、ガラスの加工・配線メーカー
基板材料絶縁層、コア、銅箔などを構成ABF、BTレジン、CCL、ガラス、セラミック材料メーカー
OSATチップの組立、接続、封止、検査を受託パッケージ設計・組立・テスト会社

材料メーカーが「半導体パッケージ基板向け製品」を扱っていても、完成基板を製造しているとは限りません。また、OSATがパッケージ組立を行っていても、基板を外部調達している場合があります。調達対象が完成基板、材料、インターポーザー、組立サービスのどれかを区別してください。

半導体パッケージ基板の主な材料

ABF系ビルドアップ材料

ABF系材料は、高性能CPU、GPU、ASICなどの大型・高多層FC-BGAで広く使われる層間絶縁材料です。微細配線とレーザービア形成に適しています。選定では誘電特性、熱膨張、弾性率、銅との密着、加工条件を確認します。

BTレジン系材料

BTレジン系材料は、メモリー、モバイル、FC-CSP、ワイヤーボンディング基板などで使われます。薄型化、耐熱性、寸法安定性、コストのバランスを取りやすい一方、必要な配線密度と層構成によって適用範囲が変わります。

セラミック

アルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミックは、耐熱性、気密性、絶縁性、放熱性が必要な用途で使われます。有機基板と比べて材料・加工・接合方式が異なるため、高信頼用途ではセラミックパッケージの設計経験を持つメーカーを選びます。

ガラスコア

ガラスコアは、大型パッケージの反り低減、寸法安定性、微細配線、高速伝送を狙う次世代材料です。現時点では開発・評価段階の技術も多いため、標準量産品と研究開発品を分けて確認します。

メーカー比較で確認する10項目

1. 対応するチップと用途

CPU、GPU、AIアクセラレーター、ネットワークASIC、メモリー、モバイルAP、車載SoCでは、基板サイズ、配線密度、電源、信頼性の要求が異なります。近い用途での設計・量産経験を確認します。

2. 配線幅・配線間隔

Line/Spaceは配線密度を判断する基本項目です。公開されている配線能力が試作値か量産保証値か、適用できる基板サイズ・層数・歩留まり条件も合わせて確認します。

3. ビア・バンプピッチ

レーザービアの径、ランド径、層間位置精度、フリップチップバンプピッチは、チップ側端子との接続可否に影響します。表面処理とプリソルダーの形成方法も確認します。

4. ボディサイズと層構成

大型化と高多層化が同時に進むと、反り、層間ずれ、めっき均一性、絶縁信頼性の管理が難しくなります。公表されている上限値だけでなく、自社仕様での量産可能範囲を確認してください。

5. コア構造と材料

標準コア、薄コア、コアレス、厚銅コア、ガラスコアなどで、剛性、電気特性、反り、製造プロセスが変わります。ABF・BT・セラミックなどの材料認定状況も確認します。

6. 電源・高速信号・放熱設計

高性能半導体では、配線収容だけでなく、電源インピーダンス、挿入損失、クロストーク、熱抵抗が重要です。SI・PI解析、熱・機械シミュレーション、測定・評価まで支援できるかを比較します。

7. 反りと実装信頼性

基板反りは、チップ接続やBGA実装のオープン不良、はんだ接合部の疲労につながります。リフロー温度域での反り、材料のCTE、吸湿、熱サイクル、落下・振動など、用途に必要な試験条件を確認します。

8. 設計・試作支援

基板メーカーがデザインルールの提示だけを行うのか、配線・層構成・材料・シミュレーションまで提案するのかで、開発負荷が変わります。試作枚数、マスク・治具費、仕様変更回数も確認します。

9. 量産能力と品質管理

月産能力だけでなく、対象製品の認定ライン、歩留まり、検査方法、変更管理、トレーサビリティ、品質認証を確認します。車載や高信頼用途では、要求規格と顧客監査への対応が必要です。

10. BCPと供給継続

基板製造は材料、レーザー、めっき、露光、積層など多くの工程で構成されます。生産拠点が複数あっても同一製品を代替生産できるとは限りません。材料のセカンドソース、拠点間認定、災害時の復旧計画まで確認します。

メーカーへ提示する要求仕様

項目提示する内容確認する回答
用途搭載製品、使用環境、目標寿命類似用途の対応経験、必要な品質規格
チップダイサイズ、I/O数、バンプ配置、消費電力接続方式、基板サイズ、設計制約
基板構造層数、コア、ビルドアップ、板厚量産可能構造、代替案、反り見込み
配線Line/Space、インピーダンス、信号速度保証範囲、解析・測定方法
接続ビア、バンプピッチ、表面処理加工公差、検査方法、実装条件
信頼性熱サイクル、吸湿、リフロー、絶縁試験試験規格、サンプル数、合否基準
数量試作数、月産・年産、立上げ時期MOQ、能力確保、増産計画
供給希望拠点、BCP、セカンドソース生産拠点、材料調達、代替生産条件

試作から量産までの選定手順

  1. 搭載チップとパッケージ構造を決める
  2. 電気・熱・機械・信頼性の要求を仕様書へまとめる
  3. 量産メーカーと試作・特殊基板メーカーを分けて候補化する
  4. 同じ要求仕様で対応可否と概算条件を確認する
  5. 設計ルールを反映して基板・パッケージを共同設計する
  6. 評価用基板を製造し、寸法・電気・実装・信頼性を確認する
  7. DFM結果と不良モードを基に設計・工程を修正する
  8. 量産ラインで認定ロットを流し、歩留まりと工程能力を確認する
  9. 変更管理、品質連絡、BCP、供給契約を定めて量産へ移行する

半導体パッケージ基板の製造工程

コア加工と穴あけ

コア材を所定の厚みに整え、基板表裏を接続するスルーホールや層間接続用の穴を形成します。薄コアや大型コアは搬送・積層時に変形しやすいため、材料剛性、加工精度、ハンドリング方法が歩留まりへ影響します。

ビルドアップ絶縁層の形成

コアの両面へ絶縁材料を積層し、レーザーでマイクロビアを形成します。絶縁層の厚み、ビア形状、デスミア、銅との密着状態は、層間接続と絶縁信頼性を左右します。高多層基板では、この工程を複数回繰り返します。

シード層・銅めっき・回路形成

絶縁層表面とビア内部へ導電層を形成し、SAPやMSAPで微細回路を作ります。線幅・間隔だけでなく、銅厚、側壁形状、回路高さ、ビアフィルのボイド、面内均一性を管理する必要があります。

ソルダーレジストと表面処理

外層回路を保護するソルダーレジストを形成し、チップ側・基板側の接続端子へ表面処理を施します。OSP、Ni/Au、ENEPIGなど、接続方式と実装条件に合う処理を選びます。開口位置、膜厚、平坦性はバンプ接続の品質へ影響します。

個片化・検査・出荷

パネルから個片へ分割し、寸法、外観、導通、絶縁、反りなどを検査します。製品によってはインピーダンス、はんだバンプ、信頼性試験用クーポンも確認します。検査項目と不良判定基準を、量産開始前に顧客とメーカーで合意します。

見積もりと納期を左右する要因

要因費用・納期への影響調整方法
基板サイズ・取り数パネル効率と工程内の扱いやすさが変わる外形、捨て代、テストクーポン配置を調整
層数・ビルドアップ回数積層・露光・めっき工程と仕掛期間が増える配線層と電源層の構成を見直す
配線・ビア密度高精度設備、検査、歩留まり管理が必要密集領域を特定し、設計ルールを段階化
特殊材料材料認定、最低購入量、調達期間が増える標準材料との性能差を評価する
表面処理・バンプ追加工程、外注工程、専用治具が発生する組立メーカーの接続条件と合わせる
試作数量初期費用を少数へ配賦するため単価が上がる評価目的別に必要枚数をまとめる
検査・信頼性試験検査時間、試験サンプル、解析費用が増える開発・認定・量産の試験範囲を分ける

単価だけを比較すると、設計支援、治具、検査、信頼性評価、物流が見積もり範囲から漏れることがあります。NRE、試作単価、量産単価、材料費調整、歩留まり負担、緊急輸送を分けて確認します。

想定しておきたい不良モード

オープン・ショート

微細回路の欠け、残銅、異物、位置ずれによって導通不良や短絡が発生します。電気検査だけでなく、回路形成工程の検査能力と欠陥解析方法を確認します。

ビア接続不良

マイクロビアの底部残渣、めっきボイド、銅厚不足、界面剥離は、初期検査を通過しても熱サイクル後に故障する場合があります。断面観察、熱履歴後の抵抗変化、工程能力を評価します。

層間剥離・膨れ

材料の吸湿、表面処理、積層条件が適切でないと、リフロー時に層間剥離や膨れが起きます。保管条件、ベーキング、吸湿管理、リフロー前処理を含めて確認します。

反りと接続不良

チップ、基板、マザーボードの熱膨張差によって反りが生じると、フリップチップ接続やBGA実装で未接続が発生します。常温だけでなく、実装温度域での反りを測定します。

絶縁劣化・CAF

高温高湿環境と電界によって、絶縁層やガラス繊維界面に導電経路が形成されることがあります。配線間隔、材料、穴あけ品質、イオン残渣、使用電圧に合わせて試験条件を決めます。

国内メーカーと海外メーカーの調達実務

国内メーカーは、日本語での設計レビュー、少量試作、品質問題発生時の現場連携を進めやすい場合があります。海外メーカーは大規模な量産能力や幅広いIC基板ラインアップを持つ一方、商流、最低数量、認定期間、言語、輸送、為替を含めた管理が必要です。

本社所在地と生産国は一致しないため、会社の国籍だけで判断しないでください。実際に製造する工場、材料調達先、品質窓口、設計窓口、契約主体、輸送経路を製品ごとに確認します。

確認項目国内調達で見る点海外調達で追加して見る点
設計連携対面レビュー、試作変更への対応時差、言語、データ授受、現地FAE
品質対応解析拠点、返却・選別手順責任分界、現地解析、輸出入手続き
供給条件国内物流、在庫、緊急対応MOQ、船便・航空便、関税、為替
BCP国内拠点間の代替性国・地域リスク、複数国での認定

セカンドソースを構築するときの注意点

図面が同じでも、材料、積層条件、銅めっき、ソルダーレジスト、表面処理が異なれば、反り、電気特性、接合信頼性は変わります。メーカーを追加するだけではセカンドソースになりません。材料と工程の差を評価し、チップ実装・基板実装まで含めて再認定します。

同一仕様での互換が難しい場合は、製品世代ごとに供給先を分ける、材料を共通指定する、基板設計を複数メーカーの共通能力へ合わせるなどの方法があります。平時から試作・評価を行い、緊急時だけ代替しようとしないことが重要です。

先端パッケージで基板に求められる変化

大型化・高多層化

AI・HPC向けでは、複数チップやHBMを一つのパッケージへ集積するため、基板の大型化と高多層化が進みます。面積が大きくなるほど反りと層間位置精度の管理が難しくなり、設備能力と材料設計の両方が必要です。

チップレットと2.xD実装

機能ごとに分けた複数のチップレットを統合する構造では、チップ間の高速接続、電源供給、熱設計が重要です。シリコンインターポーザーだけでなく、有機インターポーザー、ブリッジ、再配線層を基板へ組み込む方式も比較対象になります。

ガラスコアと新材料

大型パッケージの反りと寸法安定性を改善する候補として、ガラスコア基板の開発が進んでいます。ただし、TGV、金属化、ビルドアップ、切断、検査まで量産工程を成立させる必要があります。開発品を評価する際は供給時期と認定計画を確認してください。

半導体パッケージ基板メーカーに関するよくある質問

FC-BGA基板とBGA基板の違いは何ですか

BGAは基板下面にはんだボールを格子状に配置するパッケージの総称です。FC-BGAは、チップ側もワイヤーではなくフリップチップバンプで接続します。高い端子密度と高速電気特性が必要なCPU・GPUなどに使われます。

ABF基板とは何ですか

一般にABF系のビルドアップ絶縁材料を用いた高密度パッケージ基板を指します。特定材料名だけで性能は決まらず、コア、銅配線、ビア、積層、表面処理を含む基板構造全体で評価します。

メーカーが公開する微細配線仕様で量産できますか

公開値は開発値、サンプル値、特定サイズでの実績を含む場合があります。自社の基板サイズ、層数、材料、数量で保証される量産値かを個別に確認してください。

試作1枚から依頼できますか

量産専業メーカーではMOQや顧客認定条件があり、1枚だけの依頼が難しい場合があります。少量・短納期を明示するメーカーや、パッケージ基板試作に対応する専門メーカーを候補にします。

国内メーカーと海外メーカーはどちらを選ぶべきですか

所在地だけで決めず、必要技術、量産能力、設計支援、価格、物流、品質連絡、BCPで比較します。海外企業でも日本窓口がある場合があり、国内企業でも海外工場で生産する場合があります。

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半導体パッケージ基板メーカーのまとめ

半導体パッケージ基板メーカーを比較するときは、会社規模や知名度より先に、FC-BGA、FC-CSP、ワイヤーボンディング基板、SiP、セラミックなど必要な基板種を決めます。そのうえで、チップ用途、配線・ビア・バンプ、サイズ・層数、材料、電気・熱・反り、試作・量産条件を同じ要求仕様で比較してください。

大規模量産メーカーと少量試作・特殊基板メーカーは役割が異なります。開発段階と数量に合う候補を選び、設計初期から製造可能性と信頼性を共同評価することで、量産移行時の手戻りを減らせます。

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